食事作りに欠かせない調理器具。包丁を使用する時にはまな板もセットで使います。
包丁選びにはこだわりがあるけれど、まな板にはこだわった事がないという方もいると思いますが、包丁と同様にまな板も消耗品で、材質を含め商品により調理のしやすさや持ちの良さが違います。
私はまな板を3つ常備しているのですが、その中でも木製のまな板は絶対に1つは持っていた方がよいと思っています。
木製まな板の魅力を含め、木製まな板についてご紹介します。
目次
木製まな板のメリットとデメリット
まな板には樹脂製やプラスチック製もありますが、その中でも木製まな板をオススメする上でメリット・デメリットをお伝えします。
木製まな板のメリット
木製のまな板は、柔らかいので包丁の刃当たりが優しいです。
それなので、程よい加減に包丁の刃を受け止めるので、刃こぼれしにくく包丁が長持ちします。包丁の刃を長持ちさせるので、木製まな板は包丁の切れ味をより持続させる事ができ、結果的に包丁の刃を研ぐ回数が減り、もちを良くします。
また、包丁の刃をやさしく受け止めるので、腕への振動が軽微になり疲れにくいです。
木製まな板のデメリット
木は水分を吸収するので、お手入れをしっかりしないとカビが発生してしまいます。また、天然素材なので漂白剤を使用する事はできません。
それらはお手入れをする事で解消できます。
木製まな板のお手入れ方法
木製まな板は、樹脂製などのまな板とはお手入れの仕方が違います。
そのお手入れは難しくはないので、慣れてしまえばその他のまな板よりも手軽に行えます。
【使用する前のお手入れ】水で濡らす
木製まな板は、使う前にしっかりと両面を水で濡らして湿らせます。
水の膜を作る事で食材の水分を吸収しにくくなり、ニオイうつりや色うつりがしにくくなります。そして、片面だけを水に濡らすのではなく両面濡らす事で、木製まな板が反ってしまうのを予防します。
使用中もまな板が乾燥しないよう、こまめに水で濡らし、余計な水分は布巾で拭いて水の膜を作り使用するのも大事です。
水だけでさっと洗い落とす
使用後は水で汚れを落とします。ここでお湯を使ってしまうと、お湯の熱で肉や魚のタンパク質が固まってしまうかもしれないからです。タンパク質が固まってしまうと汚れが落ちにくくなるので、まずは、水で汚れを洗い流しましょう。
水で流しながら、タワシで洗う
木には細かな溝があるので、木製まな板に水を流しながらタワシを使い洗います。この時、木の目に沿ってタワシをこするのがポイントになります。そうすると、目にみえない木の溝に入り込んだ汚れもかき出す事ができ汚れが綺麗に取れます。
油分やニオイが残っているなら洗剤を使う
水だけでは油分などの汚れは落ちません。それなので、木製まな板を手の平で触ってみて汚れが残っているようであれば、洗剤を少し付けて洗いましょう。また、ニオイが気になる時も同様に洗剤を使います。
ネギやニンニクなどのニオイの強いものを切った時は、洗剤を使うよりも、すぐ水で洗うようにすればニオイが残りません。
お湯で消毒
木製まな板は漂白剤などの薬剤は使えないので、熱湯消毒をします。特に、梅雨時や夏など、食中毒が気になるときには熱湯消毒をして殺菌を心がけましょう。
布巾で拭き、立てて乾かす
洗ったあとは布巾で水分を拭き、立てて乾かします。この時に木目を縦にするように立てると早く乾きます。また、日影の風通しの良い場所に立てて乾かすのがオススメです。
直射日光に当てたり、乾燥機を使用するとまな板が割れたり、反る原因になってしまうので避けましょう。
木製まな板にカビや黒ずみが出てしまった時は?
