炒め物に揚げ物など日々のお料理に欠かせない食用油。カロリーや成分も気になる物でもありますよね。
しかしながら、メーカーや商品にもよりますがサラダ油やキャノーラ油などのスーパー等でよく目にする安価な油にはいろいろと気になる噂を耳にすることも少なくないことから、筆者は少し値段が高くなっても国産原料の菜種油を中心にこめ油、オリーブオイル、ごま油などを使用するようにしています。
菜種油はあっさりとした味わいで、どんなお料理にも合わせることができますよ。
菜種油ってサラダ油じゃないの?味やお料理の仕上がりに違いはあるの?など、今回はそんなイマイチ違いと良さが分からない菜種油についてご紹介していきたいと思います。
菜種油とは?
菜種油の原料
菜種油は主にアブラナ科である「セイヨウアブラナ」を原料に焙煎・圧搾などを経て作られている油のことを指します。
近年ではオーストラリア産・中国産が多く、国内生産のセイヨウアブラナ(菜種)は少なくなってきていると言われています。
菜種油の成分・栄養素
菜種油の主な成分は必須脂肪酸の一種であるリノール酸と、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸です。他にもリノレン酸、ビタミンKなどが含まれていますよ。
菜種油の味・香り
商品にもよりますが基本的に菜種油はクセがなく、淡白であっさりとした味わいの油です。そのため、そのままパンにつけたり、ドレッシングに使用したり、お菓子作りに混ぜても他の食材の風味を邪魔することがありません。
風味の強い商品は、菜種の香ばしい香りがしますよ。
キャノーラ油・サラダ油との違い
まずキャノーラ油とは菜種油の原料であるセイヨウアブラナに含まれている体に良くないとされている成分(エルカ酸・グルコシノレート)が含まれないよう改良したキャノーラ種を使用して作られた油のことをいいます。では、菜種油よりキャノーラ油の方が体にいいのでは?と思われるかもしれません。しかしながら、キャノーラ種は遺伝子組み換えである場合が多いため、筆者は原料に気を付けて菜種油を使用しています。
次にサラダ油とは油菜や綿実、大豆、ごま、サフラワーなどを原料として作られた油のことをいい、菜種油もサラダ油の一種です。他にも2種類以上の植物油を混ぜ合わせて作られた調合サラダ油といいます。また、サラダ油は低温でも白く固まらないように精製されているいう特徴と、心筋梗塞等のリスクがあるトランス脂肪酸が含まれている場合があります。
菜種油の使い方
前述でもあるように菜種油はニオイなどのクセがなく、どんなお料理にも適している油です。
そんな中でもおすすめなのが揚げ物。品質の良い菜種油は胃もたれしにくく揚げ物がカラリと揚がる特徴があります。さらにおすすめの揚げ物はズバリ「天ぷら」です。揚げるのが難しい天ぷらでも、菜種油を使用すればべちゃっとなりにくく、サクッと軽やかな天ぷらが揚げられますよ。筆者は菜種油に香り付けとしてごま油を少々混ぜ合わせています。
次にドレッシング作り。菜種油で作る自家製ドレッシングは安心していくらでも食べれます。その他にも飴色に炒めた玉ねぎと酢・醤油・醤油を合わせた和風玉ねぎドレッシングなどもお気に入り。酸化しにくいのですぐに使い切らないと!という心配もありません。
菜種油のココがおすすめ!!
胃もたれしにくい
前述でもあるように高品質の菜種油は「胃もたれしにくい」と言われています。
筆者は小さい頃から胃が弱く胃もたれしやすい体質でしたが菜種油に変えてからは揚げ物を食べてもほとんど胃もたれしなくなったことに驚きました。また、いい菜種油は食器を洗う際にもギトギトしにくく、さらっとしているのが特徴ですよ。
揚げ物が上手に揚がる
菜種油で作られた揚げ物はカラリとしていて、軽い食感を楽しむことが出来ます。フライパンを使用して少量の油で揚げるいわゆる「揚げ焼き」も油によってはべちゃっとしがちですが、菜種油を使用すると少量の油でもカリッとサクッと揚げることができます。また、二度揚げせずとも上手に揚がるため手間も省け、筆者宅では明らかに揚げ物をする回数が増えましたよ。
菜種油の選び方のポイント
原料
菜種油の原料であるセイヨウアブラナは中国で多く栽培されています。
しかし商品によっては国産のセイヨウアブラナを使用しているものもあるので気になる方はぜひ国産を選ぶようにしてくださいね。
生産方法・成分
多くの菜種油は溶剤抽出法という方法を使用して生産されており、その場合トランス脂肪酸という体にあまりよくないとされている成分が含まれています。
そのため、出回っている種類は少ないですが低温圧搾法で抽出された一番搾りの菜種油がおすすめです。このような高品質な菜種油の場合、前述血中コレステロールの低下やアルツハイマー予防、抗酸化作用などを期待することができますよ。
