筆者が初めてBluetoothレシーバーに触れたのはBluetoothキーボードとマウスを購入した時でした。
パソコン用に大きなディスプレイに変更した時に「離れたところからキーボードやマウス操作をしたい!でも、長いケーブルが邪魔!」と思い、職場のPCに詳しい人に相談したときに紹介されました。結果は上々。画面から離れ快適に周辺機器を使えたときの喜びは今でも忘れられません。
更に、筆者は大きなスピーカー付きの古いコンポが使われず放置されていたのですが、こちらもBluetoothレシーバーを接続することで非常に高音質な音で楽しめるようになりました。
スマホの音もスピーカーから出力できますので、我が家はいつも私の好きな音楽が流れています。みなさまのお家で眠っているコンポ・スピーカーなどがあれば、Bluetoothレシーバーは一考の価値ありです!
目次
Bluetoothとは
Bluetooth(ブルートゥース)は、ワイヤレス通信の規格の一つで、機器と機器を無線通信する機能です。2.4Ghz帯の電波を使って、一切のケーブルを使わず様々な接続を実現します。
実例で紹介しますと、Bluetooth機能が内蔵されているノートパソコンとワイヤレスマウス・キーボードなどの周辺機器。スマートフォンのBluetoothによるテザリング機能を利用して、パソコンのインターネットもできます。
PC周辺機器のような一般的なものだけでなく、 コーヒーメーカーや先程ご紹介した古いコンポへの接続など新しいアイデアが次々と導入されています。
Bluetoothレシーバーとは
最近Bluetooth機能を内蔵したノートパソコンやスマートフォンが増えてきました。その機能を使うためには相手の機器もBluetooth機能を持っていなくてはなりません。
しかしながらBluetooth機能を持っていない場合に活躍するのが「Bluetoothレシーバー」なのです。レシーバーはBluetooth通信で受信側の役割を担います。具体的にはBluetooth通信を送信する側(スマホやPC)からBluetooth非搭載機器(スピーカーなど)が受信可能にする中継機です。
例えば、このような使い方ができます!
- USBがない古いコンポにBluetoothレシーバーを接続。スマホとペアリングして古いコンポのスピーカーから音を出力する。
- カーナビとBluetoothレシーバーを連動し、スマホとペアリング。カーオーディオでスマホの音楽を楽しむ。
- イヤホンやヘッドホンにBluetoothレシーバーを接続。スマホとペアリングし、ハンドフリーで動きながら音楽を楽しむ。
- PC(Bluetooth内蔵)で映画を見る場合は、イヤホンやヘッドホンにBluetoothレシーバーを接続。時間を気にせず大音量でPCからの映像を楽しむ。
Bluetoothレシーバーを購入するとき注意すべきポイント
Bluetoothアダプタとペアリングをする際に、忘れてはいけないポイントが4つあります。
- Bluetoothのバージョン
- コーデック
- プロファイル
- クラス
これらを確認せずに購入してしまうと、いざBluetoothペアリングをしても互換性がなく「音が出ない!」 なんて事態が発生してしまいます。
という訳で、それぞれのポイントについて簡単にご説明します。
1 Bluetoothのバージョン
Bluetoothにはバージョンが存在します。消費電力や音質、データ転送速度やセキュリティなどに関係する重要なファクターです。
重要なポイントとして、ペアリングした2つの機器のバージョンが低い方に合わせてBluetooth通信は行われます。
レシーバーだけでなく送信する側(スマホ、PC、Bluetoothアダプタなど)のバージョンはシッカリ確認しましょう。
以下にそれぞれのBluetoothのバージョンについてご説明します。
- Bluetooth 3.0
