独身時代は私もスーツケースを使った旅行をする一般的な普通の人物だったのですが、結婚した相手が世界中を大きなリュック(ザック)をかついで旅するバックパッカーだったことから、新婚旅行以降は、私自身もザックを使用する旅のスタイルに変わってしまいました。
ザックを使ってみて、一番不便だなぁと感じたのは狙ったものを取り出しにくいこと、そして、中に入れるものの整理整頓がしにくいことでした。ところが、長年ザックを愛用している相方を観察してみたところ、どうやら小袋のようなものに、用途別に荷物を整理していて、全然不便そうでないことに驚きました。
相方が使っていた便利そうな製品、それが「スタッフバッグ」でした。
旅に持っていきたいものを用途別・カテゴリー別に整理整頓できるスタッフバッグには、いろいろなサイズ、色、形状の製品が販売されていることが、私自身使ってみるようになってから初めて知ることができました。
一つ使い始めると次々と買い揃えたくなる魅力的なスタッフバッグをこれからご紹介していきたいと思います。
目次
スタッフバッグとは?
スタッフバッグとは荷物を詰めるとき、物をまとめておいたり、仕分けするためのバッグのことです。
冒頭で述べたザックの中身を整理整頓して分かりやすくする用途以外にも、もちろんスーツケース派の方にもスーツケース内の仕分けバッグとしてもおすすめですし、街歩きのときのトートバッグの整理に使っても、使い勝手が向上するので、とてもおすすめです。
お子さんがいる方には、おむつを入れておくのにも防水性(湿気が入りにくい)が高いため良いのではないかと思います。また、幼稚園や保育園に通うお子さんの着替え一式をまとめて入れておくのにも便利です。
小さいサイズのスタッフバッグには化粧品や爪切りなどのグルーミングキットや救急セットを準備しておいたり、旅行用の衣類をまとめて収納しておいたり、数日分の下着セットなどをスタッフバッグにまとめて置いておくと、いざ旅行のパッキングとなったらそれを詰めて出るだけになっているので驚くほど旅の準備にかかる時間が短縮できるようになります。
ちなみに登山をするようになると山小屋に泊まることもあると思うのですが、スーパーの袋で簡単に仕分けているとビニールの音でほかの人に迷惑をかけることからスタッフバッグを使うようになったという話を聞いたことがあります。
そんな理由もあるのか!と思ったのですが、防水性も高いので急な悪天候に見舞われることの多い登山をする人には欠かせない道具の一つのように思います。
他にも、枕がわりに使ったり、緊急時には防水性と丈夫さを生かして水を汲んだり運んだりすることもできます。アウトドア用品は堅牢に作られているので、発想次第でいろいろな使い方ができるのが楽しいです!
スタッフバッグのタイプ
スタッフバッグにはいろいろな種類がありますが、主に以下の3つに分かれるかと思います。
紐(コード)で締める巾着型タイプ
開口部を紐で締める巾着型タイプは完全防水ではないものが大半ですが、生地としてはかなり防水性が高いものが多いので、キャンプなどのアウトドアに持っていく衣類などを整理しておくには必要充分といえると思います。また比較的安価に購入できるタイプのスタッフバッグです。
巾着タイプについては様々な色や大きさのものが販売されていて、好みのものが選びやすいです。巾着タイプのスタッフバッグにはマチのない平べったい製品と円筒タイプの製品、底が四角いタイプなどの製品が販売されています。
サイズ表記はリットル別かS・M・Lなどに分かれていて、メーカーによって若干サイズにばらつきがあります。できれば実物を見てから購入したほうがよいかと思います。
ちなみに巾着タイプの製品はひもを引っ張って締めて使うので、紐の滑りが良いものが使いやすいと思います。紐の滑りが悪いものを使うと毎回開閉にストレスを感じるようになるので地味に重要なポイントです。私自身、安い!と飛びついて買ったスタッフバッグで、結局その紐の滑りが悪すぎて使わなくなった経験があります。
ジッパー式のポーチタイプ
開閉が用意でマチがあるので使いやすく、スーツケースで旅行に行く派の人にもとてもお勧めなタイプです。巾着タイプより値段が高めですが、巾着式のスタッフバッグよりも一層荷物を整理整頓しやすいので、スッキリと荷物を収納したいという方には一番お勧めのスタッフバッグといえます。
完全防水のドライバッグタイプ
完全防水タイプのスタッフバッグのことです。お値段は少し高めですが、雨・雪などが予想される登山に行かれる方や沢登りなど水辺でアウトドアを楽しむ方には一番お勧めのスタッフバッグです。
ロールトップ型といわれるタイプが多いのですが、くるくると巻いた後にベルトで留めるなど防水効果を発揮させるために開け締めにツーステップほどの手順が必要となるため開閉に若干時間がかかります。
スタッフバッグ、ここをチェック!
