料理をするのに必要な調味料。
調味料の基本と言えば「さしすせそ」です。その中で「そ」は味噌だという事はみなさんご存知だと思います。我が家には必ず京都の有名な白味噌があります。白味噌は主張しすぎないコクと香りなので、毎日のお味噌汁はもちろんお料理にも使用しています。
今回はそんな白味噌についてご紹介します。
目次
味噌の種類
味噌の種類には、白味噌と赤味噌があります。この2つの違いは見た目の違いです。
お味噌は、大豆と塩と麹で作ります。米麹を使って作る米味噌、麦麹を使って作る麦味噌、豆麹を使って作る豆味噌があり、一般的に多く使われているのが米味噌になり、白味噌は米味噌の中の1種になります。
白味噌と赤味噌の見た目の違いが生まれるのは、塩分濃度・熟成期間の違いによるもので、赤味噌は塩分濃度が高く熟成期間が長いので色が濃くなります。それに反して白味噌は塩分濃度が低く熟成期間も短いので色が薄いままです。
そのため、白味噌は長期保存には向きませんが、塩分濃度が低くクセが少ないのでレシピの中に取り入れやすく、お料理に使いやすいお味噌となっています。
白味噌は料理の万能調味料
お味噌汁、西京焼き、雑煮、白味噌を使うお料理と聞いてすぐに思い浮かべるのはこの3つではないでしょうか。
白味噌は塩分濃度が低く、米麹の割合が高く甘いお味噌となっているので、比較的どのようなお料理に合わせても美味しく仕上がります。
例えば、北海道のちゃんちゃん焼きは白味噌にお酒とみりんとお砂糖を混ぜて作ります。味にクセがないので様々な食材や調味料と相性がよく、最近では和食だけでなくグラタンやパスタなどの洋食レシピでも使用されいます。
白味噌を選ぶ時のポイント
たくさんある白味噌。どれを選んでいいのか分からないという方は多いと思います。
白味噌は原材料の割合や熟成期間、また作った場所で味が変わります。それなので様々な白味噌を味見してみてご自分の好みに合った物を選ぶのが1番良いです。
しかし、数多くの白味噌を全て味見することは不可能なので、選ぶポイントをまとめてみました。
ダシの有無
販売されている白味噌には「ダシ入り」と記載されているものがあります。入っているのが良いのか入っていないのが良いのかは完全に好みの問題になります。
ただ、その「ダシ」の多くは化学調味料になるのでケミカルの物が嫌であればダシ入りと記載されているものは避けましょう。
製法
天然醸造と速醸の製法があります。
天然醸造は、お味噌を仕込んでから温度管理に手を加えず、自然の気温差でゆっくり醗酵したお味噌で、うま味甘味が溢れています。
速醸はお味噌を仕込んでから人為的に温度管理をし、強制的に醗酵を早めて作る方法で短期間で出来上がります。そのため、コクやうま味に物足りなさが残るので化学調味料などでうま味が足されているものが多いです。
原材料
お味噌は、大豆と塩と麹でできると先ほどお伝えしました。この3つだけのレシピでできるので、それ以外が記載されているかどうかは購入の判断基準になると思います。
そして、麹歩合が記載されている場合があります。麹の割合が多い方が、発酵や熟成がされ美味しいお味噌が出来上がると言われ贅沢なお味噌です。
料理別商品選びのポイント
白味噌とひと言でいってしまうと全て同じ物のようになってしまいますが、当然のように商品により味や風味に違いがあります。
白味噌は、米麹と大豆と塩で作られ、その割合により米麹の持つ甘さが強かったり、また、大豆の潰し具合で粒のある味噌になったり、なめらかな味噌になったりと仕上がりに違いがでます。
料理別に白味噌選びのポイントをご紹介します。
お味噌汁向け白味噌選びのポイント
味噌を使う料理の筆頭として名が挙がるのはお味噌汁です。日本人ならご飯にお味噌汁と漬物!と思う方も多いのではないでしょうか。
それだけ慣れ親しんでいる料理なので、お味噌汁の白味噌選びは難しいです。
お味噌汁は地域により味が違います。それなので人それぞれ好みの味が違うので難しいのです。
地域ごとの味噌の違いとしては、北海道などの寒い地域は塩辛い味噌、そして、暖かい地方は甘い味噌です。
多くの方は小さい頃から飲みなれているお味噌汁の味が好きなもの。それなので、人それぞれ好みが違います。
一般的な味噌の食塩量は10~12%なので、白味噌を購入する時に食塩量を基準にすると選びやすいと思います。
個人的には健康のため、塩分が気になります。それなので毎日朝晩と飲むお味噌汁は塩分少なめを心がけています。
最近では食塩量10%以下の減塩味噌が多く発売されていて、風味や味も変わらず美味しい物が多いので、お味噌汁向けのお味噌は減塩タイプのお味噌をオススメします。
お味噌汁にぴったりな白味噌ならコレ!
