ベビーオイルは、赤ちゃんのお世話に欠かせないスキンケアアイテムの一つです。肌荒れ予防やマッサージ・汚れの拭き取りなど使い道が多く、大人のスキンケアにも使えます。ベビーオイルの使い方や正しい選び方、人気商品を紹介します。
目次
ベビーオイルとは?
ベビーオイルはどのような目的で使うものなのでしょうか?赤ちゃんのお世話にベビーオイルが役立つ理由、ベビーローションとの違いを見ていきましょう。
赤ちゃんの肌を乾燥から守るオイル
赤ちゃんの肌はモチモチと柔らかくて、潤っているように見えます。しかし実際は表皮の厚さが大人の半分程度しかないため、すぐに乾燥してしまいます。こまめな保湿が必要ですが、大人用の保湿アイテムは赤ちゃんにとって刺激が強いものが多く安全とはいえません。
ベビーオイルはデリケートな赤ちゃんの肌に影響が出ないように、成分を調整して作られています。肌になじみやすくなめらかに伸びるので、赤ちゃんの柔らかい肌を傷つける心配が少ないのも特徴です。ベビーオイルで保湿すれば肌荒れが予防できるだけでなく、病気やアレルギーも防げるともいわれています。
乾燥は肌荒れや感染症の原因に
人間の肌には、外部の刺激から体を守るバリア機能が備わっています。しかし乾燥が進むと表皮にすき間ができて、外部からの刺激に弱くなってしまいます。あせもやおむつかぶれ、乳児湿疹が出やすくなる他、雑菌やダニ・花粉が侵入すると感染症やアレルギーの原因になるため注意が必要です。
新生児の頃からしっかりと保湿すれば、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割低下するという研究結果もでています。赤ちゃんの肌は元々バリア機能が未熟で上手く働かないため、少し乾燥しただけでも大きなダメージを受けます。このため、こまめに保湿してバリア機能をキープしてあげる必要があるのです。
ベビーローションとは役割が異なる
ベビーローションも赤ちゃんのスキンケアに使うアイテムですが、ベビーオイルとは役割が異なります。ベビーローションは肌の水分を補い、うるおいを与えるために使うものです。一方ベビーオイルは表皮にフタをして、水分の蒸発を防ぎます。
ローションとオイルは互いに補完し合う関係にあるといえるでしょう。ベビーローションで水分を補給した後にベビーオイルを塗ってあげると、より効果的です。
大人のスキンケアにも重宝する
ベビーオイルは赤ちゃんがいる家庭だけでなく、美容に関心の高い人たちからも注目されています。赤ちゃんに使っても大丈夫なほど安全な成分で作られているため、敏感肌の大人用保湿アイテムとしても使われているのです。
日常のスキンケアはもちろん、カサカサしがちなくちびるやかかとのスペシャルケア、髪の毛のツヤ出し、ボディマッサージなどに幅広く使えるため、洗面所に1本置いてあると何かと重宝するでしょう。
赤ちゃんへのベビーオイルの使い道
ベビーオイルは肌の保湿の他、ベビーマッサージや細かい部分のお掃除に活躍します。赤ちゃんへの使い道を見ていきましょう。
全身の保湿・マッサージ
ベビーオイルには顔用や体用といった区別はなく、赤ちゃんの全身に使えます。おむつや洋服でかぶれやすいお尻、乾燥しやすい顔を中心に腕や足・おなかなどにも塗ってあげるとよいでしょう。ベビーオイルを塗るついでに、マッサージしてあげるのもおすすめです。
ベビーマッサージには血行を促進して、免疫力を高める効果が期待されています。スキンシップによるストレス解消や脳の発達・運動機能の向上にもよいとされており、産院や親子教室などでマッサージの仕方を指導してもらえることもあります。
ただしママが忙しいときや疲れているときに、無理して行う必要はありません。余裕があるときは気軽に取り入れるとよいでしょう。
おへそや耳の掃除に
赤ちゃんの耳やおへそは小さい上に触られるのを嫌がって動いてしまうため、とても掃除しにくい場所です。無理矢理掃除しようとすると、摩擦で肌が傷ついてしまう危険もあります。肌を傷つけないために摩擦を減らすには、綿棒やコットンにベビーオイルを含ませてから掃除するのがおすすめです。
