エレキギターの魅力を最大限に活かし、気持ちよく演奏するためには、ライブではもちろん、自宅練習においても、ギターアンプ選びが非常に重要になってきます。
本記事では、エレキギターの相棒として必須アイテムであるギターアンプについて、特に自宅での使用を中心にした際の人気ブランド・メーカーや商品、商品選びのポイントを紹介します。
保管スペースや金銭的な観点からも、複数アンプを購入・保有する方はそれほど多くないと思われることもあり、できるだけ1台必中で長く使えるものを。私の楽器店探索やライブを通じたアンプ選びの経験に基づく本記事が、皆様のお気に入りの1台を見つける参考になれば幸いです!
目次
ギターアンプの使い方や価格帯は?
ギターアンプはどうやって使うの?自宅練習にも必要?
アンプは”amplifier” や “amplification”の略で、その名の通りギター信号の「増幅機」として、ギターと接続してより大きな音を出すためのアイテムです。
基本的な使い方はシンプルで、エレキギターとアンプをシールドと呼ばれるケーブルでつなぎ、コントロールと呼ばれるアンプについた「つまみ」で好きな音色に調整して演奏します。
ライブやスタジオ演奏時など、ドラムなどの大音量の他楽器とのアンサンブルで大きな音の出力が必要な場面はもちろん、効果的な練習のためには自宅での練習時にもアンプの使用は必須!
自宅練習時にもアンプ使用をおすすめする理由は、単に自宅でもアンプにつないで「よい音」で演奏できると楽しい!という観点もありますが、そもそもエレキギターはアンプを接続して音を出すことを前提に設計されているため、アンプを使わずに練習していると、ミュートなど演奏の粗い部分が隠れてしまったり、余計な力が入ったよくない演奏スタイルが身についてしまったりするからです。
小型アンプは自宅練習に適したヘッドホン端子付きのタイプも多く、機種によってはエフェクターやアンプモデリング機能付きで多彩な音色を楽しめたり、リズムマシーンや外部入力端子を使用しての音源と合わせた練習、自宅録音の際のラインレコーディングがしやすいアンプもあります。
ライブ出演多数の中上級者はもちろん、ライブデビュー前の初心者の方も、ぜひギターライフをより充実させるためのアイテムとして、ギター同様お気に入りのアンプを見つけてもらえたらと思います!
ギターアンプとベースアンプの違いとは?併用はできる?
ギターアンプとベースアンプの違いや併用できるか疑問を持たれる方も多いようですが、大きな違いとしては、当然のことながら、楽器に合わせて出力を想定している音域が大きく異なることが挙げられます。
「餅は餅屋」ではないので併用については方法はあるにはありますが、基本的に併用は不可と考えてもらった方がよいのではと思います。
ギターアンプはベースアンプよりは高音域の再生に長けている側面はある一方、ベースのような重低音の再生には不向き。そのため、異なるタイプのアンプに楽器をそのままつないだだけでは、気持ちのよい音で演奏することはできません。
本記事はギターアンプを特集しており、選び方のポイントはベースアンプと共通のものもありますが、異なる点もあります。
ベースでもライブ経験がある方にはおなじみですが、音域だけではなく、ベースはギターと違って通常はアンプからの生音が会場に再生されるわけではないこともあり、ライブやスタジオでの音作りのシミュレーションの観点などから、自宅用アンプの使用目的や選び方も両者で全く同じではなかったりします。
一般にベースアンプについてはギターアンプよりも出力数が高いモデルを選ぶ方がよいと言われますが、人気メーカーや細かな選び方のポイントはギターと異なる部分もあるのでご注意を。
ギターアンプの価格帯は様々!1万円以下で高機能なものも!
何十万円もするライブ会場で使われるような大型アンプもありますが、自宅用の小型アンプは値段も種類も様々。
小型でも10-20万円といった高価格帯のアンプもありますが、技術の進歩もあり、昨今は1万円以下で高機能なモデルも多くあります。
機能も見た目も様々なものが発売されているので、ぜひギター選び同様、楽しんで選んでもらえたらと思います。
ギターアンプで人気のブランド・メーカーは?
ギターアンプは様々なブランド・メーカーから発売されていますが、ここではギタリストにおなじみの人気のブランド・メーカーとその特徴を簡単に紹介します!
マーシャル(Marshall):王道のロックサウンド!
