吸音材は、防音のために使われる商品の1つです。楽器演奏や思いきり歌いたい時、ゲームを大音量で楽しみたい時など、勝手気ままに行っては周囲に迷惑がかかります。吸音材などで対策しましょう。防音というと建物の建築の際に備え付けられるイメージもありますが、手軽に用意できる商品もあり、賃貸物件など既に完成された室内でも新たに設置可能です。
今回はそんな吸音材について、タイプやおすすめの商品ランキングをご紹介します。
目次
吸音材とは?
吸音材は、名前の通り音を吸い込んでしまう素材のこと。吸い込んだ音(空気の振動)は吸音材の中で熱に変換されます。音そのものの減少だけでなく、反響や残響と言った音を発した後の問題にも対処しやすいです。
ちなみに反響音の場合、完全に吸音する(反響を0とする)には、音の波長に対して4分の1以上の厚みがある吸音材がよいとされます。波長が大きくなれば音も大きくなりますから、大きい音ほど厚い吸音材が良いと言い換えれば納得ですね。
吸音材はいつ使うの?
吸音材は音楽を周囲に漏らさないための使い方だけでなく、室内で行うダンスやエクササイズと言った運動による騒音対策としても便利。ジムやスタジオなど、運動を行う施設でも、吸音材を設けていることが多いです。
また前後左右だけでなく上下の騒音にも役立つため、マンションなど集合住宅にもおすすめ。ただ歩いているだけでも階下への迷惑にならないか不安という方も、吸音材を使って音を減らすことができます。
吸音材の選び方
吸音材は設置方法と素材にいくつかのタイプが存在します。単純に厚みがある吸音材を選ぶだけでなく、より自分の環境に適した設置方法・素材を選びましょう。
設置方法で選ぶ
貼るタイプ
設置方法1つ目は、壁などに貼るタイプです。極端な話、貼るタイプの吸音材は床から天井から、可能な場所なら室内のどこでも設置できるため、足音など生活音の対策に向いています。例えば階下の人に足音を聞かれたくないなら床、隣の部屋の方に迷惑をかけないか心配なら隣接する壁など、一部に貼るだけでも効果を発揮しやすいです。
シート状で薄手の商品も多く、ハサミなどで簡単にカットできるのもポイント。ただ商品によっては、剥がした後の接着剤が落ちにくいこともあるので、賃貸の方は要注意です。
立てるタイプ
続いての立てるタイプは、吸音材にスタンドがついているタイプ。屏風のように音を出すもののそばに立てかけて、反対側へ音が漏れるのを抑えてくれます。スペースは必要ですが、折り畳みできるため使わない時は収納も可能です。
同じ部屋にいる人に迷惑をかけたくない場合に便利ですが、一般家庭では言うほど使われません。音楽スタジオなどで個別練習する際に活用されています。
挟み込むタイプ
次の挟みこみタイプは、簡単に言ってしまうと吸音テープです。貼るタイプなどほかの吸音材を設置した際に、生じる隙間をふさぐために使われます。音は少しの隙間があれば簡単に外へ漏れ出てしまうもの。もしほかのタイプを設置しても音が小さくならないと思ったら、隙間が無いか確認しましょう。
吸音材を厚くするのも大事ですが、厚くする分の吸音材にかかるコスパと、吸音テープ1個とでは、やはりテープの方が安いです。まずはテープで防音効果を高められないか確認してみましょう。
床に置くタイプ
最後は床に置くタイプ。貼るタイプとは異なり、接着剤が無いので移動させることができます。もちろん意図せずズレてしまうリスクはありますが、賃貸など貼るタイプはNGという方に便利です。
また挟み込むタイプ同様、サブの吸音材として貼り付けタイプや立てかけタイプと併用するのもおすすめ。単体ではズレやすい分吸音効果が落ちることもありますが、貼り付けタイプでカバーしきれない隙間に置けば、周囲の貼り付けタイプのおかげで床に置くタイプも固定しやすいです。
素材で選ぶ
スポンジ
素材の1つ目は、スポンジ。多孔質系と呼ばれる素材の1つで、表面をよく見てみると小さな穴が無数にあるタイプです。音が入るとスポンジの中で振動が起こり、吸音する仕組みになっています。柔らかさゆえ、多少大きくてもカットでき、使う場所に合わせて加工できるのも魅力。特にウレタンスポンジなどが、コスパもよく扱いやすいです。
吸音材としてのウレタンスポンジは表面が平でなく、凹凸になっているのも特徴。吸音性能を高めるための加工ですが、縞模様から〇の凸凹、ピラミッド型など様々な加工があり、好みのデザインを選ぶのもオシャレです。
グラスウール
2つ目はグラスウール。グラス=ガラスなどを細かい繊維状にした素材で、ぱっと見は綿のような繊維の塊に見えます。原材料の特性上燃えにくく、しかし繊維状にしたことでとても軽いのが魅力です。
グラスウールも多孔質系の素材で、仕組みはスポンジと同じ。一般向けという意味ではスポンジより見かけにくいですがコスパも良いです。また断熱性もあり、熱をカットしてくれるのも特徴。夏は熱気を取り込まず、冬は熱気を外に逃がさないと言った活用も期待できます。
ロックウール
続いてのロックウールは耐火性に優れた素材。名前の通りロック=岩石を繊維状に加工しており、火事の対策もしたい方には便利でしょう。グラスウール同様、市販の吸音材としては少ないですが、吸音効果は高くおすすめです。ただ触れた時に、表面がチクチク感じることがあります。痛みを伴うほどではありませんが、扱う際は注意しましょう。
フェルト
最後はフェルト。手芸で使われるものと同じ素材であり、つまり厚みやサイズを問わなければ手芸店などで手に入れることも可能。吸音材の中ではもっとも流通している素材と言えます。スポンジ同様加工も容易ですから、設置場所に適した形や大きさにできます。