ひかり味噌 女子栄養大学栄養クリニック監修 無添加減塩みそ
出典: Amazon.co.jp
無添加減塩!健康のための白味噌
食塩相当量が8.1gで一般的な白味噌より約20%減塩されています。
減塩タイプでありながら、米麹の甘さと大豆の風味、そして程よい塩っぱさがある白味噌です。
西京焼き向け白味噌選びのポイント
お魚やお肉の西京焼きは、素材を西京味噌で漬け込むだけで甘さと香ばしい風味がよい料理が出来上がります。
西京焼きは、米麹の甘さが素材を包み込み旨みを最大限に引き立ててくれる料理なので、西京焼きに使う白味噌は米麹の割合(麹歩合)や品質を見ると良いと思います。
甘さが引き立っている白味噌が西京焼きには向いているので、食塩相当量が少ないものや、麹歩合が高い物がオススメです。
西京焼きにぴったりな白味噌ならコレ!
西京味噌 西京漬
出典: Amazon.co.jp
美味しい西京焼きは専用味噌で!
コクのある甘さが引き立つ白味噌です。西京焼き専用のお味噌なので、素材の味を引き立て、また香ばしいお味噌の風味も良い西京焼きを作ることができます。白味噌にみりんが配合されているので、普段使うお味噌よりも甘いですが味噌の味が分かっていると他のお料理にも活用する事ができます。
雑煮向け白味噌選びのポイント
先ほど、お味噌汁は地域により違いがあるとお伝えしましたが、お雑煮も地域により味が違うのは皆さんご存知だと思います。
東日本や九州地方ではお雑煮と言えば醤油ベースの汁になりますが、関西地方や四国の一部では白味噌仕立てのお雑煮が作られます。
そして、白味噌仕立てのお雑煮と言えば、京都を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。(筆者が関東出身なので勝手にそう感じるのかもしれません)
京都のお雑煮と言えば、金時人参、丸餅を使った味だけでなく見た目にも上品な白味噌のお雑煮です。
四国の一部ではあんこ餅を白味噌仕立てのお雑煮に入れる地域もあるそうで、初めて聞いた時にはビックリしましたが、実際に食べてみるとあんこと白味噌が想像を超える相性の良さで美味しかったのを覚えています。
そんな白味噌仕立てのお雑煮は、米麹の甘さとコクがお餅に絡みつき、具材の旨さも引き立てる、京都に代表される西京味噌や、米麹の割合が高い白味噌がオススメです。
雑煮にぴったりな白味噌ならコレ!
しま村 しま村の雑煮白味噌
出典: Amazon.co.jp
上品な香り豊かな白味噌
白い色とキメの細かさが見た目にも綺麗な白味噌です。また、その見た目のキメの細かさはお雑煮にした時の汁にもいきています。まったりとした舌触りでお餅や具材によく絡まります。甘さもコクも強すぎなく上品なのにしっかりと主張する美味しい白味噌です。
今夜はコレで決まり!白味噌を使った美味しい料理をご紹介
白味噌は米麹の甘さが引き立っていて美味しいですよね。お味噌汁はもちろんお肉や野菜の味噌炒めなど様々なお料理に活用できる万能調味料です。
我が家でよく作る白味噌を使ったお料理をいくつかご紹介したいと思います。
味噌おにぎり
白味噌とご飯の組み合わせは最強です!ただの白飯でおにぎりを握り、手のひらに味噌を付け、もう一度、白飯おにぎりを軽く握れば完成する味噌おにぎりは、子供たちも大好きなおにぎりです。胡麻や大葉のみじん切りを混ぜても美味しいです。
味噌ディップ
白味噌に水切りヨーグルトとオリーブオイルを混ぜるだけでできる味噌ディップは、そのまま野菜スティックに付けて食べるのはもちろん、肉や魚のソテーのソースとしても美味しくいただけます。
味噌クリームのパスタ(1人前)
ボウルで生クリーム50ccと白味噌大さじ1杯をよく混ぜておき、フライパンでツナ2/1缶を軽く炒めそこに混ぜた味噌ソースを入れ軽く火を通します。そして茹で上がったパスタと合えるだけで美味しい味噌クリームのパスタが出来上がります。
ほうれん草やしめじなどを入れても美味しく仕上がります。
老舗の味が魅力!一度は使いたい京都の白味噌
白味噌は日本全国で作られていますが、地域により米麹と大豆・塩の割合に違いがあります。
地域味噌で有名なのは長野の信州味噌、そして京都の西京味噌でしょうか。
西京味噌というと高級なお味噌というイメージがありますが、京都で作られている白味噌です。
京都の白味噌は他の地域の白味噌よりも塩分濃度が半分以下で作られているので甘いのが特徴です。