言わずと知れたギターアンプの代表格、マーシャル。ライブ会場でもスタジオでも常備されており、ギタリスト以外で知っている方も多い有名ブランド。代表的な機種では、発売時期によって時系列で型番が変わるJCM-800, JCM-900, JCM-2000などがあります。
特徴は何と言ってもマーシャル特有の気持ちのよいロックサウンド。往年のロックサウンドからより現代的な音楽に適したハイゲインのモデルまで、ギターとつないで歪ませて鳴らすだけで、エレキギターの楽しさを感じられる音が出せるのが魅力。
特徴ある歪みサウンドが評価されていることが多い印象はありますが、個人的にはギラギラさせないトーンセッティングや温かいクリーントーンも好みだったりします。
大型から小型アンプまで、どれもマーシャルの特徴を残しながら、豊富なラインナップが用意されています。
ローランド(Roland):クセのない定番のクリーントーン!
マーシャル同様、ライブ会場やスタジオで常備されている定番アンプといえば、”JC-120″ など、ローランド社が発売するJCシリーズ。
“JC” はジャズコーラスの略で、略して「ジャズコ」と呼ばれることが多いですが、その特徴はごく素直なクリーントーン。ギターやエフェクターの音作りを素直に出力できるクセの少ないアンプとして、長年愛されている名機です。
JCはエフェクター含め細かな音作りをしたい方に最適なアンプという印象でしたが、それ以外のモデリングアンプの開発にも近年積極的であり、ギターとアンプだけで様々な音色が楽しめるアンプも発売しています。
フェンダー(Fender):往年の名機から初心者用のシンプルな小型アンプも!
言わずとしれたギブソンと並ぶ有名ギターブランドのフェンダーですが、ギターアンプでも長く愛されるモデルを多く販売しています。
機種によって特徴が大きく異なるものの、”Twin Reverb” の美しいクリーントーンや気持ちのよいリバーブサウンドは特に有名。”Deluxe Reverb” や “Bassman” などの機種も有名で、クリーンから軽く歪ませた気持ちのよいクランチサウンドが魅力的なアンプが揃っています。
ギター玄人にも愛用者が多い往年の名機はもちろん、初心者向けの小型アンプやモデリングアンプも多く発売しています。
ヴォックス(VOX):クラシカルなルックスからモデリングアンプまで!
ビートルズやクイーンの使用でも有名なヴォックス。代表的な機種としては特に”AC-30″が有名。
艶のある美しいトーンが魅力と言われることも多いですが、そのクラシックなルックスが好みという方も多いアンプ。
最近ではモデリングアンプやジャック型やイヤホン型のアンプなどの開発にも積極的で、クラシカルなイメージを持ちながらも革新的なイメージも合わせ持つブランドです。
ブラックスター(Blackstar):良質な小型アンプの新星!
2007年に創業という比較的新しいメーカーであるブラックスター。小型で安価ながら、質の高いアンプを販売しており、瞬く間に市場に浸透していった感があります。
オジーオズボーンのGus Gやジャーニーのニール・ショーンなどの有名ミュージシャンのほか、様々なギターアンプを試している方でも、自宅用の気軽に使用する小型アンプとして使用している方が多いアンプを発売しています。
私もブラックスターの小型アンプを保有していますが、おもちゃのようなサイズながら、気持ちのよいサウンドを出力してくれます。
以上、代表的なもので安価な小型アンプのラインナップもあり、初心者の方も使用する機会が多いと思われるブランド・メーカーを中心に紹介しました。
他にもよいアンプを出しているブランド・メーカーは多くあり、ハンドメイドの高級アンプのほか、青いランプの見た目もかっこよく、特にメタル系などハイゲインを求めるギタリストに定評のあるヒュースアンドケトナー(”Hughes & Kettner “)や、見た目がポップで可愛らしいオレンジ(”Orange”)なども、一般のユーザーも多い面白いアンプかなと思います。
代表的なものはもちろん、気になるものはぜひ色々試してもらえたらと思います!
使って実感!私が教えるギターアンプ選びのポイント5つ
ギター同様(ギター以上に?)複数のアンプを購入・保有することは、保管スペースや金銭的な観点から簡単ではないのではと思いますが、ここでは私が楽器店やスタジオ、ライブなどで様々なギターアンプを使用した経験をもとに、ギターアンプ選びのポイントを紹介します。
ギター同様、こだわりが強くある方も多いと思いますが、特に初心者の方向け、自宅用の最初の1-2台のアンプ選びの際などに参考になる視点があれば幸いです!