しかし素材の中では1番厚みに欠けるため、音の大きさに対して厚みのある吸音材を選にくいのがデメリット。効果が無いと思ったら、より厚手のフェルト生地を探すほか、スポンジやほかの吸音材と組み合わせて使うことも検討しましょう。
【総合】吸音材おすすめ人気ランキングTOP8
ではここから、吸音材のおすすめ商品をランキングでご紹介していきます。一般的な貼り付けタイプ、ウレタンスポンジ素材が多いですが、サイズなど個々の特徴も異なっています。選び方でもピンとこないという方も、まずはイメージを掴んでみてください。
第8位 TroyStudio ポータブルレコーディングボーカルブースサウンドボックス
出典: Amazon.co.jp
素材 | フォーム |
---|---|
サイズ | 400 x 400 x 500㎜ |
カラー | 黒 |
用途 | 立てる |
マイクをピンポイントで囲む箱型吸音材
まずは8位から。立てるというより囲むという表現が似合うサウンドボックスです。小さなマイクスタンドであればそのままボックスの中に、長いマイクスタンドでも、マウントハードウェアを使うことでボックスの中にマイクが来るよう設置できます。
簡易的ですがコスパもよいので歌の練習や、歌った動画などのアップをされている方必見です。この吸音材は折りたたみもでき、設置はもちろん収納も簡単です。
第7位 Aokeo 吸音材 マイク分離シールド
素材 | 高密度アコースティックフォーム |
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サイズ | 約330 x 218 x 50 ㎜ |
カラー | ブラック |
用途 | 立てる |
三面鏡のようなマイクシールド
7位も音楽目的で吸音材を必要とする方におすすめの商品。こちらは箱型ではなく、三面鏡のように正面を覆うタイプの吸音材です。自分の正面に立てることで、声も正面から受け止めて吸収してくれるのは魅力。折りたたみ対応のほか、マイクスタンドに取り付けるもよし、テーブルの上などに立てかけても使えます。
サイズは顔や口元を覆う程度なので、あまり自分の歌う位置とズレないように設置できるかがポイントでしょう。8位同様、コスパは良いです。
第6位 Aokeo マイク分離シールド リフレクションファイルター
素材 | 高密度アコースティックフォーム |
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サイズ | 約408 x 248 ㎜ |
カラー | ブラック |
用途 | 立てる |
より大型のシールドでしっかり吸音
6位の吸音材は、7位を一回り大きくしたようなタイプです。メーカーも7位と同じですね。大きくなった分吸音効果も期待しやすく、多少顔をずらしたぐらいでは音を漏らさない所も魅力。大きさや重さは増えていますが、折りたたみ式である点は変わらないため、使わない時も邪魔になりません。
マイクスタンドのほかテーブル設置も可能なので、歌はもちろんゲームの実況など、大きな声で喋る必要がある環境でも活躍します。
第5位 エーモン 音楽計画 スピーカー背面制振吸音材
素材 | ブチルゴム、ポリエチレン発泡体、ウレタンフォーム |
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サイズ | 約195 x 195 x 25 ㎜ |
カラー | ブラック |
用途 | 壁に貼るタイプ |
車用吸音材
5位はちょっと変わった、車のドアスピーカーに使う吸音材です。車内のテレビやラジオなどの音が外に漏れにくく、また中でしっかり響いて聞こえるようサポートしてくれる商品。特定の音ばかりに偏って反響してしまうなどのトラブル解消にも向いており、映画などを視聴するなら、世界観に浸れるような臨場感も期待できます。
スピーカーの音を必要以上に高める必要もなくなるので、大音量で音を流している方に使って欲しい吸音材と言えます。
第4位 WhiteLeaf 波型 ウレタンフォーム スポンジ
素材 | ウレタンフォーム |
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サイズ | 250 x 250 x 30 ㎜ |
カラー | グレー |
用途 | 壁に貼るタイプ |
崩れや飛散のしにくいウレタンスポンジ
4位は貼るタイプ、ウレタンスポンジのシート型吸音材です。自由に造形できるので、そのままでは設置しにくい細かい部分はカットして使いましょう。またスポンジにありがちな型崩れや、細かい飛散の心配も少なく、生活音対策としても使いやすいです。
ちなみに1セットあたりの枚数は、4枚、12枚、24枚から選べます。枚数が多い方が1枚当たりの単価は抑えられているので、予め使う枚数が解っているなら、より近い商品を選ぶと節約になりますよ。
第3位 Arrowzoom ピラミッド 吸音材
素材 | ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム |
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サイズ | 250 x 250 x 50 ㎜ |
カラー | グレー、ブラック、パールホワイトとグレーなど8色20パターン |
用途 | 壁に貼るタイプ |
カラーバリエーション豊富で部屋に併せやすい
吸音材は黒やグレーなどモノクロカラーが目立ちますが、こちらの商品であればカラフルなタイプも選べます。カラーは全部で8色、さらにパールホワイトとグレーなど2色同梱セットも選べるため、最大20パターンが存在。部屋のインテリアに適したカラーが探せます。