色
お好みによりますが、薄暗いところで物を取り出すことが多いアウトドアの環境下やバッグインバッグとして使うときには明るい色のもののほうがスタッフバッグを取り出しやすいです。
いろいろな色のものをそろえておくと何色のスタッフバッグにどれに入れたかが分かりやすくなりますので多色使いをするのもお勧めです。
素材
多くのスタッフバッグはナイロン製となっています。ユーザーとしても使ってみて、一番しなやかで使いやすいためナイロン製のものが基本的に良いのではないかと思います。
ナイロン素材にも様々な種類(シルナイロン、コーデュラナイロン、リップストップナイロンなど)がありますので、ご自身の好みに合った素材かを調べてみると良いかもしれません。
耐久性・防水性を重視する場合にはポリエステル製の製品も良いようです。ただし、ポリエステル素材のものは少し重めです。
防水タイプには水は通さないけれども空気を放出できる防水透湿素材が使用された製品も販売されています。
軽さと耐久性のバランス
注目していただきたいのがデニール値の違いです。デニール値が低いとより軽量なスタッフバッグです。軽量なナイロンはしなやかで滑らかな肌触りの生地になっています。軽量性は低くなるのですが、デニール値が高いものは耐久性があがり、強度が高いように感じます。
長く使える丈夫なものが良いのか、それとも軽さを重視するかで、選択する製品が変わってくると思います。
長方形タイプのスタッフバッグ
底が丸く上が巾着タイプのものが一番よく販売されているタイプのスタッフバッグかと思いますがときに、底が長方形や四角形の製品も販売されています。こういったタイプのものはデッドスペースを生みにくくコンパクトな荷造りができるため、ザックやスーツケースをスッキリと整頓したい方にはおすすめです。
大きさ
何をまとめておくと、自分にとって使いやすいか。そこが大きさを選ぶときの一番のポイントです。
お化粧品や歯ブラシをまとめておくセット用、数日分の着替え、下着だけをまとめる用、救急セット用、モバイルバッテリーなどスマートフォン関連のグッズをまとめておく用など…用途目的で変わってくると思います!
大きすぎるものより、小さいサイズ~中くらいのサイズをいくつか併用するとうまく収納できるように思います。
スタッフバッグで人気のブランド・メーカーは?
さて、スタッフバッグで特に人気のメーカーをいくつかご紹介したいと思います。
コスパも品質も高い「モンベル」
私も愛用中のモンベル製スタッフバッグ。素材が丈夫で長持ちなことと、ほかのメーカーに比べて比較的コスパが良いこともお勧めポイントです。紐で締めるタイプの紐の滑りが良いのもストレスフリーで、気持ちよく使えます。
GORE-TEX スタッフバッグ 9L
公式サイトで見る縫い目にシームシーリング処理がしてあり、防水性が高いゴアテックス素材を使用したスタッフバッグ。密閉構造ではないため完全防水ではないですが、防水性が高くコスパも良い円筒形のスタッフバッグです。5サイズあります。
コンプレッションスタッフバッグ L(シュラフ収納にお勧め)
公式サイトで見る実は我が家も愛用していますが、他社製のシュラフ(寝袋)の収納性が悪く悩んでいた時に、購入したシュラフ用のコンプレッションスタッフバッグ。ぎゅうぎゅう押し込んでベルトを締めるだけで収まりの悪かったシュラフがスッキリと収納できるようになりました。収納に要していた時間も大幅に短縮できて買ってよかった!と思えた製品です。
シュラフの収納に悩んだら、コンプレッションスタッフバッグを採用してみることを強くおすすめします。S・M・Lサイズがあります。
スタッフバッグの老舗「イスカ」
スタッフバッグといえば、イスカもやはり老舗中の老舗。品質の高さにも信頼性があり、絶対的にお勧めできるブランドの一つです。
シンプルな「スタッフバッグ」、15,000mm以上の耐水圧を持ったウェザーテック素材の「ウェザーテックスタッフバッグ」、シリコナイズド・コーデュラ素材を使用して作られた軽量性の高い「ウルトラライト スタッフバッグ」など豊富なラインナップも魅力です。買って損をしない良品ばかりです。
スタッフバッグキット
出典: Amazon.co.jp