それなので焼く事で香ばしさが増し美味しさを存分に堪能できると思います。みりんでのばし鮭や鰆に塗って漬けておく西京焼きや、そのまま炙るだけでお酒のおつまみになります。
甘さが強いからといってお味噌汁に向いていないわけではありません。筆者は京都の白味噌でお味噌汁を作る時には出汁を濃くとるようにしています。
石野白味噌 特醸
出典: Amazon.co.jp
創業230年の老舗、石野味噌の白味噌です。価格は500g500円ほどで、上品な甘さのなかに奥深い旨さがあり老舗の味を堪能したい方にオススメの白味噌です。
西京味噌 西京白みそ上撰
出典: Amazon.co.jp
創業200年、京都を代表する銘醸として知られる株式会社西京味噌の白味噌です。
価格は500g500円ほどです。まろやかな甘さの白味噌で京都の白味噌と言えばこれと思える白味噌です。
白味噌おすすめランキング
山万加島屋商店 信州白みそ 十二割糀木桶仕込み
出典: Amazon.co.jp
ブランド・メーカー名:山万加島屋信州みそ
原産国:日本
原料:信州安曇野産大豆、国産米、五島灘の塩
塩度:11.6%
麹割合:12割
原材料名:米、大豆、食塩
賞味期間:常温で 6ヶ月
原材料がすべて国産の信州味噌の山万加島商店の商品。天然醸造で熟成期間は半年程度です。
信州味噌は通常麹を6割~8割使用するところ上質な米麹を12割も使った贅沢な白味噌です。百年来使われている木桶仕込みなのでそこに住み着く酵母の力でとてもまろやかな味わいのお味噌です。
750gで1000円ほどするので少しお高めですが、米麹が贅沢に使われている事を考えると手頃な価格なのではないかなと思います。
武田味噌醸造 無添加 生こうじ
出典: Amazon.co.jp
メーカー:武田味噌醸造
ブランド:信州武田
原産国:日本(長野県)
内容量:1kg
原材料:米、大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩
保存方法:直射日光、高温を避け常温で保存
米麹、大豆、食塩のみ低温熟成で作られた信州味噌。少し辛く感じる方もいるかもしれませんが、信州味噌は米麹と大豆の割合が1:1のレシピが目安なので、一般的な信州味噌の塩分なのかなと思います。
風味豊かなお味噌で美味しく無添加で1kg700円ほどなのでお手頃ではないかと思います。
フンドーキン 生きてる無添加あわせ白
出典: Amazon.co.jp
メーカー・ブランド:フードキン
原産国:日本(大分)
内容量:750g
カロリー:221kcal
原材料:米、大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩、大麦
保存方法:高温多湿を避け、常温で保存
(開封後は冷蔵庫保存)
醤油やドレッシングで有名なフンドーキンのお味噌。原材料は米麹と大豆、食塩、麦麹で白味噌には珍しい合わせ味噌になります。
合わせ味噌らしい、甘い中にもコクのある美味しいお味噌で無添加です。価格は約600円になります。
有機生みそ 白 無農薬 大豆・米・塩 100%使用
出典: Amazon.co.jp
メーカー・ブランド:マルマン
原産国:日本(長野)
内容量:500g
原材料:有機大豆・有機米・食塩
認定:日本有機栽培認定食品(有機JAS)
麹歩合:10割麹(米:大豆=10:10)
100gあたり:エネルギー200kcal たんぱく質10.0g 脂質6.0g 炭水化物26.6g ナトリウム4600mg
賞味期限:製造より6ヶ月
米麹、大豆、食塩で作られたお味噌です。
大豆とお米は有機栽培の物のみ使用で原料にこだわりを持って作られています。甘さと辛さ、どちらが勝つわけでもなくバランスのよい味でお味噌汁だけでなく味噌炒めなどにも最適なお味噌です。価格は700円ほどになります。
サヌキ白味噌 白小路 最高級白みそ
出典: Amazon.co.jp
メーカー:イヅツみそ
原産国:日本(香川)
賞味期限:製造日より5ヶ月
保存方法:冷暗所保存
原材料名:米、大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩、水飴、酒精
お味噌の産地としてはあまり聞きなれない香川の白味噌です。
原材料は米麹、大豆、食塩、水飴、酒精で、米麹が25割というとても贅沢なお味噌。上品な味わいながら西京味噌に近い甘味の強いお味噌なので、甘口のお味噌が苦手でなければその美味しさに感動すると思います。価格は500gで約800円です。
西京味噌 西京白みそ匠
