寒くなると、ドライブ中に気になるのが路面の凍結です。雪が降っている日はもちろん、気温が低ければ水滴が凍って滑りやすくなることもあります。
滑ってしまえばブレーキをしても普段通りには止まらないため、交通事故のリスクも高まるのが厄介。タイヤチェーンはそんな車の滑り、スリップの対策として欠かせない商品です。
そんなタイヤチェーンは、実はいくつかの種類や個別の特徴を持っています。とりあえずチェーンをまいておけばよいのではなく、自分の車に適したタイヤチェーンを探しましょう。この記事ではタイヤチェーンの選び方やおすすめタイヤチェーンをご紹介します。
目次
タイヤチェーンは用意すべき?
上でも触れましたが、タイヤチェーンはタイヤの滑り止めとして活躍する商品。近年はスタッドレスタイヤのように、滑りにくいタイプのタイヤも生まれていますが、過信は禁物。むしろスタッドレスタイヤであっても、チェーンを付けて滑りにくさを更に高めるのがベストです。
また、タイヤチェーンは主に雪道で使われるイメージがありますが、雨でも寒さによっては凍ってしまうもの。積雪が少ない地域であっても、雨などで路面がぬれている日は凍結する可能性があるので、タイヤチェーンを持っておくことをおすすめします。
タイヤチェーンのタイプをご紹介
タイヤチェーンは、大きく分けて素材が3種類、またチェーン1つ1つの形状で4種類から選ぶことができます。
3つの素材タイプ
金属製タイヤチェーン
まずは金属製のタイヤチェーン。素材の中ではメジャーなタイプで、安価に入手できる点もメリットです。
ただチェーンの形状によっては特定の方向のスリップに弱いなどのデメリットや、次の非金属性と比べてしまうと耐久力が低いなどの欠点もあります。また金属ゆえに、車を走らせた時にカチャカチャ音が聞こえやすいタイプ多く、音が気になる方は注意が必要です。
一方で、取り付けしやすいタイプが多いのも金属製。1分とかからず設置可能なタイヤチェーンも多く、不慣れな初心者や、移動中に雪に降られた場合などでもすぐ対処できます。
非金属製(ゴム・ウレタンなど)タイヤチェーン
反対に金属を用いないタイヤチェーンもあります。主な素材はゴムやウレタンフォームなどで、強度や低温に強いといったメリットを持っています。
耐久力も高く、商品ごとの差もありますが、金属製の倍以上の寿命を維持しやすいです。柔らかい素材のため、タイヤや車のほかの部位を傷つけにくい点も魅力。
ただ機能性の分、価格は高めのタイヤチェーンが多いです。耐久性次第では金属製を何回も買い替えるよりコスパが抑えられることもあるので、タイヤチェーンの口コミなども見てみましょう。
布製タイヤチェーン
最後は布製。主にポリエステルなどを使っており、撥水性や通気性が期待できます。またタイヤに被せるだけの簡単な装着方法も魅力です。
取り付け時に多少ずれがあっても、走行すれば自然と適度な位置に固定されるのも便利です。その分取り外しには時間がかかりやすいタイプである点に注意しましょう。
布なので丸洗い可能、コンパクトに収納できるなど、使わない場合のメリットも多いです。
チェーンの形状に注目
はしご型
1つ目のはしご型は、小さなハシゴのような形状をした金属製のチェーンです。メジャーな形状ゆえかコスパは低く、お試し感覚で求めやすいのも魅力。
破損時の修復もしやすいです。機能面ではタイヤに密着させやすいことから、上り坂の走行時に活躍します。ただ前後の滑りには強いものの、横滑りには弱い点に注意しましょう。
リング型・亀甲型
亀甲型は、亀の甲羅模様になっているタイプ。金属タイプで横滑りのしにくさはもちろん、振動を感じにくいメリットがあります。
ただ破損した場合の修復は難しいため、使い捨てとして利用されることも多いです。何度も買い替えるとコスパも嵩みますから、普段チェーンはさほど使わない、いざという時に備えておきたい方に向いています。
ネット型
続いてのネット型は非金属タイプのタイヤチェーン。タイヤの路面に接する部分だけを覆う上記パターンとは異なり、タイヤ全体をカバーするように取り付けます。全体を覆う特性ゆえか、どの方向の滑りにも強いため、雪道や路面凍結の多い場所で活躍。
反面設置に時間を要したり、価格は高めである点がデメリットです。移動中の設置より、出発時など最初から設置する方に向いています。金属製に比べると使わない時に重さや場所をとる点にも配慮しましょう。
分離型
最後は分離型。分離型も非金属性のタイプですが、ネット型とは反対にパーツが複数に分かれているのが特徴。その分組み立てが容易で、ネット型より収納しやすいメリットを持っています。滑り止めを徹底するよりも、設置や収納など扱いの容易さを優先する方に向いています。
