「毎日掃除しているのに、いまいちお風呂がきれいにならない…」もしかしたら、お風呂用掃除用洗剤が合っていないのかもしれません。汚れの種類と原因、洗剤の種類と特徴、さらにはおすすめの洗剤についても紹介します。賢く効果的に掃除をしましょう。
目次
お風呂掃除の準備をしよう
お風呂掃除は、日々生活するうえで欠かせないルーティーンワークの一つです。「お風呂掃除をやったことがない」という人を探す方が難しいほどですが、案外基本について知らないこともあるかもしれません。
まずは、お風呂掃除の基本となる『道具』と『換気』についておさらいしてみましょう。
用意するもの
お風呂掃除には、次のものを用意します。
お風呂用洗剤やカビ取り剤 | 汚れやカビの種類などで使い分ける |
---|---|
スポンジ | 手にフィットするサイズだと作業しやすい |
小さめのブラシ | 歯ブラシでもOK。排水溝や換気扇などの細かい場所に |
床用ブラシ | 浴室のサイズに合ったものを選ぶ |
ゴム手袋 | マスク・保護メガネなど |
ポイントは、定期的に取り換えて清潔さを保つことです。
古いブラシやスポンジを使い続けると雑菌が繁殖する原因にもなるうえ、次第に劣化して汚れが落ちにくくなります。消耗品だと割り切って古いものは処分し、清潔なものを使いましょう。
浴室の換気をしよう
掃除をするときは、窓を開けたり換気扇を回したりしながら作業することが大切です。
「すぐ終わるから」「換気扇の音がうるさいから」などという理由で、狭い密室内で閉め切った状態のまま洗剤を使うことは体によくありません。
塩素系のカビ取り剤・漂白剤を使う場合は特に注意が必要です。独特の匂いがあるため、気分が悪くなることもあり得ます。
気分が悪くなったら、直ちに掃除をやめてその場を離れ、臭いがなくなるまで近づかないようにしましょう。
また、それらが酸性の物質と混じると、体に害悪を与える塩素ガスが発生します。目・のど・皮膚などに痛みや刺激を感じるなどしたら、即座に病院へ行くことをおすすめします。
【水垢・カビ】お風呂の汚れと原因
「お風呂用洗剤は1種類あれば大丈夫」あるいは「お風呂の洗剤なんて、どれも一緒でしょう?」そう思っている人も多いかもしれません。
しかし、実はその汚れの原因は多岐にわたり、それぞれ種類や汚れの度合いによって対処法が異なります。ここではお風呂でよく見られる汚れの種類と原因についてまとめました。
水垢
鏡などにできる魚のウロコのような汚れは『水垢』です。
水道水にはミネラル・マグネシウムなどが含まれており、これらが乾燥して固まることで水垢となります。時間が経過し乾燥すると落ちにくくなり厄介です。
この汚れはアルカリ性の性質を持つため、クエン酸などの酸性洗剤を用いて中和させると落としやすくなります。
皮脂汚れ、ぬめり
お風呂に入ると、人間の体は水分でふやけるため皮膚や体毛がはがれたり抜けたりします。このような皮脂汚れが石鹸カスと結合し、浴槽の床・壁・浴槽に張ったお湯のラインなどに付着します。
また、水垢と石鹸カス・皮脂の汚れが結合すると、お風呂によく見られるぬめった汚れになりますが、これは『湯垢』と呼ばれるものです。
皮脂汚れや湯垢は、酸性の性質を持ちます。そのため、例えば重曹やセスキ炭酸ソーダなどアルカリ性の洗剤を使うと効果的です。
黒カビ、赤カビ
黒カビの原因は、クラドスポリウムなどの好湿性真菌です。菌糸が深く伸びるため、繁殖すると除去が大変なので、見つけたら即対応しましょう。
放置すると繁殖するだけでなく、喘息やアレルギーの原因になるともいわれます。退治には塩素系・乳酸などの洗剤だと高い効果が期待できます。
淡いオレンジやピンク色をした『赤カビ』は、ロドトルラという乳母菌の一種です。水回りに頻繁に発生し、皮脂や石鹸カスを養分とします。
人体には無影響とされますが、黒カビのエサとなるうえヌルヌルして不快なので除去するに越したことはありません。ブラシなどでこするだけでOKですが、アルコール除菌をすると再発生防止に有効です。
【酸性・アルカリ性】お風呂掃除用洗剤の種類と特徴
お風呂用洗剤は、大きく分けて『中性』『酸性』『アルカリ性』の三つに分類ができ、汚れの種類によって使い分けることが大切です。
基本は汚れが酸性ならアルカリ性の洗剤、汚れがアルカリ性なら酸性の洗剤を用いることで、汚れを中和させ落としやすくします。中性洗剤は酸性・アルカリ性どちらにも使えますが、その効き目は比較的マイルドです。
それぞれの特徴を詳しく解説します。
