大切なお客様にお茶をお出しするときのマナーとして必需品である茶托。みなさんは何種類くらい持っていますか?
季節によって茶碗や茶托の素材を変えることで季節感を演出したりと、茶托はマナーとしての必需品なだけでなく、お越しいただいたお客様へ「おもてなしの心」を伝えるアイテムとして、とても便利に使えるので、数種類持っていると重宝しますよ。
今回は、これから茶托を選びたい人はもちろん、すでに何種類かお持ちの方へも新たに加えていただきたい上質な「ほめられ茶托」を集めてみました。
他にも、水色が美しく美味しいお茶や、インスタ映えする和菓子なども紹介していきますので、ぜひ大切なお客様をお迎えする準備の参考にしてみてくださいね。
目次
茶托とは?
ひと言でいうと「お茶を飲む茶碗の下にある受け皿」のことです。
主に、お客様に「おもてなしの心」を表すものとして、お茶を出すときに使われます。
茶托を使うのは見た目にキチンと感が出るというだけでなく、直に茶碗に触れずにお客様にお出しするため、また茶碗の水滴で机が濡れる(冷茶の場合は特に気になりますよね)のを避けるなど、実用面でも大切なアイテムなのです。
茶托の素材について
もっとも定番な天然木製は永く使えるものがおすすめ
茶托の素材の中で、いちばんオーソドックスなのが「木製」です。どんな茶碗にも合わせやすいので、ひとつも茶托を持っていないという人は、まずシンプルなデザインの木製の茶托を選べば取り回しがきいて便利ですよ。
質の良し悪しがいちばんわかりやすい素材でもあるので、永く使える良いものを選びたいですね。
冷たい飲み物にはすずしげな竹製がよく合う
冷茶用のガラスの茶碗によく合うのが「竹製」です。私も夏のおもてなしには、竹製の茶托にガラスの茶碗を合わせるのが定番です。
涼しげな見た目が夏らしい組み合わせで、持っていると夏のおもてなしに重宝すると思います。
金属製の茶托の中でも様々な種類がある
金属製の茶托には様々な種類がありますが、茶托として伝統的に作られているのは「錫製」です。
「錫」は経年変化による変色があり、それも味わいのひとつとして楽しむものですが、変色が気になる方はステンレス製を選べばお手入れも簡単です。
ちなみに私は一見錫製のように見える、打ち出しステンレス製を愛用しています。アルミ製や銀製などと比べても丈夫で変色しにくく、とても便利です。
磁器製の茶托はお皿としても使用できる
磁器製の茶托は、食器と同じように扱えるので、茶菓子をのせるお皿としても使えるよう、中央部に丸いくぼみのないデザインの商品も多いです。
また白山陶器をはじめとする陶器の有名ブランドの磁器製の茶托は、磁器製ならではの重厚感や質感、他の素材では表現できないモダンさで人気を集めています。
茶托の選ぶ際のポイント
上記で述べた素材ももちろんポイントですが、それ以外にも意識していただきたい点がいくつかありますのでご紹介させていただきます。
初めて買うなら正円がおすすめ。それ以降はお気に入りの形の茶托選びを楽しみましょう
茶托には、正円、楕円、角形、花形、リーフ形、など、様々な形がありますが、初めて茶托を購入するのであれば、正円で模様などの入っていないシンプルな商品が、どんな茶碗にも合わせやすく、おすすめします。
すでに正円の茶托は持っているという場合は、手持ちの茶碗をより惹き立てるような形の商品をえらんでみましょう。同じ茶碗でも、合わせる茶托によってガラリと印象が変わりますよ。
購入時に気づかず後で後悔しないように大きさと高さにも注意
意外と盲点になるのが、茶托の「大きさ」と「高さ」です。
茶托と茶碗の組み合わせには、特に決まりはありませんが、大きさのバランスが悪いのはいただけません。
茶托の大きさの目安は、茶托に茶碗を伏せて置いて、両端を手で持ったときに持ちにくくない大きさが目安になります。それよりも小さいと、見た目のバランスが悪いだけでなく、茶たくに余白がなさすぎて、実用的にも扱いにくくなるので要注意です。
また高さについては、あまりに平らな形状だと、配膳がしにくくなるので、実際に机などに置いてみて、茶托と机の間に指が入るかどうか確認すると良いですよ。
きれいな水色を楽しむ茶葉5選
お茶の色合いのことを「水色(すいしょく)」と呼びますが、その色は大きく分けて「イエロー系」「ブラウン系」「グリーン系」に分かれます。選ぶ茶葉によって、味や香りが異なるはもちろんのこと、その水色も様々。今回はそんな水色に注目した中から味と共に定評のある5種類の茶葉を集めてみました。
茶碗と茶托とのコーディネートだけでなく、お茶の水色にも配慮してワンランク上のおもてなしをしてみてはいかがですか?