演奏環境にあわせた「出力・サイズ」
アンプ選びのポイントの重要なポイントのひとつとして、出力・サイズが挙げられます。アンプの出力はワット数で表され、基本的には出すことができる音の大きさを示し、機種毎の違いはありますが、出力が大きいものはサイズも大きくなっていきます。
出力は大きければよいわけではなく、アンプの良さを出すためには、最大出力でなくてもある程度の出力で演奏する方がよく、そのため、演奏環境にあわせた出力を選ぶことが大切です。
日本の一般的な住宅では10W未満でもある程度満足できる音量が出力可能かと思います。路上やちょっとしたスペースでのライブなどでも活用しやすい、15-30Wのアンプも人気があります。
ただし厳密には同じワット数であっても、クリーンな音(クリーントーン)かゲインを上げた歪んだ音かを示す「音色」、真空管やトランジスタといったタイプ等によっても「音の大きさ(音量)」にばらつきはありますので、あくまで参考程度です。
保管場所や持ち運びを考えると、サイズや重量も要確認。中には1台で出力を変えられるモデルもありますが、まずは演奏環境にあわせた出力・サイズから選択肢を絞ってみるといいのでは?
出したい音や演奏ジャンルと使用機材との相性
ギター音に大きく影響するため、ギターアンプ選びではアンプの音は非常に大切。クリーントーンや歪んだロックサウンドなど、アンプごとに得意な音があり、アンプの特性が出したい音や演奏ジャンルと合っているかが重要です。
また、ギターやエフェクターといった接続する機材との相性もあり、レスポールなどのハムバッキングタイプかストラトなどのシングルタイプのピックアップかでも変わりますし、エフェクター使用の有無でも、相性がよいアンプは変わります。
例えば、レスポールでアンプ直で歪ませた音で弾きたいのであれば、王道のマーシャル、ストラトでエフェクター中心に音作りするのであれば、ローランドのジャズコなどの素直なアンプがより使いやすいかもしれません。
音作りに幅があるアンプであれば、ある程度セッティングでも対応できますが、基本的には出したい音が得意で、使用機材と相性がよいアンプを選ぶとよいのではと思います。
音色の幅とエフェクターやリズム機能
音色の幅も大切で、音域毎に調整が可能なイコライザーや、歪みをコントロールするゲインなどのコントロールの有無や種類は要確認です。演奏の楽しさもあれど、個人的には音作りの練習という意味でも、初心者でもある程度細かく調整できるアンプの方がおすすめ。
また、モデリングアンプのように複数のアンプタイプを選べるものの他に、ディレイやリバーブなどのエフェクター機能や、ドラムパターンなどリズムマシン機能があるアンプもあります。好みもあり、機能が多ければ多いほどよいものではないですが、1台で色々試してみたい方は、こういった機能が付いているかも確認してみては?
個人的にはお気に入りのエフェクターやドラムマシーンなどを別に持っている方であれば、接続の手間の観点はあるものの、アンプ自体は音重視でシンプルな機能でもよいのかと思います。一方、機材をまだ揃えていない場合や接続が面倒(!)な方は、アンプについている豊富な機能を活用できると、よりお手軽に楽しみやすいかと思います。
インテリアにもなる!?見た目
クラシックなスタイルや現代的なもの、カラーリングやデザインなど、アンプの見た目は様々。サイズにもよりますが、自宅であっても、人前であっても、アンプの存在感は結構あるもので、見た目も大切。
特に人前で演奏する場合や、外から見える場所に保管する際には、ちょっとしたインテリアにもなるので、自分の好みにあわせ、アンプの見た目にもぜひこだわって選んでみるとよいのでは?