タイヤチェーン選び方のポイント
タイヤチェーンのタイプを決めたら、併せて以下の要素もクリアしているか確認しておきましょう。
タイヤのサイズは要チェック
タイヤチェーンがタイヤに付けられないのはもちろんNGですが、反対にチェーンをたくさん余らせてしまうのも、途中で外れたり走行の邪魔になってしまいます。
またタイヤと車体の隙間にも注目。チェーンを巻いた時、タイヤと車体の隙間がなくなってしまうと、タイヤの回転によってチェーンが車体に傷をつけてしまうことがあります。チェーンの取り付け方で対処できることもありますが、形状や厚みなども踏まえて選ぶと、傷も回避しやすいです。
簡単に付けられるものがおすすめ
タイヤチェーンの取り付け方については後述していますが、初心者の方なら簡単に設置できるタイヤチェーンを優先しましょう。状況によっては、移動途中でタイヤチェーンを取り付けなくてはいけないケースもあります。
チェーンの取り付けに時間がかかってしまっては、到着も遅れるなどその後の行動にとってもデメリットしかありません。
JASAA認定されているタイヤチェーン
最後はJASAA認定。JASAAは一般財団法人日本自動車交通安全用品協会のことで、非金属性のタイヤチェーンで認定済みの商品であれば、商品ケースにマークがついています。マーク付きのタイヤチェーンであれば、JASAAがその性能の高さを評価したことになりますから、マーク無しのタイヤチェーンより壊れにくい、滑りにくいといった信頼性も高いです。
タイヤチェーンの取り付け方を知りたい!
タイヤチェーンは素材のタイプごとに取り付け方が異なります。また説明書などが同梱されている場合は、そちらを優先してください。
金属タイプ
まず金属タイプは、チェーンの裏表を確認。金具の折り返しがある方が表に来るよう、タイヤにチェーンを被せましょう。タイヤの裏側に手を伸ばし、チェーンのフックを取り付けます。
チェーンがタイヤ全体に均等にかかっていることを確認したら、タイヤの表側のフックもつけます。最後にチェーンの内側、タイヤのホイール部分に重ねるように、ゴムバンド(スプリング)をかけて完了です。
ゴムタイプ
ゴムタイプは、スパイク部分が外側に来るようタイヤチェーンを仮配置します(分離型であれば取り付けるタイヤの前後それぞれに置く)。
その後、チェーンの両端をタイヤにそって持ち上げ、タイヤの頂点部分でジョイント部分を留めましょう。あとは金属タイプ同様、下側(裏側)のフック、上部(表側)のフックを留めて完成です。
布タイプ
布タイプのタイヤチェーンは、チェーン本体の中央に十字が横切っているタイプが多いです。まずはその十字の頂点が、タイヤの真上と重なるように位置を確認し、被せます。
その後、車を少しだけ走らせ、タイヤが180度回転した状態でストップ。チェーンを被せられていない下側だった部分が上に来ていればOKです。あとは元下側だった残り半分をタイヤに被せて完了です。
タイヤチェーンおすすめランキング5選
それでは最後に、おすすめのタイヤチェーンをランキングでご紹介します。設置しやすさや機能性などを見ていますが、特定の素材、タイプはタイヤチェーンごとに異なりますから、求めるタイヤチェーンかをきちんと確認してください。
第5位 AMAJR-Shop 2020年出荷モデル非金属 タイヤチェーン
素材タイプ | 非金属 |
---|---|
形状 | ネット |
JASAA認定 | – |
騒音や振動も抑えやすい
まず5位は、AMAJR-Shopの最新モデル、非金属性のタイヤチェーンです。
滑り止めとなるポイントが、1商品あたり3399か所と多く設置されているほか、騒音や振動を抑える衝撃吸収機能、耐久性の高さなど機能にこだわっています。その分価格は高く設定されていますが、何度も買い替える場合に比べて長期的なコスパが期待できるのは魅力です。
また取り付けもしやすく、力を必要としないため、女性や高齢の方でも行いやすいです。
第4位 seiyishi 軽自動車 タイヤチェーン SY-FHL-068
素材タイプ | 非金属 |
---|---|
形状 | ネット |
JASAA認定 | – |
スパイクピンで氷対策も
4位も非金属で、取り付け容易なタイヤチェーンです。こちらのタイヤチェーンの特徴は、砕氷可能なスパイク品が備わっていること。
凍った路面の氷を砕きながら走るので、つるつるの道を走行するリスクを軽減してくれます。またチェーンそのものにも厚みがあり、破損などのリスクを抑え、耐久力をアップ。
5位ほどではありませんが、チェーン内の滑り止めの数の多さや大きさ、また低振動低音設計など機能も充実。長期的なコスパも抑えたいけれど、できれば価格も控えめが好みという方に向いています。
