万年筆愛好家&インク沼の住民の皆さんこんにちは!そうでない方もこんにちは!
万年筆に浸かってるとを使ってるとですね、いつの間にかインクって増えていってしまってませんか!?
メモだとか書き物するときに使えるインクは一度に1色だけだし、(補足とか追記とかしても+1色くらいにしかならない)ゴリゴリ使ってる気になっててもインク補充するほど案外減ってないんですよね…(消費するより買う方が多い…)
きれいな色のインクを見るとすぐ欲しくなってしまうのがいけないんですけど…我慢はするのですけど出会ってしまうと難敵なのがご当地インクです…
ご当地インクとは…
ご当地インクというのは、各地方の文房具店さんがその地方・地域にゆかりのある物(特有の気象から草花・農産物のような名物、観光地・景勝地、時には偉人など、とにかくその地の特色が伝わるもの)のイメージを独自の調合で作ってその地限定で発売している、色素以外にも地元愛と情熱も配合されて誕生したインク達のことです。
単に「△△堂オリジナルインク ○○○(色名)」と称してる場合もありますが、だいたい地名がついてたりちょっと変わった名前だったりするのでわかるかと思います。(和名の場合も多いです)
あと、見ているとボトルの外観もセーラー万年筆さんのコロンとしたボトルか魔法の薬瓶のような背の高めのボトルのどちらかに独自のラベルが貼られているパターンが多いようですが(どちらも内容量は同じ)、(あくまで憶測ですが)ひょっとしたらこれは文房具店さんがセーラーさんにオリジナルインクを発注できるシステムがあったりするのかもしれませんね。
こんなにあるよ、ご当地インク!
という訳で、近年増えてきたご当地インクですが、中には数量限定販売の物もあったようなので、販売を継続していて通販で買えるインクをご紹介したいと思います。
どこからを西と東とするか迷ったのですが、「にっぽんど真ん中祭り」(略してどまつり)を開催している名古屋市のある愛知県を境に分けることとしました(笑)
静岡 BUNGUBOX オリジナルボトルインク
その愛知県から東海道を登場すると静岡に入ります。
静岡のブングボックスさんは、ご当地もの以外にもオリジナルインクを出していて、愛好家の間では有名なお店です。
ご当地シリーズとしては独立していないのですが、ラインナップを見たところ、【FUJIYAMA BLUE】【omaezaki 瑠璃 海色】【omaezaki 瑠璃 空色】【御前崎の夕焼け】【肴町ほろ酔い】【KABAYAKI】of the Hamanako eel】【Sweet Potato Yellow(芋の実色)】【Sweet Potato Purple(芋の皮色)】【浜名湖のフレッシュみかん】【つゆひかり】あたりが該当しそうです。
どれも、「おっ」となるような遊び心や地元愛が感じられる名前がついています。
あと、珍しいところでは柴咲コウさん主演で大河ドラマが放送された遠江の女城主、井伊直虎をモチーフにした【ink of Naotora】、幼少期の人質生活から徳川幕府を開くまでになったご当地の戦国武将、徳川家康とそのゆるキャラ「出世大名家康君」にあやかった【出世大名家康君【出世】インク《鎧黒》】(http://bung-box.com/products/detail1961.html)というものあります。
静岡 ペンネ・ジューク New 岳南電車オリジナルインク
同じく静岡から。私鉄岳南鉄道の車体カラーをモチーフにしているという、インクです。地方都市の私鉄っていいですねー(私鉄で通学してた地方出身者)。なお、お店のホームページによると『色名のインターナショナルオレンジは東京タワーと同じ色なんですよ。』とのことです。
(電車の写真がなかったので、東京タワーと同じ色ということで…)
東京 BUNGUBOX オリジナルボトルインク
静岡のブングボックスさんは実は東京の表参道にもお店があるらしく、【Omotesando Blue】(50ml)という色があるようです。
…が!それよりこっちを推したいです!