ヘッドフォンや外部入出力端子と駆動形態
現在の小型アンプは大抵ヘッドフォン接続は可能な仕様かと思いますが、iPodやPCなどの音源やリズムマシーンなどとの接続やレコーディングをしたいと思っている方は、そのための外部入出力端子の有無も要確認です。
また、屋外での演奏などを想定している方は、駆動形態として、ACアダプターだけではなく、電池でのバッテリー駆動も可能か確認しておくとよいかと思います(個人的には電池のみ駆動は電池交換が面倒なので、バッテリーも使えるものがおすすめ)。
なお、小型アンプではあまり多くない気がしますが、エフェクターの接続順にもこだわりたい方には、センド・リターンのエフェクトループ、音色を演奏中に変更したい方はフットスイッチの有無なども、選択のポイントになるかもしれません。
私が愛用しているギターアンプを紹介
ギタリストが2人いるとマーシャルとジャズコの取り合いになるのはバンドあるあるですが、私はライブやスタジオでは基本的にはマーシャル派。ただ、アンプにそれほどハイゲインは求めていないこともあり、JCM-2000じゃないと…といった型番のこだわりは特になく。
自宅用のアンプは様々試しましたが、現在もギター用として保有しているのは、マーシャルとブラックスターの小型アンプの2台。使用ギターはフェンダーカスタムショップのストラトとギブソンのレスポールがメイン、時々フェンダージャパンの生まれ年テレキャスを使うこともあります。
使用用途は自宅で基本的にはアンプ直、ヘッドフォンはなし、弾きたい時に気軽に弾けることを重視した選択になっています。
マーシャルのアンプは、”VALVESTATE” というマーシャルの真空管(バルブ)の音を再現したVS-15という15Wのアンプ。当時の定価は3.6万円程度だったようです。
現在は中古市場で手に入れるしかないようですが、自宅用にもちょうどよいサイズで、トランジスタアンプながらマーシャルらしい気持ちのよい音が出ます。2つのゲインと3つのイコライザーで音作りの幅もあり。
一般のアンプのミドルの部分には”CONTOUR”というちょっと変わった効きをするつまみがあり、ミドルとプレゼンス(超高域)を合わせて調整するようなイメージで、慣れは必要なものの、音色が大きく変わるので面白く。こうしたイコライザーが効く、細かく調整できるアンプは、機材や気分に合わせて幅広い音の調整ができるという楽しみがあります。
アンプ背面はこんな感じです。定評あるセレッション社製のスピーカーを採用。真空管と比べトランジスタアンプはメンテナンスがしやすい一方、温かみのない、薄っぺらい音という評価もありますが、VS-15はトランジスタながらバルブ感があるアンプ。20年弱(!?)の使用にも耐える非常にタフなアンプです。
音やマーシャルらしい見た目も好きですが、実は同じ型番でも製造国が異なるものがあり、保有しているものは本家マーシャルの “Made in England” だということもお気に入りだったりします。外には全く見えないこだわり(笑)ですが、小さな部分にもこだわりを持って選んだものは、長年愛用できる1品になりやすいのかなと思います。
もう1台のブラックスターは、”FLY 3″ という写真の通りの3Wの超小型アンプ。
後述のおすすめランキングにも登場しているので、商品の詳しい説明はそちらにゆずりますが、利点は何と言っても非常にコンパクト、かつ、それでいて演奏を楽しむことができるレベルの気持ちのよい音をきちんと出してくれること。
なお、こちらのアンプの個人的なこだわりポイント(笑)は、カラーです!そこまでレアではないかと思いますが限定モデルで、ブラックはどこでもたくさん売っているのですが、こちらの色がなかなかなく、色々なお店で探してゲットしました。小さなサイズもあいまり、(音の印象は別なものの)ちょこんと可愛い感じで、どこにでも置いておけるのがお気に入りです。
幅広い音を楽しむなら「モデリングアンプ」がおすすめ
現在は様々なアンプをシミュレーションした「モデリングアンプ」というものも発売されています。
以前からマルチエフェクターという様々なエフェクターの機能を1台にした機器はありましたが、そのアンプ版と考えるとわかりやすいかもしれません。モデリングアンプは複数のアンプを保有・つなぎ直すことなく、手軽に様々なアンプの音を楽しめるという魅力があります。
デジタルで音をシミュレーションするアンプの先駆けは、LINE6社の商品だったかと記憶していますが、最近では有名アンプメーカー各社からも多くのモデリングアンプが発売されています。
もちろん、本物のアンプにはかなわない、好きなアンプを所有したい!といった声もありますが、各社のモデリングの質も向上しており、今後のお気に入りのアンプを探すためでも、すでにお気に入りのアンプの音を再現するためでも、気に入った音が出せそうであれば、モデリングアンプを試してみるのもよいのではと思います。
初心者にもおすすめ!ギターアンプランキングTOP10
ギターと同様、アンプも好みや使用機材、演奏環境などによって最適なものは変わり、ランキングをつけることは簡単ではないのですが、ここでは、初心者にもおすすめできる、(日本の一般的な防音環境の)自宅での演奏を主な目的とした小型アンプで、個人的におすすめのアンプをランキング形式で発表します!