通信最大速度24Mbpsに向上した通信方式HS(High Speed)が追加。電力管理が強化され、消費電力を抑えます。
- Bluetooth 4.0
通信最大速度1Mbps。この4.0以上が現在一般的なバージョンです。大幅に省電力化された Bluetooth Low Energy (LE) が追加されています。ただし、LEでの通信は3.0以前のバージョンと互換性がありません。
- Bluetooth 4.2
現在の主流Bluetoothです。4.0より省電力化が進み、従来から10倍のパケットサイズに対応したことで、データ転送速度が最大2.5倍に向上しました。IPhone6・7(送信側)のBluetooth バージョンは4.2ですので、Bluetoothレシーバーを購入する際は4.2以上を推奨します。
- Bluetooth 5.0
現在の最新バージョンです。最大通信速度は4.2の実に2倍になりました。さらに最大通信距離が400mまで対応しています。IPhone8・XはBluetoothバージョンが5.0と最新になっているので、Bluetoothレシーバーを購入の際は意識してみると良いでしょう。
以上がBluetoothバージョンです。現在、市場に出回っている商品は4.0
~4.2のバージョンが多いと思います。3.0と4.0以上では互換性がないパターンがありますが、どちらのバージョンも埋め込むことで対応できるようにしています。
ただし、今後は4.0以上を中心に開発は進められるはずですし、送信する側(スマホなど)のアップデートで使用できなくなる可能性もあります。そのため、4.0以上を目安に検討すると良いでしょう。
2.コーデック
コーデックとは、音楽データをアナログからデジタルへ変換するときの圧縮方式です。Bluetoothレシーバーを使用する際は音楽データを聴くことが一般的と思いますので、より良いものを選択肢たいところですね。
種類としては
- Bluetoothコーデックの主流となる「SBC」
- iPhoneをお持ちの方にオススメの「AAC」
- Androidユーザーの方にオススメの「apt-X」
- sony製品で音質にこだわりたい方向けの「LDAC」
上記の中から選択する形になると思います。それぞれについてご説明します。
SBC
SBCはBluetoothにて音楽データを扱う機器なら、必須項目となるコーデックです。そのため非常に汎用性が高く、あらゆる製品の対応が可能になっています。
ただし、他のコーデックより高圧縮な設定されているため、消えてしまう音が発生したり、ノイズが発生してしまうことがあります。上質な音を楽しみたい方は他のコーデックがおすすめ。
ちなみに、このコーデックは安価でコストパフォーマンスが非常に良いので「とりあえず試してみたい!」「安さ重視」「良いスピーカーを持ってない」という方にはお薦めです。
AAC
iPhoneユーザーに特にオススメなのがAACです。iOSデバイスで使われる優秀なコーデックだからです。
音の圧縮率はSBCと殆ど変わりませんが、AACは音楽データの送信タイムラグがほとんど発生しません。優れた圧縮方式のため、SBCが苦手な高音域の音も安定して聴くことが出来ます。
ただし、基本的にiOS搭載デバイスで使われるコーデックですので、Androidユーザーさんは注意して下さいね。
apt-X
apt-XはAndroidユーザーさんにオススメのコーデックです。Androidでよく使われるコーデックだからです。
優秀なAACと同じく高音域が消えることがありません。
タイムラグもほとんどありません。圧縮率がSBCと比べて非常に少なく音が消えないため、CD音源に近い音楽を聴くことが出来ます。優れたコーデックで高音質の動画や音楽を楽しみたい方にオススメ。
更に上位版として「apt-X HD」というコーデックがあります。音に強いこだわりがある方には、こちらのほうがお薦めです!