スタッフバッグを各種揃えたいときに便利なスタッフバッグセット。一番シンプルなナイロン生地に防水コーティングを施したスタッフバッグが4枚セットになっています。使い勝手を試したいときに最適です。
防水性に定評がある「シートゥサミット」
防水性の高いもので何かお勧めは?と聞かれたら真っ先に思いつくのがやはりシートゥサミットの製品です。
ウルトラシルナノ ドライサック
出典: Amazon.co.jp
軽量かつ耐久性も優れたウルトラシルナノ15デニール・ファブリックが使われています。耐水圧1,200mmで完全シームテープ処理がしてあり、防水タイプのスタッフバッグで迷ったときにはぜひ使ってみたい製品です。オーバル型のボトム設計。
ちなみにコスパの良さではウルトラシルドライサックも良さそうです。
便利でおしゃれな「グラナイトギア」
エアペアー
出典: Amazon.co.jp
30デニール・シルナイロンコーデュラ™が素材に使われています。二色使いなのが見た目にもおしゃれな二層式のスタッフバッグ。1つのスタッフバッグにものを分かりやすく仕分けして入れられるのがユニーク。グラナイトギアは他のブランドと違ってなぜかスタッフバッグにまでおしゃれ感が漂っているのが魅力的です。
【一般】スタッフバッグのおすすめランキングTOP5
それでは、一般的なスタッフバッグのおすすめ製品をご紹介していきたいと思います。
5位 グラナイトギア エアペアー
出典: Amazon.co.jp
カラフルな楽しさと便利さが両立したスタッフバッグ!
素材に30デニール・シルナイロンコーデュラ™が使われています。Lサイズは19グラム。
二層式でカラフルなスタッフバッグが使ってみたい人にお勧め。下着の上下で収納場所を変えたり、アイディア次第で便利に使うことができます。超軽量なのにも注目です。
4位 パーゴワークス W-FACE STUFF BAG
出典: Amazon.co.jp
2気室で使いやすいスタッフバッグ!
素材として30デニールのシルナイロとポリメッシュが使われています。13Lサイズで75g。
本当は、パーゴワークスで以前販売されていた「Before After」というスタッフバッグをご紹介したかったのですが現行モデルはこちらのW-FACE STUFF BAGとなっているようです。長い旅行に行って不便なのが、その衣類が着用前のものか後のものかが分からなくなることがあることなのですが、Before Afterは色別で2気室になっているため仕分けしやすい良品でした。
W-FACE STUFF BAGになってからは色合いもグレーの単色となってしまい、若干前モデルに劣るのですが、メッシュ素材を使うなど、中身が見やすいという利点が追加されたほか、乾いたものと濡れてしまったものを分けておけるなど工夫して使うと面白い製品のためご紹介しました。Before Afterの復活とカラフルな展開に戻ることを今後期待しています。
3位 グラナイトギア エアジップサック
出典: Amazon.co.jp
ジッパー式で便利、箱型で収納性高し!
素材はシリコンコーティング加工が施されたシルナイロンコーデュラ(30デニール)。XSサイズで33g。
巾着型タイプのスタッフバッグを使っている場合、サイズ選びに失敗すると結局は取り出したいものがスムーズに取り出すことができなくてイライラすることがあります。そういった点でジッパー式でしかも箱型というユニークな形状のこちらの製品はガバッと開けることができるので中のものが探しやすく取り出しやすそうなのがすごく魅力的です。
旅慣れた人が愛用しているのを見て、これは便利だ!と感じました。箱型かつジッパー式で物を収納しやすく、ザックなどに入れる際にもその形状から効率的にパッキングできるのもポイントです。次回スタッフバッグを買い足す際の私の中で第一候補です。
2位 イスカ ウェザーテック スタッフバッグ
出典: Amazon.co.jp
15,000mm以上の耐水圧を持ったナイロン製のウェザーテック素材。10リットルサイズで60g。
裏側にトリコットを使用した3層構造で、主要な縫い目の裏側は目止め加工されるなど、防水性、透湿性、結露防止性など文句なしの非常に高品質な製品。紐を締める動作もスムーズで使い心地も良いです。
1位 モンベル ライトスタッフバッグセット
公式サイトで見る丈夫な素材で使いやすい!