「初心者にもおすすめ」と言いつつ、音質などを考えておすすめを選んでいった結果、中上級者でも満足できると思われる質もお値段もある程度お高めなものも入ってしまいましたが、どれもそれぞれ「間違いないアンプ」ということでご容赦を。おすすめポイントも記載しているので、ぜひアンプ選びの参考にしてもらえればと思います!
第10位 YAMAHA GA15II
安価な初心者向けアンプ!音作りの勉強用にも
リーズナブルながら質が高い商品を多く販売している印象があるヤマハ社のアンプで、GA15IIは安価な初心者向けアンプとして人気があるモデル。
何と言っても価格が安価で、5千円台で買うことができるアンプとしては、コストパフォーマンスが高いのではと思います。
特に安価なアンプだと音色を細かく調整できないタイプも多いのですが、こちらのモデルは高中低音をそれぞれ独立して調節できる3バンドイコライザー付き。3バンドイコライザーで色々設定を試すことは、他のアンプの設定時や好みの音色を見つけるためのよい勉強になるかと思うので、個人的には音色が調整できるものは初心者にもおすすめです。
出力も15Wと同価格帯の中では比較的出力があるので、自宅での練習はもちろん、ちょっとした発表の場などにも使えるかもしれません(電池駆動不可のため、野外など電源がない環境では対応できない点は要注意)。ヘッドフォン端子やAUX IN端子もあるので、外部音源と合わせた練習なども可能。
ただ、音色の幅は広くなく、昨今ではモデリングアンプなど複数のアンプタイプやエフェクト機能を搭載し、多くの音色を切り替えられるものも多くありますが、こちらのモデルはそういった機能はない、とてもシンプルなタイプとなります。
また、クリーンな音で弾く分には良いかもしれませんが、特に現代的なロックなどの歪みサウンドに慣れている方には、このアンプ単体でのゲインには物足りなさを感じてしまい、歪み系のエフェクターが必要になってしまうかも?
個人的には気持ちよいロックサウンドはあまり得意なアンプではないイメージですが、特にあまり音を歪ませないで弾く方の最初の1台としては、必要最低限の機能があるリーズナブルなアンプかと思います。
第9位 Fender FRONTMAN 10G
出典: Amazon.co.jp
フェンダー好きの最初の1台に最適!
言わすとしれた有名エレキギターメーカーのフェンダーがエントリーモデルとして位置付けるモデル。
安価でアンプのみのシンプルな機能ですが、フェンダー好きには堪らないフェンダーアンプの見た目で、クリーンサウンドからオーバードライブスイッチによるロックサウンドまで楽しめます。10Wと自宅用では十分な出力ながら、重量が軽いのも利点。ヘッドフォン・AUX INの外部入力端子もあり、音源と合わせた練習なども可能です。
なお、イコライザーは2つでミドルは調整できない形式なので、細かな音作りの練習はしづらいかもしれません。あとは、クリーンや軽く歪ませる程度はよいですが、歪みが物足りないと思う人もいるかも。軽いのはよいですが、バッテリー駆動はできないので、室内利用用途が中心にはなるかと思います。
フェンダー好きの方の入門アンプとしては、安価でコンパクトによくまとまっているアンプでは?
第8位 VOX Pathfinder 10
定番の人気モデル!安価ながら見た目も音も完成度高
イギリスの老舗メーカーであるVOX社の定番アンプ。どの楽器店でも通信販売サイトでも、必ず揃えられているイメージがあるくらい、長く人気の商品。
安価ながら10Wと自宅演奏で十分な出力があり、何より小型ながらアンプ直でクリーンも歪みも、気持ちのよい音を出力してくれることが最大の魅力。初心者はもちろん、中上級者で使用している方もいるのは、シンプルな作りながら完成度が高いことの現れなのかなと思います。VOX社の代表的な機種である “AC-30” を彷彿させるクラシカルなデザインもよく、インテリアとしてもよいのでは?
短所を挙げるとすると、定番すぎる(笑)こともありますが、AC-30と同様でミドルのイコライザーはないので、音作りの勉強はしづらいかもしれない点、外部入力端子はなく、外部音源と合わせた練習などはできない点などはあります。
定番で人気があるのも納得の小型ながら完成度の高いアンプ。安価でも気持ちよく弾きたい、特にVOXやUKロック好きの方は、満足度の高い商品になるのでは?