LDAC
ソニーが独自に開発した音楽特化のコーデックです。上記でご紹介したコーデックと比較しても優秀な圧縮方式です。非常に優秀なアンプ・スピーカーをお持ちで、Bluetooth送受信ともソニー製品で合わせられる方は特にオススメします。
以上がコーデックのお話となります。皆様がお使いになりたいデバイスや機器によってコ
ーデックは変わってきますのでどれに対応しているか、ぜひ確認して下さいね。
3.プロファイル
Bluetooth機能を使用しての送信側と受信側。具体的な例で言うとスマートフォンとヘッドフォンの関係です。その2つは同じ通信方式により、音声データを送受信する必要があります。
そのときの通信方式がプロファイルと呼ばれるものです。プロファイルは機器の用途によって使い分けるため、非常に多くの種類が存在します。数が多いのでよく使われるプロファイルを紹介しますと……
・A2DP :ヘッドフォンなどにステレオ音声を送信する。
・FTP :2台のPC間でファイル転送を行う。
・GNSS :GPSなどの即位位置を送信する。
・HID :マウスやキーボードなどの入出力を行う。
・HFP :ヘッドセットで電話の発着信および通話を行う。上記はほんの一例です。これらのプロファイルに対応した機器同士でペアリングすることにより、様々な機器を使うことができます。
4.クラス
Bluetoothの機器には通信距離によって2018年現在、3種類の区分けが存在します。機器の電波強度を表し「Class」と呼ばれます。Classは1から3まで規定されています。
Class 1: 100m (100mW)
Class 2 :10m (2.5mW)
Class 3: 1m (1mW)
※数値は通信距離 (最大出力)
最も一般的で世に多く使われているのはClass2です。個人的に使う場合はほとんどClass2の範囲で使用可能だと思います。Class3の機器はかなり少ないため、購入の際は確認しましょう。
気をつけたいのは2点あります。まずひとつめ。Class1は規定上100mとなっていますが、この規定は電波強度を指しており、必ずしも有効範囲が100mであることを保証しません。
例えば100mWも50mWもClass1に分類されます。ここで重要となるのが「機器固有の最大出力」です。何mWで有効通信距離は何メートルが想定されているのか、使いたい用途に合わせてシッカリ確認して購入しましょう。もう一つはペアリングするBluetooth機器のClassが合っているかです。実はClassが違っても通信は可能です。
しかし、通信の時には電波強度の低いClassになってしまうため、強いClassの性能が無駄になってしまいます。両方のBluetooth機器のClassもシッカリ確認しておくと良いでしょう。
Bluetoothレシーバを選ぶポイント
単純に音楽を聴くという用途といいましても、使い方によって重要となるポイントが違ってきます。では具体的にどこに注目するか、いくつか上げていきますね。
使う目的
いちばん重要なポイントです。いくつか例を上げてお話いたします。
音にこだわりたい場合
SBCのコーデックだと物足りないです。最低でも「AAC」または「apt-X」のコーデックを選択するのがオススメです。
家事をしながらヘッドホンで音楽を聞く場合、移動範囲が重要になります。BluetoothにはClassで説明した通り、通信距離が存在します。10m以上必要な場合はclass1同士でペアリングしましょう。
アウトドアで使う場合
Bluetooth内蔵の防水スピーカーを選択するのも一つの選択肢になります。私はよくお風呂に浸かりながらスピーカーを利用し、癒やしのデトックス時間を過ごしています。
なにげに重要になるのがバッテリーの連続稼働時間です。あまりに安い商品を購入してしまうと、充電回数が増えてしまい劣化が進んでしまいます。ある程度絞り込めたら、連続稼働時間を見てみると決め手になるかもしれません。
ちなみにバッテリー残量はBluetooth4.0以上であれば、ペアリングの相手(スマホなど)から確認できます。バッテリー稼働時間を気にする場合は、Bluetoothバージョンも4.0以上にすると充電タイミングが分かりやすくなりオススメです。
他、長い時間持ち歩くのであれば重さにもこだわりたいところです。テレビを見ながらであればタイムラグの少ないものが良いでしょう。「ペアリングがいちいち面倒!」という人はNFC対応機ですと楽にペアリングができます。
以上、代表的なものを上げていきましたが、ぜひ皆様のライフワークに合ったものを見つけて下さいね。
メーカー
まだ商品の開発が発展し続けているBluetooth業界。数多く開発している企業はノウハウがあり、色々な利用者のレビューも数多く聞けて安心感があります。
同じような機能で迷うことがあれば、メーカーで絞ることも選択肢です。業界大手といえば、エレコム、Princeton、AUKEY、グリーンハウスが有名です。たくさんのレビューを読んでから納得して購入できることでしょう。
価格
売れ筋の値段は500円~4,000円くらいでしょう。この中で、先ほどお話した使う目的に合致する商品を探します。そしてレビューの評判が良いものをしっかりチェックすることが重要です。
簡単ではありますが、以上がレシーバー選びのポイントとなります。ちなみに筆者が一番こだわるのは、レシーバーとトランスミッター(送信側)を一台で兼ねる機能を持っていることです。あらゆる状況に対応できる汎用性があり、必ず売れ筋ランキングの上位にいます。とてもおすすめです!
