使い続けていると、どうしても熱くなってしまうパソコン本体。外から冷やすのもおすすめですが、パソコン本体はそれなりにしっかりしたカバーで覆われていますし、熱がなかなか届かないこともあります。暑い日や、冬でも暖房器具を使っているのあればなおさらですね。
CPUクーラーは、パソコン内部に設置する商品なので、CPUをダイレクトに冷却することができます。パソコンの自作をする際や、古い機種を使い続けている方などは交換もおすすめです。今回はそんなCPUクーラーの魅力や、採用したいおすすめ商品ランキングなどをご紹介します。
目次
CPUクーラーとは?
CPUクーラーは、名前の通りCPUを冷やすための装置です。CPUはマウスなど接続した機器の操作・制御や、データの閲覧処理などの演算を行う大事なパーツ。しかし同時にいくつもの操作を行ったり、メモリ容量が少ない中で稼働させるなど、負荷をかけると熱を発し、最悪故障してしまうことも。CPUクーラーは、パソコン内部に設置してCPUを直接冷やすことができ、故障のリスクを減らしてくれる商品です。
CPUクーラーの選び方
CPUクーラーには、いくつかのタイプがあります。自分のパソコンに設置できるかどうかはもちろんのこと、より適したタイプはいずれなのかを確認しておくと、より効率よくパソコンを冷やしてもらえますよ。
空冷と簡易水冷どっちがいいの?
まずは冷却方法。CPUクーラーで冷やす場合、空冷と簡易水冷の2通りから選びます。詳細は後述しますが、空冷は簡易水冷に比べてコスパが低い点や設置が容易というメリットを持っており、初心者向けのクーラーです。
一方簡易水冷はコスパや設置の仕方で空冷より難しいものの、冷やす質は上。CPUが熱くなりやすい方、多少コスパや設置に時間がかかるとしても、確実に冷やしたい場合におすすめです。
空冷:トップフローとサイドフロー
さらに空冷には、CPUとの位置関係によってトップフローとサイドフローの2種類が存在します。
トップフロー
トップフローはトップエアフローとも呼ばれ、CPUと並行に設置するタイプ。風の向きは上から下になり、CPUだけでなく周囲のパーツを冷やせるのがメリットです。ただ設置においてはほかのパーツを邪魔しないよう、慎重に行う必要があります。
サイドフロー
一方サイドフロー(サイドエアフロー)は、CPUと垂直になる位置に設置します。風向きは前から後で、空冷タイプの中では比較的冷却の効率がよいタイプでもあります。デメリットはクーラーを立てる形で設置するため、パソコン自体に厚みが必要なこと。スリムタイプのパソコンに設置する際は、サイズの確認を忘れずに行いましょう。
簡易水冷:240mmや360mm
一方簡易水冷式のCPUクーラーは、ラジエーター(ヒートシンク)のサイズで分けることができます。主なサイズは240mmや360mmで、ほかに120mmや280mmなどが存在。ラジエーターが大きいほど冷却効果も高まるので、設置場所に余裕があるなら、より大きなサイズのCPUクーラーを選びましょう。
静音性をチェック
CPUクーラーは稼働時に音が出ます。パソコン自体も音が出るため、2重になってうるさく感じることも。静かな空間を求める方や、音楽などをちゃんと聴きたいという方は、クーラーの静音性を確認しましょう。商品自体に静音設計などと明記してあるクーラーはもちろん、ファンの回転数やノイズレベルなど、具体的な数値を記載した商品もおすすめです。
ファンの回転数はrpm、ノイズレベルはdBAという単位がついている数値をチェックしてみてください。
固定方法をチェック
タイプに関係なく、CPUクーラーはバックプレート式とプッシュピン式のいずれかで固定するよう作られています。バックプレート式のCPUクーラーは、ネジで留めるためドライバーなどの工具が必要です。1度設置すれば簡単には外れないメリットがあります。
一方プッシュピン式は、CPUクーラーに存在するピンを、パソコン本体の穴に押し込むことで設置。手だけで簡単に行えますが、パソコンのパーツとぶつかったり、押し込む力が強いなどの理由でピンが壊れる可能性に注意しましょう。
設置するケースにあったサイズを選ぼう
最後に。選び方の冒頭でも少し触れましたが、そもそもパソコンに収まる大きさかは必ず確認しましょう。できればミリ単位で細かくチェックし、余裕があるサイズのCPUクーラーがベスト。ギリギリのサイズだと、パソコン内のほかのパーツと接触したり、パソコンケース自体を圧迫して破損の原因になります。もし1からパソコンを作るのであれば、予めパソコン自体を大きくするのも手です。
ちなみに、CPUクーラーは2種類の取り付け方法があるとしましたが、いずれの場合もパソコンに存在するCPUソケットと呼ばれる部分に設置します。CPUソケットは商品によって形や大きさが変わるので、単純に大きさだけではなく、ソケットとの相性を見ておくのも大事。ソケットには製品番号があり、CPUクーラーが対応していれば、対応ソケットなどとして商品説明に記載されていることもあります。
CPUクーラーおすすめ人気ランキングTOP5
では改めて、おすすめしたいCPUクーラーのランキングです。説明だけではピンとこないという方も、実物を確認することでイメージしやすくなりますから、一通りチェックしてみましょう。順位付けはしていますが、タイプやサイズなど商品ごとに違いがあるので、高位のCPUクーラーであっても、自分が求めるタイプかは購入前に必ずみてくださいね。