第3位 イッセ セイフティー 布製タイヤチェーン Super サイズ 54 C50054
出典: Amazon.co.jp
素材タイプ | 布 |
---|---|
形状 | 布 |
JASAA認定 | – |
ワゴンやバンに使いやすい
3位は海外の布タイヤチェーンの老舗メーカー。ちなみに日本ではないものの、オーストリアのONORMや米国ワシントン州の認定を受けているブランドでもあります。
こちらの布タイヤチェーンはやや大きいサイズで、ワゴン車やバンなど重量級の車のタイヤ向き。被せるだけの簡単な設置ですが、金属チェーンにも劣らない性能で、特に騒音や振動は、布だけにほとんど感じにくいです。
もちろん利用後は洗濯可能。使わない時はコンパクトに折りたためば車のトランクなどでも邪魔にならず、急に必要になった時もすぐ対処できます。
第2位 コムテック タイヤチェーン SX
素材タイプ | 金属 |
---|---|
形状 | リング・亀甲 |
JASAA認定 | ー |
雪の深い場所でもしっかり対応
2位は金属製のタイヤチェーン。亀甲状になっているため、縦はもちろん横滑りにも対応。積雪の深い場所を走る際にも高いグリップ力を発揮してくれます。
また素材は特殊合金鋼を採用しており摩耗しにくく、耐久性も期待できるのが魅力です。装着も簡単ですが、増し締めでしっかり固定することで、その後の走行や取り外しの手間は雲泥の差が出ます。
収納時は33cm四方、4kgほどと金属製の中では軽くコンパクト。トランクに余裕があれば常備しておくのもおすすめです。
第1位 オートソック 布製タイヤすべり止め オートソックスタンダード ASK
出典: Amazon.co.jp
素材タイプ | 布 |
---|---|
形状 | 布 |
JASAA認定 | – |
1㎜の特殊繊維で汎用性が高い
おすすめタイヤチェーン1位は、オートソックの布製タイヤチェーン。厚みが1㎜ほどで、国産車から外国製まで様々な車のタイヤに対応しています。タイヤチェーン自体は1kgほどしかないため、車のトランクはもちろん、座席下などのデッドスペースを活用してしまっておくとよいでしょう。
また特殊繊維を編み込むことで、摩擦面積を広く取ることに成功。ほか素材に負けないグリップ力で滑り止めとして力を発揮してくれます。余裕があれば駆動輪だけでなく、全てのタイヤに装着して精度を高めるのもおすすめです。
【比較表】おすすめ人気タイヤチェーンの比較表はこちら!
商品画像 |
No.1
|
No.2
|
No.3
|
No.4
|
No.5
|
---|---|---|---|---|---|
商品名 | オートソック 布製タイヤすべり止め オートソックスタンダード ASK | コムテック タイヤチェーン SX | イッセ セイフティー 布製タイヤチェーン Super サイズ 54 C50054 | seiyishi 軽自動車 タイヤチェーン SY-FHL-068 | AMAJR-Shop 2020年出荷モデル非金属 タイヤチェーン |
素材タイプ | 布 | 金属 | 布 | 非金属 | 非金属 |
形状 | 布 | リング・亀甲 | 布 | ネット | ネット |
JASAA認定 | – | ー | – | – | – |
リンク | Amazon楽天Yahoo! | Amazon楽天Yahoo! | Amazon楽天Yahoo! | AmazonYahoo! | AmazonYahoo! |
スタッドレスタイヤも併せてチェックしよう!
タイヤチェーンの売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、タイヤチェーンの売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
Amazon売れ筋ランキング 楽天売れ筋ランキング Yahoo!ショッピング売れ筋ランキング
タイヤチェーンで冬道のリスクを軽減
寒くなってくると、気温の低下で路面が凍結しやすくなります。雨はもちろん、雪が降っている道路ではなおさらです。タイヤが滑りやすくなるだけでなく、ハンドルやブレーキも乾いた道路より反応が悪くなることがあり、より早め早めの判断が迫られます。
慎重さは大前提として、タイヤチェーンに滑り止めをしてもらい、ハンドルやブレーキの効きを通常に近づける対策も行いましょう。
普段の通勤やドライブに加え、年末年始の帰省など冬は車を利用する機会も多いです。言い換えればリスクの機会も多いということ。タイヤチェーンをしたからといって油断は禁物ですが、少しでもその危険を減らし、自分や家族を守ってあげてください。