木製まな板のお手入れを怠ると、カビや黒ずみが出てしまう時があります。
そのような時には、クレンザーを使いカビや黒ずみを落とします。カビや黒ずみが軽度でしたら、塩や重曹や酢でも落とす事ができるので、まずはそれらで試してみるのが良いと思います。
反対にクレンザーでは落ないほどの汚れならヤスリやサンドペーパーを使い、黒ずみやカビを削り落としてしまえば大丈夫です。
木製まな板の素材の種類
ひと言で木製まな板と言っても、使われる木の素材によりその特徴は異なります。
まな板に使われる木の素材はたくさんあるのでいくつかご紹介します。
檜(ひのき)
木製まな板で一般的なのが檜になります。
檜は、耐水性に優れているので早く乾きます。それなので、カビや菌が繁殖しにくく扱いやすいまな板です。また、檜、特有の香りがあるので食材のニオイうつりが気になりません。刃当たりは柔らかく、価格はお手頃の物が多いです。
檜アレルギーがある方や、可能性が心配な方は使用するのは避けましょう。
銀杏(いちょう)
銀杏のまな板は、プロの方も愛用すると言われています。
油分を含んでいるので、水はけが良く乾きも早いです。また、汚れにくくニオイもつきにくです。適度な弾力性があるので、包丁に優しく刃こぼれなどを防ぐので包丁の持ちもよいと言われています。
ただ、銀杏は反りやすい木材なので、きちんとお手入れをしなければいけません。購入時には、厚いまな板を選んだ方が反りにくいです。
桐(きり)
桐のまな板は、安価で販売されている商品が多いです。
木製まな板は重さがネックになるのですが、桐のまな板は軽いので、調理時にまな板を持ち上げたり、洗ったり、お手入れするのが楽に行えます。また、撥水性がよく乾きが早いです。そして柔らかい木材なので傷がつきにくい。
軽いので扱いやすいですが、カボチャなどの硬い物を切るときにはまな板がずれてしまうの可能性が高いので注意しなければいけません。
青森ひば
青森ひばのまな板は希少なのでお値段が少々高めになります。
国有林管理下で樹齢200年以上の木材を使用しているので、どうしてもお値段は高くなってしまいますが、耐水性に優れているので長持ちします。
また、抗菌性と消臭性も持ち合わせているので、菌やニオイに強くお手入れが簡単で包丁の刃あたりも良いとされています。
榧(かや)
榧の木は成長が遅いので希少な木材です。
将棋盤などに使われる高級木材ですが、密度があるので耐久性が高く、耐水性もあり、そして硬すぎない木材なのでまな板に向いています。
榧のまな板は、傷がつきにくく、乾きも早いのでお手入れが簡単です。
オリーブ
オリーブのまな板は硬さがあります。
硬い木なので、普通のまな板として使うには包丁を傷めてしまうので向いていません。木がキレイな模様をしているので、その木目を生かしたデザイン重視のまな板が多く、テーブルなどで使う簡易用まな板として使用されることが多いです。
木製まな板の選び方
木の種類をご紹介してので、今度は木製まな板の選び方についてご紹介します。
一枚板がおすすめ
一枚板は、途中で繊維が断ち切られていないので、反りにくいのが特徴です。
木は水分や湿気など外的要因により収縮したり膨張したりするので、合板製のものは使っているうちに、接続部に割れが生じてしまう可能性があり、接合部分に水分が入り込みやすく、そこからカビが繁殖したり、腐朽したりすることもあります。
「柾目」と「板目」の違いは?
「柾目」は、年輪に対し直角に近い角度で木取りした、割れや節が少ない上材です。丈夫ですが、硬さがあるので刃あたりが強いです。
「板目」は、年輪に対し並行に近い角度で木取りした、波型や山型の木目をしています。硬い木目と柔らかい木目の変化がゆるやかなので、柾目より刃にやさしいです。
木目が均一で節のないものを選ぶ
木製まな板を選ぶ時には、まな板の表面を見て木目もちゃんと確認する必要があります。
まな板表面に丸い節(ふし)がありますと、水分が溜まりやすく、そこから腐朽してしまう可能性があります。また、木目が均一であった方が水分が入りにくいので、木製まな板を選ぶ際は木目が均一であるか、また節が無いかもチェックしましょう。
使い勝手の良いサイズを
まな板は大きい方が作業がしやすいですが、あまり大きいとキッチンの作業台にのせることができなかったり、洗う時にシンクに収まらずストレスを感じます。
それなので、まな板の幅はシンクの縦幅に渡せるサイズが使いやすいサイズだと思います。
また、厚さは2.5~3cmの物が大きすぎず調理時に安定するのでオススメです。あまり薄い木製まな板を選んでしまうと反りやすいだけでなく、削り直しができない場合があります。
to buyインフルエンサーのおすすめの木製まな板もご紹介!