第8位 Roland MICRO CUBE GX
出典: Amazon.co.jp
色々試したい初心者に最適!小型+安価ながら機能充実
JC-120など長年愛されるアンプを製造し、モデリング技術の経験も豊富なローランド社の小型モデリングアンプ。
可愛らしいフォルムで3Wのコンパクトな出力のアンプですが、7種類のアンプと8タイプのデジタルエフェクトを搭載。電池駆動もOKで、小型ながら室内はもちろん、屋外での使用にもある程度耐えうる音量が出力可能です。ヘッドフォン端子はもちろん、音源など外部接続できるAUX IN端子もあり、外部音源と合わせた演奏も可能。無料のiPhoneアプリも用意されていたり、チューナー機能もついていたりとまさに至れり尽くせり。
私はベースアンプで同社のCUBEシリーズのものを保有していますが、モデリングアンプにありがちな操作性が悪いということもなく、このギターアンプも比較的使いやすい操作性になっていると思うので、初心者の方でもストレスなく使うことができるのでは?
ただ、短所を挙げるとすると、値段やサイズを考えるとよい音かとは思うものの、抜けがイマイチなのかドンピシャで気持ちよい音が出せない印象はあり。好みやモデリングアンプにありがちな部分もあるかもしれませんが、このアンプは独立したイコライザーがなく、細かな音の調整がしづらいという点の影響もある気はします。
あとは、個人的にはロゴの “CUBE” は少しポップすぎる気もしており、保有している同シリーズのベースアンプのように “Roland” ロゴの方がかっこいいかなとは思ったり…。可愛い感じが好きな方はこっちの方がよいかもですが。
特にまだアンプやエフェクターをたくさん保有しておらず、1台で色々試してみたい方には最適なアンプでは?カラーもブラック、レッド、ホワイトがあり、見た目も可愛らしく、気軽に色々なところに持っていって演奏するにはよいアンプかと思います。
第6位 Roland JC-22
出典: Amazon.co.jp
音作りにこだわるジャズコ派は必見!
ライブやスタジオで定番のJC-120を自宅でも扱えるようにしたモデルで、ジャズコ好きには堪らないアンプ。
定番のジャズコーラスサウンドとして、素直で細かな音作りができ、30Wの出力で自宅練習はもちろん、ちょっとしたアンサンブルにも対応可能。2つのスピーカーでステレオ入力やコーラスが使用可能など、JCならではのポイントももちろんよいのですが、サイズが小さなアンプでは意外と少ないセンド・リターンのエフェクトループ付きというのも、エフェクター使いには嬉しい仕様。
短所を挙げるとすると、サイズがあり、値段も初心者向けには高いこと、アンプ単体では歪みを効かせられないことが挙げられます。見た目が様になるので、適切な置き場所があるのでれば、大き目サイズはむしろ利点にもなると思われる方もいるかもしれません。
ジャズコ好き、あまり歪ませない人や歪みはエフェクターで歪みを作る方、自宅でも素直なアンプで細かな音作りがしたい方にはまさに最適なモデル。初心者というよりは中上級者向けなアンプの印象はありますが、長くつきあう信頼できる相棒になるアンプかと思います!
第5位 Blackstar FLY 3
出典: Amazon.co.jp
コンパクトながら気持ちのよい本格的なサウンド!
比較的新しいブランド・メーカーながら、小型でも気持ちのよい音を楽しむことができるアンプとして、一気に評価を確立した感があるブラックスターの超小型アンプ。
1万円を切る価格で片手で持ち運びができる3Wの小型アンプですが、大きいアンプと比べても負けない迫力ある音が出てくるという不思議な箱。特に小さなサイズの安価なアンプには、奥行きや厚みのない音の印象があって苦手な方もいるかと思いますが、騙されたと思ってぜひ1度お試してみてもらえるとよいのでは?
外部入力端子やディレイ機能も付いているので、音源やリズムマシーンと合わせた気持ちのよい演奏も手軽にできます。電池駆動可能なので屋外にも気軽に持ち出せるという利点もあり。ISF(Infinite Shape Feature)というブラックスター社特許の独自のコントロールで、アメリカンからブリティッシュサウンドまで変化させることができることも特徴です。
こちらのモデルはISF以外の独立したイコライザーがついていませんが、ゲインとISFと弾き方の調整だけで、なぜか気持ちのよい音が作れたりするのも不思議。お値段は一気に上がってしまいますが、独立したイコライザーと真空管を使ったより本格的な音質・歪みを求める方は、HT-5Rもおすすめです(HT-1Rも音質よいですが、コントロールはFLY 3同様ISFのみ)。
FLY 3は気軽にさっと弾きたい、でも音質には妥協したくない…という方には、リーズナブルでよいアンプではと思います。私は限定カラーのクリームを保有していますが、カラー・デザインのバリエーションも多いので、ぜひ見た目にもこだわって探してみては?