透明感のある黄金色が美しい煎茶
あずさ屋 白川茶
出典: Amazon.co.jp
岐阜県白川町産の黄金色(山吹色)が美しい煎茶です。
煎茶は、日本茶の生産量の中でも約8割を占めているお茶で山吹色(黄金色)の水色が特徴。
こちらの商品はその中でも特に澄んだ黄金色が美しい水色で、自然の豊かな香りと、日本茶の苦みの中に甘味を感じられる風味となっています。
深く鮮やかなグリーンカラーの煎茶
JAかごしま茶業 さつま路 あさつゆ
出典: Amazon.co.jp
鹿児島県南九州市知覧町産の濃い緑色が美しい煎茶です。
煎茶は山吹色(黄金色)が一般的ですが、こちらの希少品種である「あさつゆ」の茶葉は玉露のような青みがかった濃い緑色をしています。
渋みが少なく、甘みと旨味を感じられる味わいと、スッキリとした口当たりで人気を集めています。
グリーンカラーがきれいな抹茶入り玄米茶
オーガライフ 抹茶入り玄米茶
出典: Amazon.co.jp
国産の有機認定された国産茶葉で作られた「優しい緑色」が美しい抹茶入り玄米茶です。
緑茶と玄米茶、抹茶がバランスよくブレンドされており、玄米茶の香ばしい香りと、抹茶の爽やかな風味を楽しめるのが特徴。
安全製法にこだわっているノンカフェイン茶なので、妊婦さんなどカフェインを避けている方にもおすすめ。
透明感のある琥珀色がきれいなほうじ茶
丸八 献上加賀棒茶
出典: Amazon.co.jp
石川県加賀市の「琥珀色」が美しいほうじ茶です。
こちらのほうじ茶は一番摘みの良質「くき」を焙じて作られているのが特徴で、クセの少ない味でスッキリとした味わいで、ほうじ茶の香ばしい香りが楽しめます。
昭和天皇にも献上された由緒のあるお茶ということで「品質」と「味」、共に折り紙つき。
優しいブラウンカラーの和紅茶
宮崎茶房 有機国産紅茶
出典: Amazon.co.jp
宮崎県、宮崎茶房の有機茶園の「ブラウンカラー」が美しい和紅茶です。
無農薬で栽培された、独特の強い香りを持つ茶葉で作られている有機和紅茶で、渋みが少なて優しい味わいが特徴。
和紅茶は普通の紅茶よりも、緑茶に近い風味なので茶托に乗せるような茶碗とも相性がよく、和菓子、洋菓子どちらにでも合いますよ。
お茶と合わせていただきたいフォトジェニックな和菓子5選
お茶と一緒に選びたいのが、お茶請け(和菓子)ですね。
今回は目にした瞬間に気持ちがパッと明るくなるような、彩りがきれいで、定評のある和菓子を集めてみました。
普通の饅頭も悪くありませんが、見た目に特徴のある、ちょっと珍しい和菓子を用意すれば、会話も弾みますよ☆
長寿園 干菓子 氷彩花
出典: Amazon.co.jp
大正時代に愛知県名古屋市で創業した和菓子屋「長寿園」さんがつくる、原材料が「寒天」と「砂糖」のみの、ヘルシーで食物繊維たっぷりの寒天菓子です。
「表面のザラザラ食感」+「中の柔らか食感」の対比が楽しく、淡いカラフルな可愛らしいカラーで、女性から特に人気を集めています。
きよめ餅総本家 藤団子 5房入り
出典: Amazon.co.jp
愛知県名古屋市にある「熱田神宮」の傍に本店を構え、きよめ餅で有名な「きよめ餅総本家」さんがつくる、上品な甘さの干菓子です。
緑、紅、白、黄、紫の五色パステルカラーの輪っかが、麻ひもで結ばれているのが可愛らしく会話が弾みそうですね。
芭蕉庵 旭川
出典: Amazon.co.jp
岡山で明治42年に創業し、伝統和菓子を作りつづけている「芭蕉庵」さんの、和三盆を使用した風味豊かで、口どけの良い落雁です。
こちらの商品は「芭蕉庵」代表銘菓のひとつで、赤は「朝日」、白は「朝霧」青は岡山県を流れる「旭川」を表しているのだそう。
可愛らしいパステルカラーに、サンリオのキキララを思い出すのは私だけでないはず?