耐火性能や、折ったり捻ったりと言った扱いの耐久性も高く、長期間使い続けられる点も魅力です。12個から最大96個のセットまで同梱枚数のパターンも多く、コスパのよい買い物がしたい方にも向いています。
第2位 Arrowzoom 新しい 吸音材 ウェッジ
素材 | ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム |
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サイズ | 250 x 250 x 50 ㎜ |
カラー | 赤、青、黒3色6パターン |
用途 | 壁に貼るタイプ |
シンプルな凹凸タイプ
2位も3位と同メーカーの吸音材です。3位がピラミッド型の凹凸を作っていたのに対し、こちらはギザギザのみのウェッジタイプ。シンプルですが、パネル1つ1つの向きを変えることで全体として模様あるデザインにすることも可能です。
カラーは3色と3位より少ないですが、2色混合タイプは共通しており、実質6タイプから選べます。同梱数のパターンも同じなので、ピラミッド型にこだわらなければこちらがおすすめ。
第1位 BUBOS 硬質吸音フェルトボード
素材 | フェルト、ポリエステル繊維 |
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サイズ | 302 x 302 x 9 ㎜ |
カラー | オレンジ、キャメル、セサミブラックなど24色展開 |
用途 | 壁に貼る、床に置くタイプ |
ぴったり同じサイズで隙間なく設置
おすすめの吸音材1位は、BUBOSのフェルトを使ったボードタイプです。実に24色というカラーバリエーションで、どんな部屋の壁や床にも合わせやすいデザイン。また機械による自動裁断を行っているため、長さはもちろん角度もぴったり統一されており、綺麗に並べることができます。
ぱっと見では、壁紙のようにインテリアとして貼っているように感じられるのもオシャレですね。ちなみに裏面はシールなどはなく、自分で接着剤を用意するタイプ。なので両面テープなど、剥がしやすい・跡が残らない道具を使えれば、賃貸でも使いやすいです。
【徹底比較】吸音材おすすめ人気商品の比較表はこちら!
商品画像 |
No.1
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No.2
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No.3
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No.4
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No.5
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No.6
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No.7
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No.8
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商品名 | BUBOS 硬質吸音フェルトボード | Arrowzoom 新しい 吸音材 ウェッジ | Arrowzoom ピラミッド 吸音材 | WhiteLeaf 波型 ウレタンフォーム スポンジ | エーモン 音楽計画 スピーカー背面制振吸音材 | Aokeo マイク分離シールド リフレクションファイルター | Aokeo 吸音材 マイク分離シールド | TroyStudio ポータブルレコーディングボーカルブースサウンドボックス |
素材 | フェルト、ポリエステル繊維 | ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム | ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム | ウレタンフォーム | ブチルゴム、ポリエチレン発泡体、ウレタンフォーム | 高密度アコースティックフォーム | 高密度アコースティックフォーム | フォーム |
サイズ | 302 x 302 x 9 ㎜ | 250 x 250 x 50 ㎜ | 250 x 250 x 50 ㎜ | 250 x 250 x 30 ㎜ | 約195 x 195 x 25 ㎜ | 約408 x 248 ㎜ | 約330 x 218 x 50 ㎜ | 400 x 400 x 500㎜ |
カラー | オレンジ、キャメル、セサミブラックなど24色展開 | 赤、青、黒3色6パターン | グレー、ブラック、パールホワイトとグレーなど8色20パターン | グレー | ブラック | ブラック | ブラック | 黒 |
用途 | 壁に貼る、床に置くタイプ | 壁に貼るタイプ | 壁に貼るタイプ | 壁に貼るタイプ | 壁に貼るタイプ | 立てる | 立てる | 立てる |
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吸音材で自分も周囲も快適に
思いっきり体を動かしたい!歌いたい!と思っても、家族や近隣住民への騒音となるのは避けたいところ。しかし吸音材を上手く使えば、防音部屋でなくても音を抑えることは可能です。吸音材は設置場所や用途で適したタイプや素材も変わるので、自分の環境に適した商品を探してみてください。
吸音材で、自分は歌や踊りも自由に、周囲はさほどうるさくなく、双方に快適な毎日を過ごしましょう。