IKEA (イケア) APTITLIG まな板 竹
木製まな板のおすすめランキングTOP5
第5位 カクセー 中村孝明 桐のまな板(L)
出典: Amazon.co.jp
サイズ | 42.3×23.5×厚さ2cm | 重さ | 600g |
素材 | キリ | 加工方法 | 合板板 |
木目 | 柾目 |
軽くて扱いやすい
和食の料理人として有名な中村孝明さんがプロデュースした桐のまな板です。
ほどよい柔らかさでなめらかな質感、そして桐のまな板の特徴の軽さが際立っています。42cmの長さがあるので、大きめの食材を扱うのにも不便がなく調理がしやすいです。水切れがよく抗菌作用もあるのでお手入れも簡単です。
価格は1300円ほどと購入しやすい価格で軽くて扱いやすので、木製のまな板が初めてという方にオススメの商品です。
第4位 ダイワ産業 食器洗い乾燥機対応 ひのきまな板
出典: Amazon.co.jp
サイズ | 39×24×厚1.3cm | 重さ | 600g |
素材 | ヒノキ | 加工方法 | 合板板 |
木目 | 柾目 |
食洗機対応のまな板
ダイワ産業の食洗機に対応している木製まな板です。
檜のまな板ですが、厚さを抑えているので軽いです。薄い事による反り返りは防止加工がしてあるので心配がありません。水がしみ込んで黒ズミやすい側面には、ウレタン樹脂塗装がしてあるので、乾きが早く黒ズミやカビを抑え清潔に保つ事ができます。
また、まな板の端に回転させるだけでスタンドになる板がくっついているので自立でき、まな板を乾かす時に役立ちます。
ご紹介しているサイズは長さが39cmですが、21、22、30、36cmとサイズ展開があるので、食洗機の大きさを考えてまな板のサイズを選ぶのも良いかもしれません。
第3位 双葉商店 いちょうのまな板【小】
出典: Amazon.co.jp
サイズ | 32×18×厚さ3cm | 重さ | 690g |
素材 | イチョウ | 加工方法 | 一枚板 |
木目 | 板目 |
天然のイチョウをそのまま使用
日本唯一のイチョウ材専門店として郷土工芸品などを製造している双葉商店の木製まな板です。
イチョウの天然木を使用し、一枚板で無塗装の一枚づつ手作りされています。それなので、まな板一枚一枚、木目や色合いが違う自然のままのまな板になります。
イチョウ材ならではの水はけの良さで、乾きが早く汚れがつきにくく、そして弾力があるので包丁に優しいまな板です。
まな板表面と裏面にはそれぞれナスと魚の焼印によるマークがついているので、野菜と魚などを切るときの作業面を使い分けるのに便利です。
出典: Amazon.co.jp
専用のまな板立ても揃えると保管がしやすくなります。
第2位 土佐龍 まな板 いちまい板極め L
出典: Amazon.co.jp
サイズ | 43×24×厚さ2cm | 重さ | 940g |
素材 | ヒノキ | 加工方法 | 一枚板 |
木目 | 板目 |
高級ひのきを使用
土佐龍の四万十ひのきを使用した木製まな板になります。
四万十ひのきは、日本中のひのきの中でも最もひのきオイルを含んでいて、そのひのきオイルは水切れをよくする油分や天然の制菌耐力や防カビ成分が多く含まれています。それなので、乾くのが早くカビにも強く長く使うことができるまな板です。
また、包丁の衝撃をやわらかく受け止めるので、刃こぼれしにくく切れ味が長持ちし包丁にも優しいです。
まな板の端には、回転させるだけでスタンドになる板がくっついているので縦に自立でき、まな板を乾かす時に役立ちます。
第1位 ウメザワ 木製まな板 青森ひば
出典: Amazon.co.jp
サイズ | 40×22×厚さ1.8cm | 重さ | 771 g |
素材 | 青森ひば | 加工方法 | 合板板 |
木目 | 柾目 |
高品質で低価格
ウメザワの青森ひばを使用した木製まな板になります。
ひばは木材特有の脂分が、抗菌作用のあるヒノキチオール成分が含まれているので自然抗菌効果に優れています。それだけでなく、防虫・脱臭抗効果もあり、水切れもとてもよいのでカビにくく長いあいだ使うことができます。
厚さが1.8cmなので、ひば製でもあまり重くなく、そして薄い事で心配されるまな板の反りは、反り防止加工が付いているので心配ありません。
木製まな板の高級素材である青森ひばですが、こちらの商品は2800円ほどで購入できのではとてもお得です。
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木製まな板についてご紹介しました。
木製まな板はお手入れが大変そうと敬遠なさる方が多いですが、お手入れはまな板を洗ってしっかり乾かすという事なので、実際に使ってみると普段されているお手入れとさほど変わりないと思います。
包丁に優しいので包丁の持ちがよくなり、手への負担も軽くなるので使ってみると便利だと感じるのではないでしょうか。
木製まな板ならではの食材を切るときに聞こえる「トントントン」という音は心地良いものです。
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