また、菜種油にはエルカ酸が多く含まれている商品があり、エルカ酸も発がんリスクなど体に良くないと言われているため、より安全な菜種油を使いたい場合はこのエルカ酸にも注意して購入してくださいね。
容器
菜種油に限らず、油の容器は遮光性のあるものが一番おすすめ。さらに、プラスチック容器よりもガラス容器の商品を選ぶ方がより安心・安全なのでおすすめです。
とはいえ、菜種油で遮光性のある容器に入っている商品はほとんどないため、購入後はアルミホイルに巻いたり、ガラスの保存瓶などに移し替えるようにしています。
他にも紙パックタイプの場合、使い切ったら小さく潰して捨てられるなどのメリットもありますよ。
おすすめの菜種油7選
カネゲン 圧搾一番しぼり国産なたねサラダ油
出典: Amazon.co.jp
国産の遺伝子組み換えでない菜種を有機溶剤を使用しない圧搾法で生産した商品。
クセがないのでお菓子作りの際にバターの代わりとしても風味を邪魔することなく焼き上げることができます。コスパも非常によく、毎日のお料理に欠かせない油だからこそ国産菜種油をこの価格で買えるのは嬉しいですよね。
村山製油 純なたね油
出典: Amazon.co.jp
契約農家にて化学や気品・添加物を一切使用せずに栽培された菜種を使用し、脱色・脱臭などはせず国産菜種の一番搾りのみをで作られた贅沢な菜種油。原料にこだわった村山醤油ならではの商品です。
通常の菜種油よりも色味が少し濃いめの黄色をしているのが特徴的で天ぷらがとてもきれいな色味に揚がります。お値段は少々高めですが、菜種本来の味や香りを楽しむことができ、また、揚げ物からドレッシング、もちろんそのままで食べても美味しい商品ですよ。
国産 農薬非使用栽培なたね使用 菜の花畑なたね油
出典: Amazon.co.jp
農薬不使用で栽培された遺伝子組み換えでない国産菜種のみを使用。製造過程でも添加物や化学薬品等を一切使用せず手間暇かけて作られている安心できる商品です。
香りが豊かで、天ぷらや素揚げなどのシンプルな揚げ物も香ばしく仕上がりますよ。容器が遮光性のある瓶というところはもちろんですが、パッケージがレトロでかわいいのも個人的にお気に入りポイントの一つです。
ボーソー一番しぼり菜種油
出典: Amazon.co.jp
こちらはオーストラリア産の遺伝子組み換えでない菜種を使用した一番搾りの菜種油。
溶剤を使用せず、圧搾法で製造しています。こちらの商品は色味が薄さから分かるように菜種の香りを楽しみたい方には少し物足りないかもしれませんが、その分クセがなく食材にそのままかけたり、パンにつけて食べたり、お菓子作りに混ぜたりとどんな料理にも合わせることができます。
コスパもいいので国産原料にこだわらない方、油の使用頻度が高い家庭におすすめの商品ですよ。
カネゲン 純正菜種油
出典: Amazon.co.jp
オーストラリア産の遺伝子組み換えでない菜種を使用。輸送方法にもこだわっている商品で、もちろん一番搾りの油です。
筆者が初めて購入した菜種油がこちらの商品で、味や香りについてはそれまで使っていたサラダ油とほとんど違いがなく、クセがありません。揚げ物もこってりせずカラッとサクッと綺麗に揚がりますよ。
1,360g入ってこの価格というのも嬉しいポイントです。
ムソー 純正なたねサラダ油
出典: Amazon.co.jp
オーストラリア産の遺伝子組み換えでない菜種を使用し、湯洗い方法で不純物を取り除いた一番搾りの菜種油。
淡白であっさりとした風味でどんなお料理にも使えます。大容量なので油の使用頻度が高い方、紙パックタイプなのでプラスチック容器に入っている油に抵抗がある方、ごみを減らしたい方に特におすすめ。
平田 純正菜種油 一番搾り
出典: Amazon.co.jp
オーストラリア産の遺伝子組み換えでない菜種を使用。独自の製法により不純物を取り除いています。こちらの商品も紙パックタイプで、その容器も内側にガラス成分による加工をしたり酸化防止剤が含まれる接着剤を使用しないなど気を使われた商品です。
色味も薄くあっさりとした菜種油なのでドレッシング作りにもおすすめですよ。
まとめ
筆者は少し前までスーパーなどで安売りされている油やお得サイズの油を全く気にすることなく使っていました。しかし、ふと気になり食用油について勉強をしたところ、色々な点が気になるようになり・・・自分だけでなく家族の健康や健やかな未来のために、少しでも助けになるといいなぁという思いから菜種油を使用するようになりました。
また、国産菜種を使用した菜種油を販売しているスーパーが少ないこと、持って帰るのが重たいこと、プライム会員で送料がかからないことから筆者はAmazonで定期的に菜種油を購入しています。いままで菜種油を使用したことのない人、販売店が分からない人もこの機会にぜひ試してみてくださいね。
どんなお料理でも毎日使うものだからこそ、大切な家族が口にするものだからこそ、自分でしっかりと調べて選んだものを使いたい、そう思っています。