なお耳掃除は、耳の穴周辺の汚れを取るだけで十分です。綿棒で鼓膜を傷つける恐れがあるため、奥の方まで入れないように注意しましょう。またベビーオイルが残っていると、ホコリや糸くずが付いてまた汚れてしまいます。掃除が終わったらガーゼなどで拭き取っておきましょう。
ベビーオイルを選ぶときのチェックポイント
ひと口にベビーオイルといっても、さまざまな商品があります。主成分の違いや容量など、ベビーオイル選びのポイントを見ていきましょう。
使われている成分
ベビーオイルには石油などの鉱物から作る『ミネラルオイル』と、ホホバやアーモンドなどの植物からとった油で作る『キャリアオイル』があります。一般的にベビーオイルといえば、ミネラルオイルを使ったものを指します。石油が原料と聞くと不安を感じる人もいますが、不純物を精製して作られているため安全性に問題はありません。
傷の保護に使われるワセリンや化粧品に含まれるパラフィンも、ミネラルオイルから作られています。ミネラルオイルは肌に浸透しにくく表面にとどまるため、水分の蒸発を防いで外部の刺激から守る効果が期待できます。その代わり塗り過ぎるとベタベタして、時間が経っても油分が残ったままになるので使う量に注意しましょう。
一方でキャリアオイルは肌に浸透しやすく、植物が持っている保湿効果や美肌効果を直接感じられます。塗った直後でもべたつかず、サラリとした使い心地が魅力です。ただしキャリアオイルは原料の植物によってアレルギー反応が出る可能性があるため、赤ちゃんに使う場合は特に注意が必要です。
早めに使い切れる容量かどうか
原料や成分にかかわらず、オイルは空気に触れると酸化が進みます。酸化したオイルは肌にダメージを与えてしまうため、赤ちゃんには使えません。ベビーオイルには保存料が入っていないため特に酸化しやすく、早めに使い切る必要があります。
ミネラルオイルなら開封から3カ月、キャリアオイルは1カ月程度が使用期限の目安です。1日に使う量から逆算して、ちょうどよい容量の商品を選びましょう。高温多湿な環境や紫外線、雑菌の混入もオイルの劣化を早める要因です。できるだけ直射日光の当たらない涼しい場所で保管しておくことをおすすめします。
容器のタイプもチェック
赤ちゃんが大きくなるまでは忙しく、わずかな手間も惜しいというママは多いでしょう。ベビーオイルを塗るときも、抱っこしたまま準備しなければならない場合があるかもしれません。ベビーオイルにはワンタッチキャップやポンプタイプなど、片手でも扱いやすいように作られているものが多くあります。
特にお風呂上がりやおむつ替えのときのスキンケアには、素早く使えるポンプタイプがおすすめです。ただしポンプ式には、持ち運びの際に中身が漏れやすいというデメリットもあります。赤ちゃんの月齢やお世話の状況に合わせて、使いやすい容器のベビーオイルを選びましょう。
【定番人気メーカー】おすすめ人気ベビーオイル2選
初めてベビーオイルを買う人には、人気メーカーの製品がおすすめです。ドラッグストアやベビー用品のお店でよく見かける、定番のベビーオイルを紹介します。
ジョンソン ベビーオイル 無香料
出典: Amazon.co.jp
ベビーオイルの代名詞ともいえるほど有名な製品です。ジョンソン®ベビーブランドは1894年以来、常に高い基準で製品改良を続けているブランドで、品質にも定評があります。
初めてのベビーオイルとしてふさわしい製品といえるでしょう。無着色・無香料の低刺激なミネラルオイルを使用しており、赤ちゃんの肌を優しく包み込みます。
ピジョン ベビークリアオイル
出典: Amazon.co.jp
日本のベビー用品メーカー、ピジョンが製造・販売しているベビーオイルです。赤ちゃんの胎脂に近い保湿成分『ピジョンベビーリピッド』や保湿成分『セラミド』が配合されています。胎脂とは、赤ちゃんがママのお腹の中にいるときに作られる物質です。
分娩時の摩擦や外界の刺激から新生児の肌を守っています。『ベビークリアオイル』は胎脂の成分を参考に作られているため、赤ちゃんの全身に安心して使えます。植物油を原料としており、ベタつきが少ないのもポイントです。
【ママにもおすすめ】おすすめ人気ベビーオイル3選
産前・産後のママは肌が過敏になりやすく、いつもの化粧品が急に合わなくなることもあります。また出産後は赤ちゃんのお世話に忙しく、自分のケアに時間を使えなくなることもあるでしょう。