出典: Amazon.co.jp
メーカー・ブランド:西京味噌
内容量:500g
原産国:日本(京都)
保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保管
(開封後品質保持のため冷蔵庫での保管)
原材料:国産米、国産大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩、水飴、酒精
賞味期限:製造日より180日
米麹、大豆、食塩、水飴、酒精で作られている京都の白味噌です。
白味噌の中でも甘味が強い京都の西京味噌になります。国産の原料にこだわり贅沢な味になっています。このお味噌で作った西京漬けはとても美味しく、魚だけでなくお肉やクリームチーズを漬けるのもおすすめです。価格は約1300円。
神州一味噌 信州諏訪産無添加きぬごし 白
出典: Amazon.co.jp
メーカー:宮坂醸造
ブランド:神州一
原産国:日本
内容量:750g
カロリー:1470kcal
原材料:大豆(アメリカまたはカナダ産)、米(国産)、食塩(メキシコ産)
100gあたり:エネルギー196kcal たんぱく質11g 脂質5.6g 炭水化物25.4g ナトリウム4.6g 塩分相当量11.8g
米麹、大豆、食塩で作られている白味噌。お味噌がなめらかな舌ざわりになるように、きめの細かなこし器を使い濾しているので絹ごしのような口当たりになっています。
無添加で熱処理を一切加えていない生きているお味噌になります。価格は約700円。
伊豆みそ 生詰 こしみそ
出典: Amazon.co.jp
メーカー:伊豆フェルメンテ
ブランド:伊豆みそ
原産国:日本(静岡)
糀歩合:12割
塩分:12.4%
原材料:米、大豆(遺伝子組換えでない)、食塩、酒精、調味料(アミノ酸等)
賞味期限:製造日より冷所で120日
米麹、大豆、食塩、酒精、調味料で作られている白味噌です。こし味噌なので料理に使うときに粒が残るような事がなく便利です。
麹歩合が12割なので一般的な白味噌よりも配合されている麹の量が多く、自然の甘さあふれる美味しいお味噌になります。価格は約500円。
ハナマルキ だし入り風味一番 味噌
出典: Amazon.co.jp
メーカー・ブランド:ハナマルキ
エネルギー(100gあたり):191kcal
原材料:大豆(遺伝子組換えでない)、米、食塩、かつおだし、かつおぶし粉末、酵母エキス、こんぶ粉末、調味料(アミノ酸等)、酒精
原材料は、大豆、米、食塩、かつおだし、かつおぶし粉末、酵母エキス、こんぶ粉末、調味料(アミノ酸等)、酒精。
焼津産鰹節と北海道産日高昆布の天然出汁入りで、まろやかな甘味のあるお味噌に出汁の風味がきいている、お味噌汁にぴったりのお味噌です。価格は約350円で購入しやすい価格なのが魅力です。
マルコメ 液みそ料亭の味
出典: Amazon.co.jp
メーカー・ブランド:マルコメ
原産国:日本(長野)
内容量:430g
原材料:米みそ、食塩、砂糖、たん白加水分解物、かつお節粉末、かつおエキス、宗田かつお節粉末、昆布エキス、酒精、調味料(アミノ酸等)
エネルギー(液みそ大さじ一杯(17g)あたり):22kcal
原材料は、米みそ、食塩、砂糖、たん白加水分解物、かつお節粉末、かつおエキス、宗田かつお節粉末、昆布エキス、酒精、調味料。
白味噌の風味や美味しさはそのままで、液状になっており調理をする上でとても使いやすいお味噌です。液状になっている事で使い幅が広がるので、普通の固形味噌と併用して常備しておくと便利です。価格は約250円。
白味噌の売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、白味噌の売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
Amazon売れ筋ランキング 楽天売れ筋ランキング
色々な白味噌を試して風味の違いを感じてみて
白味噌についてご紹介しました。白味噌の基本的な材料は米麹と大豆と塩です。これらの配合の割合や熟成期間で大きく味が代わり、ダシ入りになると風味が加わり、西京味噌のように甘味を加える白味噌もあります。
数多くの白味噌があるのでどれにしようか迷うと思います。「これだ!」と思えるお味噌を見つけるのも良いですが、様々なお味噌を試して、味や風味の違いを楽しむのもまた良いものです。数多くある美味しい白味噌をたくさん召し上がってください。