Bluetoothレシーバおすすめ5選
ここからは、オススメしたいBluetoothレシーバーをランキングでご紹介します!皆様のニーズに合った商品をぜひ見つけて下さいね。
5位:AUKEY Bluetoothレシーバー BR-C1
出典: Amazon.co.jp
初めてBluetoothレシーバーを使う人にはこちらがオススメ。安価でありながら、使いやすく連続稼働時間が13時間と中々の性能。50gと軽く比較的コンパクトで持ち運びも可能なタイプです。
スマートフォンとペアリングして、車のAUX端子に差し込むだけでカーオーディオから音楽を楽しむことが出来ます。もちろん、Bluetooth非搭載のコンポにもお使い頂けます。
コーデックはSBCのみですが、音飛びは少なく音質も悪くないというレビューがほとんど。
総評としてコスパが良いという商品です!
4位:AUKEY Bluetooth レシーバー BR-C8
出典: Amazon.co.jp
車でBluetoothを使用する方に人気の商品がこちら。電源はシガーソケットチャージャーに接続し、車のエンジン始動/切るにより、電源が自動でON/OFFになります。
コーデックはAACに対応していて、iPhoneユーザーには特にオススメです。USB接続の電源なので、車に限らず家の中でも勿論使用可能です。レビューを見るとコンポに使用している方も多いようです。
また、シガーソケットチャージャーはUSBポートが3つもあります。そのため、残った2つのポートで他のデバイスの充電も出来ます。そういった付属品含め、車を利用する方には利便性の高い商品と思います。
3位:Bluetooth イヤホン D05
出典: Amazon.co.jp
Bluetooth 5.0の最新バージョンを安価で使ってみたい方はこちらがオススメ。音飛び、ノイズはやはり通信速度が上がり、非常に少なくなります。ペアリングも2回目以降は自動と簡単。
特にiPhoneXや8をお持ちの方は、最新バージョン5.0の機能を感じることが出来るのではと思います。そして何より重さが凄い。イヤホンタイプで4.54g。これ以上軽くするのは難しいレベルの軽さです。
イヤホンとして利用する他に、Siriの呼び出しやマイクでの通話が可能になっています。また、連続稼働時間が3時間と短めですが、付属品の充電バッテリーは持ち運びながら6回充電可能。長めの外出に耐える設計です。
コーデックはAAC対応。ランニングしながら、作業しながらという使用にピッタリの商品と思います!
2位:TaoTronics Bluetooth トランスミッター レシーバー TT-BA09
出典: Amazon.co.jp
この商品の売りはトランスミッターとレシーバーを兼ねることが出来る多機能性。例えばテレビに接続して、Bluetooth搭載のヘッドホンとペアリングといったことが可能です。
連続稼働時間は15時間と長く、充電しながら使用できるので長い映画を見ている途中に突然切れる心配がないのも嬉しいポイント。
また、ペアリングが同時に2台可能のため、お子様が寝ているそばで夫婦一緒にBluetoothヘッドホンを使って映画を楽しめます。
コーデックはapt-Xをサポート。Androidユーザーには特にオススメの商品です!
1位:JPT1 Bluetooth トランスミッター & レシーバー
出典: Amazon.co.jp
どこのランキングを見ても、必ずと言っていいほど上位にランクインする超人気商品です。当然の1位。こちらもトランスミッターとレシーバーの機能を兼ねた商品となっています。
連続稼働時間は12時間(送信モードの場合は13時間)。受電しながらの使用もOK。コーデックは受信がAAC、送信モードはapt-Xをサポートしており、iPhoneユーザー向けです。
トランスミッターモードではPC・TV・古いオーディオに接続してBluetooth化を実現し、レシーバーモードでは2台同時接続が可能。
そして重量は18gと非常に軽く、大きさもコンパクト。多機能なBluetooth持ち運び、色々使ってみたい方にピッタリの商品です!
まとめ
スマートフォンの普及により、確実に普及し始めているBluetooth。ケーブルが無くなっただけと侮るなかれ、意外と快適で楽しいライフに変わります。
家で眠っているコンポをBluetooth化してノートPCと繋げてみたい。車でスマホの音楽を聞いてみたい。お子さんが寝た後で、大音量の映画を楽しみたい。
まずは、皆様がどのような用途で使ってみたいかをイメージして頂けると、ニーズに合った商品が見つかると思います。
ぜひBlutooth商品を試してみて、新しいライフを楽しんで下さいね!