創味菓庵 花風雅
出典: Amazon.co.jp
四季折々の和洋菓子を揃える「創味菓庵」さんの、ひと口サイズのゼリーのセットです。
ゼリーの種類は、小豆と栗入りの「栗鹿の子」、梅の果肉が入った「梅ゼリー」、フルーツとみつまめがたっぷり入った「みつ豆ゼリー」、あん玉入りのもちもち食感の「葛餅」、のどごしの良い「水ようかん」の5種が各2つずつ入ったセットで、それぞれ個包装されています。
透明感のある涼しげなビジュアルなので、夏のお茶菓子におすすめ。
舟和 芋ようかん・あんこ玉 詰合せ
出典: Amazon.co.jp
明治35年に創業し、東京の浅草に本店を構える和菓子の老舗「舟和」さんの代表銘菓の芋ようかんとあんこ玉のセットです。
舟和さんの芋ようかんは、私も大好きな和菓子のひとつ。6色のあんこ玉は「小豆」「抹茶」「みかん」「苺」「いんげん」「珈琲」。それぞれが甘さ控えめに仕上がっています。
カラフルな餡子玉の表面を覆った寒天が、ツヤツヤしてかわいらしい和菓子ですね。
ガラス製の「冷茶椀」におすすめしたいほめられ茶托 TOP3
彩光舎 七宝焼き 茶托 梅散し (青) 5枚セット
出典: Amazon.co.jp
七宝焼きの製造販売で国内最大シェアを誇り、百貨店でも取り扱いの多い「彩光舎」の夏にぴったりな、「七宝焼き」の茶托です。
銅の表面に施されたガラス釉のエナメルのような光沢や、レースのような回りのドットのデザインが美しく、涼しげで◎
また茶托としては「七宝」という素材も珍しいので目を惹きますね。夏用のガラスの茶碗は透明なので、キレイ色の茶托とあわせると華やかな印象になるのでおススメです。
同じデザインのカラー違いでエメラルドのようなキレイな「グリーン」もありますよ。
和食器 京都 たち吉 あじろ 茶托
出典: Amazon.co.jp
1752年に創業された陶磁器の老舗「たち吉」の「竹製」の茶托です。
たち吉といえば、和食器のイメージが強いかもしれませんが、近年は陶磁器以外の食卓小物も素敵な商品が充実しているんですよ。
周囲にほどこされた、駿河の伝統工芸である「竹ひご細工」はとても繊細そうに見えますが、しっかりしています。ウレタン塗装がされているので、サッと水で洗うことも可能。
こちらの茶托は、竹製の茶托としては値が張りますが、竹製の茶托でこれだけ凛とした「美」を感じられる商品は、なかなか見つからないので竹製の茶托をお探しならぜひ手元に迎えていただきたい逸品です。
園ざん 茶道具 茶托 5枚揃 角型 合金製
出典: Amazon.co.jp
耐久性と実用性のバランスに優れている「錫合金製」の茶托です。
純錫の茶托は、とても高価なのでなかなか手にできませんが、こちらの商品は合金製なので手が届く価格ながら「錫」特有の経年変化も楽しむことができるのがおすすめ。
銀白色の茶托は、ガラスの茶碗にはもちろんのこと、白磁の茶碗にもよく合いますよ。また、凹凸のない平らなデザインなので、茶たく以外にも茶菓子をのせる小皿として使っても◎
他に赤銅(合金)で作られた「銅」カラー、青銅(合金)で作られた「金」カラーもあり、どれも他の素材にはない渋さがあり素敵です。
温かいお茶を出す「煎茶碗」におすすめしたいほめられ茶托
南部鉄器 及源(盛栄堂)鉄茶托 アラレ 5枚入り
出典: 楽天市場
1852年に岩手県で創業された、南部鉄器の有名な老舗「及源(盛栄堂)」の「南部鉄器製」の茶托です。
パン焼き器の「タミパン」が有名なのでご存知の方も多いのでは?
グッドデザイン賞などの賞を数多く受賞している及源らしく、鉄の力強さが活かされたシンプルモダンな印象を受けるカッコいいデザインはさすが。アラレ模様の凹凸がアクセントも効いていますね。
鉄の黒色は食べ物を美味しそうに見せてくれるので、茶菓子をのせる小皿として使うのもおすすめです。
1枚から購入できます↓
出典: Amazon.co.jp
和食器 京都 たち吉 円山 茶托
出典: Amazon.co.jp
1752年に創業された陶磁器の老舗「たち吉」の「木製」の茶托です。
夏用には同社の竹製の商品を紹介しましたが、こちらは天然木をくり抜き、表面には本漆を重ね塗りされた茶托で、とても美しい質感が魅力となっています。
木製の茶托は種類がとても多いので、どれを選んだらいいのか迷ってしまう方も多いかもしれませんが、ベーシックなものほど「差」がみえやすいもの。
茶托は何度も買い替えるものではありませんので、長く使い続けるアイテムとして上質な商品を選ぶことをおすすめします。
茶托の売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、
茶托の売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
茶托でおもてなしが楽しみになる!
大切なお客様をお迎えする準備の参考になりましたでしょうか?
普段はあまり使うことのない茶托ですが、ちょっと珍しい素敵な茶托でお茶を出せば、お客様の目にも留まり会話に華が咲くきっかけにもなるかも。
また季節だったり、お客様の雰囲気や好みに合わせて、お茶や茶碗、茶菓子、茶托の組み合わせを考えて準備する時間は楽しいものです。
ぜひ、素敵な茶托のコレクションを増やして「おもてなし」を楽しんでくださいね。