第4位 YAMAHA THR10
定評ある高品質な自宅用モデリングアンプ!
初心者だけではなく、中上級者にもその高い音質と機能性で定評がある自宅用モデリングアンプ。
卓上に置くアンプとしてどこかクラシックな雰囲気を感じる見た目で、真空管を思わせるオレンジ色のライトにもこだわりを感じるユニークなアンプ。小型ながら幅広いアンプタイプを再現したしっかりした音に定評があります。外部入出力端子も充実しており、AUX INだけではなくUSB接続も可能で、音楽制作ソフトの”Cubase AI” も付属。
同じシリーズでTHR5とTHR10があり、どちらも出力は10Wですが、使用できるアンプタイプや3バンドイコライザーやユーザープリセット機能の有無、サイズ、価格などに違いがあります。
悩んだもののTHR10をピックアップした理由は、値段は高く、サイズも大きくなってしまうものの、個人的には3バンドイコライザーで直感的にさっと音の調整がしたく、PCでの細かな音色調整も可能であることもあり、せっかく作った好みの音をすぐに呼び出せるユーザープリセット機能がある方が、より便利だと思ったからです。
チューナー機能やひと通りのエフェクト機能もついているので、自宅用のモデリングアンプとしては、これ1台あればかなり融通が効くのでは?バッテリー駆動も可能なようですが、電池があまり持たないという話もあるようで、個人的には自宅使用のアンプかと思っています。ポータブル性や値段をより重視するのであれば、THR5を検討してみるとよいかも?
従来のギターアンプと異なる見た目は好みもあるかと思いますし、PC利用を前提とした機能も多いように感じられますが、自宅での練習や録音などに幅広く活用できるアンプをお探しの方は、ぜひ検討してみては?
第3位 VOX VT20X
出典: Amazon.co.jp
デジタルとアナログの融合によるバランスがよいモデリングアンプ!
VOXの安価ながらも音質と機能のバランスがよい、初心者にもおすすめのモデリングアンプ。
11種類のアンプモデルと13種類のエフェクト、33種類のプリセットが内蔵されており、幅広い音色を楽しむことができます。ユーザー設定も保存でき、フットスイッチも使うことができるので、様々な音色を切り替えながらの演奏も可能です。
他のモデリングアンプのように「アンプの音」をシミュレーションするのではなく、「アンプの回路そのもの」をモデリングするという解析技術を追求している点が興味深く。真空管を搭載し、アナログ回路も組み合わせたデジタルとアナログを融合したユニークなアンプで、それらの効果もあるのか、この価格帯の他のモデリングアンプと比べて、違和感なく使いやすい音が多いと感じます。
“Tone Room” というソフトウェアでPCやiOS(接続はmini USB)を使用すると、内蔵の11から20種類のアンプタイプが選択できるようになるなど、より幅広く細かなサウンドエディットが可能となります。本体内蔵のものでも豊富な音色が選択でき、3バンドイコライザーもついているので、アンプだけでも調整の幅があります。
センド・リターンのエフェクトループやチューナー機能などは付いていませんが、ヘッドフォンやAUX IN端子もついており、自宅演奏で必要な機能はこれ1台である程度カバーできてしまうのでは?出力考えると、自宅演奏だけではなく、電源のある小さな会場などでの使用にも十分耐えうる商品と言えるかもしれません。
個人的には見た目は VOXのクラシカルなデザインの方が好きでしたが、現在のデザインも馴染みやすいものではあると思います。セッティングの幅が多すぎて迷う問題(笑)はありますが、自宅用の安価でバランスのよいモデリングアンプをお探しの方は、ぜひ検討候補に入れてみては?
第2位 Roland Blues Cube Hot
出典: Amazon.co.jp
真空管のような温かく艶やかな音を堪能!