敏感肌にも使えるベビーオイルなら、赤ちゃんのお世話と同時にママのスキンケアもできて一石二鳥です。ママにもおすすめしたいベビーオイルを三つ紹介します。
AMOMA カレンデュラオイル
出典: Amazon.co.jp
カレンデュラとはキク科の植物・マリーゴールドのことです。カレンデュラオイルは、乾燥させたマリーゴールドの花びらをキャリアオイルに浸して作ります。皮膚を保護してうるおいを与える効果があり、ヨーロッパでは古くから赤ちゃん用のオイルとして愛用されてきました。
AMOMAのカレンデュラオイルは、日本人の肌になじみやすい米ぬか油・スキンケア効果の高いオリーブオイルに、オーガニック栽培のカレンデュラをじっくりと漬け込んで作っています。ベビー用品に見えないおしゃれなボトルデザインで、ママのデリケートゾーンのケアやスキンケアに幅広く活用できるでしょう。
太陽油脂 パックスベビー ベビーオイル
出典: Amazon.co.jp
人の皮脂にも含まれるパルミトレイン酸が豊富な、マカダミアナッツを原料にした植物性のベビーオイルです。抗酸化作用のある天然ビタミンEを配合しており、ママのスキンケアにもおすすめできます。40mlと少なめで酸化の心配がないのもポイントです。
熊野油脂 麗白 ハトムギ ベビーオイル
出典: Amazon.co.jp
ミネラルオイルに天然保湿成分・ハトムギ種子エキスを配合したベビーオイルです。300mlの大容量タイプなので、足のすねやかかとなど乾燥しやすいボディにも惜しみなく使えます。
ボトルは中身を出しやすく雑菌が入りにくいポンプ式です。パパや上の子も使いやすいアイテムのため、家族全員の乾燥対策におすすめです。
ベビーオイルを赤ちゃんに使うタイミング
ベビーオイルは、いつどのようなタイミングで赤ちゃんに使えばよいのでしょうか?効果的な使い方や注意点を見ていきましょう。
生後0日から使える
昔は新生児には胎脂があり皮脂の分泌量も多いため、生後3カ月くらいまでは保湿の必要はないと考えられていました。しかし近年はアトピー性皮膚炎予防の観点からも、できるだけ早いうちから保湿する方がよいとされています。
ベビーオイルは、生まれたばかりの赤ちゃんにも使えます。生まれたらすぐに保湿ケアができるように出産前に購入しておくとよいでしょう。
お風呂上りに使うのがおすすめ
1日の中では、お風呂から出た直後がおすすめです。お風呂で皮脂を洗い流した後は一気に肌が乾燥します。ベビーオイルもお風呂上りに使うと、より効果を実感できるでしょう。赤ちゃんが肌着やおむつを付けていないため、全身に塗りやすいのもメリットです。
ベビーオイルの使用回数に制限はありません。乾燥が気になるようであれば、時間帯を問わず積極的に使ってあげましょう。ただし日焼けの原因になることもあるので、晴れた日の外出時は注意が必要です。
使用前にパッチテストをしよう
ベビーオイルの成分は安全とはいえ、赤ちゃんの体質によっては合わないこともあります。特にアレルギーの危険がある植物性のオイルは、慎重に扱いましょう。まずは大人が使ってみて、問題がなければパッチテストをします。
赤ちゃんの腕や太ももの柔らかい部分にオイルを染み込ませたガーゼを貼り、30分ほど様子を見ます。ガーゼを剥がした後2日ほど経っても異常がなければ、他の場所に使っても問題ありません。もし発疹などの異常が見られた場合はすぐに使用を中止しましょう。
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赤ちゃんの肌を健やかに保とう
生まれたばかりの赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、バリア機能も未熟です。刺激や雑菌・アレルゲンから赤ちゃんを守るためにも、ベビーオイルによるこまめな保湿が欠かせません。ベビーオイルは赤ちゃんの肌を保湿するだけでなく、耳掃除や大人のスキンケアにも使える万能アイテムです。
マッサージに使えば、スキンシップの時間を持てて親子の絆も深まります。肌に合うベビーオイルを選んで、赤ちゃんの心身を健やかに保ちましょう。