素材はハイドロプロ®コーティングされた40デニールのナイロン・リップストップ。(リップ=切り裂きをストップできると名付けられた素材、つまり切り裂きしにくい丈夫さがある素材です)4枚で122g。
2リットル、5リットル、10リットル、15リットルと最も使い勝手の良いサイズがセットになっているため、初めてスタッフバッグをそろえる人にもとてもお勧め。
【ドライバッグ】のおすすめランキングTOP5
次に防水機能つきのスタッフバッグ=ドライバッグでおすすめな製品をご紹介します。
5位 コールマン アウトドアドライバッグ
出典: Amazon.co.jp
雨でぐちゃぐちゃになったテントを詰め込んで帰るときにも便利!
素材はポリ塩化ビニル製、約770gの製品です。ロールアップで水の浸入を防ぐ構造。ショルダー形式になっているので持ち運びもしやすいです。
110リットルサイズのこちらのドライバッグは濡れたものをしまって他のものを濡らさずに帰るという逆転の発想の使い方もできます。雨の日にぐちゃぐちゃになったテントやフライシート、タープなど、大物の道具をとにかく詰めて持って帰ってくることができるので悪天候時にも撤収の時短につながります。
持ち帰った後に中に入れた道具のメンテナンスをお忘れなく!我が家も愛用している製品です。本当にお勧め製品。
4位 グラナイトギア eVentシルドライサック
出典: Amazon.co.jp
空気を抜くのが超簡単!
素材は30デニールシルナイロンコーデュラで、製品の底部に透湿防水素材のeVentが使われています。 Mサイズで48g
製品の底部に透湿防水素材のeVentが使われていることにより、水を通さないのに空気を通せる性質があることからふたを閉めた後に袋を押すと空気を逃して荷物を圧縮することができます。
超繰り返し使える圧縮袋のように使える画期的なスタッフバッグです。私もぜひ1つ持ってみたい製品です。
3位 シートゥサミット ウルトラシル ビュー ドライサック
出典: Amazon.co.jp
一部透明な中身が見えるスタッフバッグ!
素材は30Dシリコンコ―デュラナイロンで熱可塑性ウレタン(TPU)が透明な窓部分に使われています。8リットルサイズで約43g。
他と一線を画しているのが、中身がクリアに見えるところ。中身が見えなくてイライラする私のような整頓下手な人にはとってもお勧めしたい個性派のスタッフバッグです。ちなみにロールクロージャーシステムでフラットバックルが採用されています。
2位 イスカ ウルトラライト ドライスタッフバッグ
出典: Amazon.co.jp
信頼のイスカ!
シリコナイズド・コーデュラ素材を使用しています。5リットルサイズで35g。防水タイプのスタッフバッグとしてはとても安価なので、まず一つ試してみたいというときの入門に適していると思います。
1位 シートゥサミット ウルトラシル ドライサック
出典: Amazon.co.jp
ドライバッグの最初で最強の1枚!
素材は耐久性に優れるウルトラシル®(30デニールコーデュラ®ナイロンファブリック)。8Lサイズは30グラム。
防水性も万全な耐水圧2,000mmで完全シームテープ処理がされています。シルナイロンならではの中身を確認しやすい半透明な生地なのもユーザー思いな仕様。
スタッフバッグの売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、スタッフバッグの売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
Amazon売れ筋ランキング Yahoo!ショッピング売れ筋ランキング
スタッフバッグはアウトドアの最強の味方!
私も書いていくうちに、次々に欲しいスタッフバッグが見つかってしまい、スタッフバッグの奥深さ、便利さをさらに思い知りました。アウトドアをしていて手間なのが、荷造りと撤収作業。その二つを効率よく行うことができると気持ちよく、気軽にアウトドアに出かけることができるようになります。
また、必要な道具をすぐに取り出せること、大事な道具をなくさないことはアウトドアでの安全管理にも直結しています。
そして、スタッフバッグは決してアウトドアだけの道具ではなく、一般的な海外旅行や子連れでのお出かけのときの備品管理にも最適の道具だということが少しでも読んでくださった方に伝わっていれば嬉しいです。
一つ、二つとそろえるうちにその便利さにハマってもっと欲しくなってしまうのがスタッフバッグの面白いところです。