ランキング上位2つはお値段は上がってしまいますが、ギターを弾いていて本当に気持ちがよい、質の高い音に定評があるモデルを選択。”Blues Cube Hot” は、トランジスタアンプながら真空管のような音が楽しめるシリーズの最小モデル。
最小モデルといっても30W相当の出力があり、サイズもそこそこ大きいモデルではあります。小さな会場での演奏などにも使用できるサイズではありますが、パワーコントロール機能によって、4段階(0.5 , 5 W, 15 W, 30W)に出力を調整可能なので、自宅演奏でもアンプの力を活かした演奏が可能です。
「ギターアンプらしい」シンプルかつクラシックな見た目で、また、真空管のような艶のある気持ちのよい音ながらトランジスタアンプであるため、メンテナンスを気にする必要はほとんどないアンプであり、幅広い層の方が長く愛用できるアンプではと思います。
なお、エフェクトループや、”Dual Tone” というクリーンとクランチモードをミックスできる面白い機能や、「トーンの魔術師」とも呼ばれるエリック・ジョンソンが監修した”Tone Capsule” というサウンド調整モジュールについては、シリーズ最小のBlues Cube Hotでは残念ながら使用できず。
“Tone Capsule” は未経験ですが、美しいギターのトーンに定評あるエリックのほか、ロベン・フォードのものなども発売されているようで、(カプセルだけで3万円程度するものの…)機会があれば試してみたいなと。ただ、自宅用がメインであれば、掲載している30WのBlues Cube Hotでも十分すぎる出力だとは思います。
欠点をしいて挙げるとすると、お値段やサイズ、エフェクトループの観点はあるものの、艶やかな真空管のような音を、自宅で長く楽しみたい本格派の方には、ぜひBlues Cube Hotをお試ししてもらえたらと思います!
第1位 Marshall DSL5C
自宅でもマーシャルのこだわりの真空管サウンドを!
おすすめギターアンプの第1位は王道マーシャルの5Wの真空管アンプ。第2位のBlues Cube同様、お値段は安くはなく、サウンドやアンプタイプは好みによるところも大きいと思いますが、個人的にはマーシャル派で、真空管アンプのよさにも触れたい気持ちもあり、今回1位に選択しています。
本物の真空管を搭載したアンプで、5Wといっても自宅演奏では十分な迫力あるサウンドを出力可能。同じシリーズで1Wのものもあり、自宅演奏の音量という意味では1Wでも十分かもしれませんが、クラシックゲインのゲインつまみや低音域に厚みを加えるディープスイッチは1Wには未搭載。
クラシックゲインのゲインのコントロールは個人的にはあるとサウンドの幅が広がり使い勝手がよいと感じるので、値段も多少上がりますが、ここは妥協せず(?)5Wのモデルを掲載していますが、1Wのタイプも人気があり、甲乙つけがたい差ではあります。
なお、エフェクター接続によるサウンドにもこだわる方を想定してか、どのモデルもエフェクトループ端子を搭載しており、お気に入りのエフェクターとの組み合わせての演奏もしやすい仕様になっています。
他のランキングのアンプと比べた際の欠点をしいて挙げるとすると、お値段のほか、基本的には自宅演奏用に限られるであろう出力、真空管アンプということで扱いは丁重に行う必要があることは挙げられますが、自宅でもよい音でじっくりギターを楽しみたい!、特に、真空管アンプ / マーシャルの音が好き!という方には、究極のアンプのひとつではないかなと思います。
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商品名 | ヤマハ YAMAHA ギターアンプ GA15II | Fender フェンダー ギターアンプ FRONTMAN 10G 100V JPN DS | VOX ヴォックス コンパクト・ギターアンプ 10W Pathfinder 10 | Roland ローランド ギターアンプ 3W マイクロ キューブ MICRO CUBE GXW ホワイト | Roland/JC-22 ローランド ギターアンプ ジャズコーラス 30W | Blackstar コンパクト・ギターアンプ FLY 3 Bluetooth | ヤマハ YAMAHA ギターアンプ THR10 | VOX ヴォックス モデリング・ギターアンプ 20W VT20X | Roland ローランド/Blues Cube Hot Guitar Amplifier Black | Marshall ギターアンプコンボ 5W DSL5C |
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ギターアンプの売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、ギターアンプの売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
Amazon売れ筋ランキング 楽天売れ筋ランキング
こだわりのギターアンプで音楽を思いっきり楽しもう!
エレキギターはギターアンプを通じてこそ、本来の輝きが発揮できる楽器です。それぞれ特徴がある多くのアンプが発売されていますが、ぜひ本記事が長年の皆様のギターの相棒となる、お気に入りの1台を見つける参考になれば嬉しいです!