第5位 Cooler Master A30 空冷CPUクーラー FN1177 RH-A30-25FK-R1
出典: Amazon.co.jp
コスパ重視の方へ
まず5位はCooler Masterの空冷タイプ。サイズは80mm、高さ48mmほどの小型タイプで、コスパの良さが特徴です。いきなり高額のCPUクーラーにするのはちょっと…という方にもおすすめ。FM2+~1、AM4~AM2と対応CPUの幅も広く、サイズが気になる方にも選びやすい商品です。
コスパに加え見た目も黒一色と地味ですが、機能はそれなり。強いて言うなら音が多少気になるぐらいで、純正品などと比較してもそん色ないレベル。シンプルな分、機能重視と言えるCPUクーラーです。
第4位 Cooler Master Vortex Plus RR-VTPS-28PK-R2
出典: Amazon.co.jp
ソケット・CPUの対応幅がより広いクーラー
Cooler Masterからはもう1つ、CPUクーラーをご紹介します。値段は5位に比べるとかなり跳ね上がっていますが、それでも安い方。また5位に比べると対応ソケット及びCPUの幅が広がっているのも特徴です。新しい機種だけでなく、少し古めの機種にも使えます。
また防音パッドによる静音性も期待でき、CPUクーラーの音を抑えたい方にもおすすめ。やや大きめのサイズと、人によっては設置に時間がかかるかもしれません。設置が完了すればしっかり冷やしてくれるので、手間が気にならない方に向いています。
第3位 Corsair H60-2018- FN1190 CW-9060036-WW
出典: Amazon.co.jp
小型の水冷クーラー
3位は簡易水冷タイプのCPUクーラーです。やはり空冷に比べるとコスパは上ですが、ラジエーターが120mmサイズと小ぶりなこともあり、水冷タイプの中では控えめの値段。デメリットは空冷に比べると音を感じやすいことでしょうか。個人差もありますが、静かという意見もあればポンプ音なども聞こえることがあります。
ただそれ以上に冷却効率は高いので、多少の音は気にならない方ならおすすめの商品です。設置も簡単に行えます。
第2位 Corsair iCUE H100i RGB PRO XT CW-9060043-WW FN1378
出典: Amazon.co.jp
2つのファンで冷却効率アップ
2位はCorsairから再び、簡易水冷タイプのCPUクーラー。こちらは240mmラジエーターを搭載したタイプで、2つのファンがある見た目からもパワフルな冷却機能を有しています。
またゼロRPM モードと呼ばれる静音機能も魅力的。専用のソフトが必要ですが、利用することでファンを低温状態を維持しつつ停止、ノイズを抑えることが可能です。大きさの分、取り付けは多少時間が必要ですが、発熱しやすいパソコンへの利用にはぴったりです。
第1位 Noctua NH-L9a-AM4
取り付け用意や静音設計など機能充実
おすすめのCPUクーラー1位は、NoctuaのNH-L9a-AM4版。高さが37mmほどしかなく、スリムタイプのパソコンにも使いやすいです。設置においては、AMDのRyzenシリーズCPUや、APUのAM4ソケットに対応した大きさで、取り付けもSecuFirm2TMシステムによってしっかり密着、楽に行えます。
またローノイズアダプターとPWM機能搭載のファンによって、静音性も実現。パソコンケースを開けている時でも聞こえないほどで、ストレスなく使いことができます。
取り付け方
CPUクーラーの設置は、必ず付属の説明書を見ながら行いましょう。以下はおおよその設置方法なので、説明書と相違がある場合は、説明書の方を優先してください。
放熱グリスの確認
設置前に放熱グリスを塗布します。予め塗布済の商品やグリスが同梱されているケースもありますが、中古品など一部は別に用意する必要があるので注意してください。
方式別の設置方法
プッシュピン式の場合は、CPUクーラーのピンの凹凸と向きを確認します。ピンは最初出ていないこともあるので、引き上げてください。向きも予め適した位置で固定されているはずですが、念のためCPUと密着した状態になるか確認し、ロックをかけます。ピンを押し込む際にカチッと音がしたかを目安に行いましょう。マザーボードの裏面から、ピンが飛び出ていれば成功です。
一方バックプレート式の場合は、ピンの代わりにネジで固定します。商品によってマザーボードの表から固定するか裏面かに分かれているので間違えないようにしましょう。
その後、ファンを稼働させるための電源ケーブルをまとめ、パソコンのコネクタに接続すれば完了です。
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CPUクーラーは冷却効率から設置の方法まで、様々な商品があります。万一熱でパソコンが故障しては元も子もありませんから、高スペックのパソコンならば、多少コスパや設置が難しくても冷やせるかを重視しましょう。また既に完成されたパソコン、サイズが決まっている商品にクーラーを取り付けるのであれば、サイズ選びは慎重に。
普段からしっかり冷やしてあげることでパソコンの過剰な熱を抑え、動作の軽快さはもちろんのこと、作業もスムーズにこなしましょう。