中性洗剤
中性洗剤は浴槽・壁・床・排水溝など、水洗いができる場所であれば原則どこにでも使用が可能です。また汚れの種類に関しても、皮脂汚れ・水垢・湯垢・ホコリなどあらゆるものに使えます。
素材や人間の肌・手などにも優しいことに加え、ほかの洗剤との併用で有毒物質が発生することもなく安全です。
ただし洗浄能力は穏やかで、こびりついた頑固な汚れは落としづらいでしょう。汚れにはまず中性洗剤を試し、効果がないならほかの洗剤を試すといった使い方もできます。
酸性洗剤
『pH(ペーハー)』とは水素イオン指数のことで、水溶液が酸性かアルカリ性かを示す値です。酸性洗剤はこのpHが6未満のもので、数が0に近いほど酸性が強くなります。
目安としては、pH3未満の洗剤は特に汚れがひどい箇所、pH3~6未満の洗剤は軽めの汚れ向けです。
酸性洗剤には、クエン酸・乳酸のほか、比較的強力な塩酸系の商品などがあります。水垢や石鹸カスなどアルカリ性の汚れに有効です。
有毒ガスの発生の恐れがあるため、塩素系の洗剤との併用はNGである点には注意しましょう。
アルカリ性洗剤
pHが7よりも大きい数値を示す洗剤で、ぬめりがあることが特徴です。pH8~11程度のものを弱アルカリ性、12~14だとアルカリ性と分類でき、数値が大きいほど強力になります。
アルカリ性洗剤は、重曹・セスキ炭酸ソーダや、塩素系漂白剤などの合成洗剤など多数あります。皮脂汚れ・ぬめり・湯垢・またカビなど酸性の汚れに適します。
酸性の汚れはアルカリで中和されると塩となるため、洗い流すだけできれいに落とすことが可能です。アルミ・木製品のほか、水洗いができないものや柔らかい素材などは、アルカリ性洗剤は使用できません。黒ずみ・シミ・変色などの可能性があるので、注意が必要です。
お風呂掃除用洗剤おすすめ人気ランキング3選
ここでは、具体的なおすすめ商品を三つ紹介します。用途や使用方法など、ボトルの注意書きをよく読んだうえで、適切な方法に則って使用しましょう。
おふろのルックスプレー(ルック)
出典: Amazon.co.jp
お風呂場全体を対象に、マルチに活用できる中性洗剤です。『すすぎクイック成分』配合により、泡切れよくすすげるため節水も期待できます。
ワイドに広がる『ラッパ噴射』は、少ない回数の噴射で効率よく散布が可能です。不快なヌルヌル・ザラザラをすっきり洗い流し、さわやかな使い心地を実感できるでしょう。
『すっきりオレンジの香り』のほか、除菌・消臭効果も期待ができ、清潔感がさらにアップしそうです。
スクラビングバブル強力バスクリーナー(ジョンソン)
出典: Amazon.co.jp
乳酸を配合しており、強力な洗浄パワーだけでなく防カビ・除菌・消臭効果も期待できる酸性洗剤です。
浴槽・床・壁・ドアからシャワーカーテンや洗面器まで、気になる箇所をスッキリ清潔にしましょう。
使用方法は簡単です。汚れに直接噴射し20~30秒おいた後ですすぎ流します。防カビ・除菌する際も同様に、使いたい場所へ噴射した後5分ほど放置してからすすぎ流すのみです。
ルックプラス バスタブクレンジング(ライオン)
出典: Amazon.co.jp
弱アルカリ性の洗剤です。『無力化洗浄』をうたっており、ミストを噴射して約1分後に洗い流すだけで、こすらずにザラザラした汚れを落とすとしています。
1回の噴射で約1mという広範囲にミストが届くため、広い浴槽にもまんべんなく行きわたらせることができます。ミストは青く着色されているので、どこにかけたかもわかりやすくなっています。
腰痛持ちの人や妊娠中の女性など、屈んだ姿勢でお風呂を洗うのが大変だという人は試してみてはいかがでしょうか。
お風呂掃除用洗剤の売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、お風呂掃除用洗剤の売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
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お風呂掃除用洗剤で頑固な汚れをキレイに
お風呂掃除用洗剤には中性・酸性・アルカリ性があります。
アルカリ性の汚れには酸性洗剤を、酸性の汚れにはアルカリ性洗剤をという基本を押さえ、汚れの種類や度合いによって洗剤を使い分けることで、より効果的に掃除することが可能です。
汚れがゴッソリ落ちることを実感できると、風呂掃除へのモチベーションもグッとアップするでしょう。