【東京メトロカラーインク】(http://bung-box.com/pickup/2018/02/590ginza-line.html)
ミニガラスボトル20ml入り9色セット。
東京メトロの全線の車体に使われているカラーを再現したインクです。セット売りなので値が張るのですけど、面白いと思います!飾ってもかわいいと思うのでインテリアとしても☆
群馬 三田三昭堂 城沼の流星
出典: Amazon.co.jp
三田三昭堂さんの創業90周年を記念して作られた館林の夜景と星空を表現した同名の万年筆と同じ色です。
城沼の流星、何とも言えない深い紺色だと思います。
(館林こいのぼり祭り)
茨城 株式会社エスワイトレーディング オリジナル 九十九里海岸限定ボトルインク
出典: Amazon.co.jp
日本の白砂青松100選と日本の渚百選に選定されている九十九里浜にモチーフを取ったインクです。全長約66キロもあるので種類の多さにも納得ですね。それぞれ玉前暁天(タマサキギョウテン)、八鶴藍(ハッカクアオ)など意味を知りたくなるような良い名前がついています。
(九十九里浜の朝焼け)
北海道 有限会社北晋商事 オリジナル筆記インク 北海道編 襟裳岬Niebieski
茨城から、一気に北上して北海道に入ります。夏の終わりの襟裳岬からの海をモチーフに、同社が扱っているポーランドの『KWZ Ink』(カヴゼットインク)の創業者ズラヴスキー氏夫妻が独自に調合した特別なディープコバルトブルーです。
(襟裳岬)
その他、ネットで買えない気になるご当地インク
前の項でご紹介したお店は実店舗もありながら、ネット販売もしているお店を集めたのですが、残念ながら案外多いんですよ、オリジナルご当地インクだしてるけど「実店舗だけでしか販売していない」というところ。
いずれも「お願いだから、遠隔地の沼の民にもチャンスをちょうだい…!(プリーズ通販!)」というような素敵な色ばかりです。
静岡 文具の蔵 Rihei 宮洋墨
お店のある町、富士宮から見える富士山を中心に、そのイメージをインクにしたというシリーズです。
頂きもので手にしたのですが、他にも素敵な色がラインナップされており、実店舗は当地の「街中や民家の中を川が流れている」という古くからの作りを生かしたお店になっているとのことで敷地の中を橋の掛けられた本物の川が流れ、有形登録文化財「吉澤家煉瓦蔵」を有しているとのこと。
こんなお店はなかなかないと思います。実際に行ってみたい素敵なお店です。
裏技的な方法として、実は6色セットと2色セットがふるさと納税の返戻品になっているので、そちらから入手できる可能性があります。
関東(千葉・埼玉・茨城・群馬・東京都下)ジョイフル-2 オリジナルインク
宇都宮店
新田店
関東少ないじゃない?って思われた方もあるかもしれませんが、実はホームセンター ジョイフル-2の中の文房具店で店舗限定インクが売られているそうなんです。
あいにく、自宅の近くにジョイフルがないので詳細は確認できないのですが、お近くの方は見に行かれてみてください。
宮城 文具の杜 杜の四季インク
杜の都 仙台の駅前のビルにある大型文具店さんの発売しているシリーズです。
相当な人気商品のようで入荷までに時間がかかる上、納期が未定という状況らしく、店舗でしか販売できない品薄状態が続いている様子です。散発的にある入荷は何色かが1ダースほどのようで、予約・取り置きも受け付けてもらえないとのことなので実際に店舗に足を運べる人でも手に入れるのはなかなか大変な模様ですが、もし手に出来たら貴重さ故になかなか使えないかもしれませんね。
(定禅寺通りの新緑)
秋田 とみや文具 秋田色百選萬年堂インク
こちらはお店のホームページは売り切れ状態ですが、ツイッターではお店で購入したつぶやきがありましたのでこちらに。
自宅から青森が遠いのと、あまり詳細がわからない謎のインクです。
青森 平山萬年堂 オリジナルインク
今回記事を書くにあたってツイッターでぽつぽつお見掛けしたお店。全体的に柔らかな色味で揃えられていて、特に弘前城の石垣と桜をイメージしたという「弘前ピンクグレー」の色が素晴らしかったです。買いに行きたい…!!
(弘前城のお堀一面に桜の花びらが積もりできた「花筏(はないかだ)」)
北海道 石田文具 オリジナルインク
北海道函館の石田文具のオリジナルインクです。こちらも人気シリーズのようです。
ご当地ゆるキャラ、ずーしーほっきー名前の付いたインクが(ほっきーるーじゅ)目を引きますが(笑)、予想以上に明るく美しい色でした!函館に行ったらぜひ買いに行きたいです!(北海道大好き)
(函館のマジックアワー)
東日本編まとめ。
実は最初軽い気持ちで書きはじめたのですけれど、正直なところ思ったよりも種類が多く、結果西日本編と東日本編に分けてご紹介することにしました。
今回、紹介した以外にも文具店さんのホームページで「数量限定」「売り切り次第終了」としか出ておらず、本当に詳細不明のインクも3種ほどありましたし、そもそもご当地モチーフを取らないお店オリジナルのインクシリーズというのもあり、万年筆の界隈の盛り上がりを感じる結果となりました。
「忙しくてなかなか遠出できない!という時期も、」各地のご当地インクでかの地に思いを馳せる…というのはいかがでしょうか?