女性のからだは、ホルモンの影響で周期や年代、妊娠・出産などの状況によって様々に変化します。おりものの量が増えたり、においがきつくなったり、乾燥したりと、他の人には言いにくい不快感を感じることもありますよね。
その都度、適切なケアを心がければ、解消されることも多いのですが、デリケートゾーンのことだけあって、オープンな話題として取り上げにくいと思っている人も多いのではないでしょうか。また、気になっていても、ホルモンの影響でずっと続くわけではない不快感のために、そのうち気にならなくなり適切なケアを行うタイミングを逸してしまうことも多くありませんか。
実際、わたしも4~5年前までは、デリケートゾーン洗浄剤と聞くと、特殊な物のような気がして手に取ることもありませんでした。
しかし、今や日帰りでも行くことができる韓国では、4~5年前から人気のコスメショップや有名メーカーからたくさんのデリケートゾーン洗浄剤が、普通に売られているのを目の当たりにし、初めて手に取りました。それ以来、デリケートゾーン洗浄剤は今や手放せないものになっています。
デリケートゾーン洗浄剤って怖くないの?
日本では、デリケートゾーン洗浄剤については、まだ一般的なものとしては認められていないような気がしますよね。そういったことから、日本では、デリケートゾーン洗浄剤と言うと、いわゆる膣洗浄機と言われる膣内に挿入して残血やおりものを洗い流すタイプのものだと思っている人が多いのではないでしょうか。正直、わたしも以前は、そういったものだと思い怖くて手に取ることもできませんでした。
日本では、まだ膣洗浄機とデリケートゾーン洗浄剤のカテゴリー分けが曖昧ですが、海外では、膣洗浄機とは別にデリケートゾーン専用洗浄剤が、普通のボディーソープの隣に陳列されており、一般的な商品として人気があります。日本でも人気の韓国コスメブランドからも、デリケートゾーン洗浄剤は多く販売されていることからも、一般的な商品として認識されていることがわかると思います。
デリケートゾーン洗浄剤は、けっして怖いものではなく、フェイス用と同じくデリケートな部分専用の洗浄剤ですから、毎日使うべきアイテムとして認知されるべきものです。
どうしてデリケートゾーン洗浄剤が必要なの?
生理期間前後や、特に生理3〜4日前からの膣分泌物が多くなるタイミングは、においなど女性にとって大きな悩みですね。また、通気性がよくない下着や洋服を着たり、多くのストレスを受けている場合なども同じような悩みに遭遇することがあります。デリケートゾーンは皮脂の分泌が多く、月経血やおりものが付着するため、いつも清潔を心がける必要があります。
しかし、お湯だけでは、デリケートゾーンのたんぱく質や油脂を含む分泌物を完全にきれいにすることができません。 反対に、洗浄力の強い石けんや一般のボディーソープでは、肌を守る皮脂膜や角層まで洗い流しがちになり、かゆみの原因になったりもします。
健康な皮膚のpHは、通常、弱酸性になっています。 この弱酸性のおかげで、皮膚は細菌やカビなどから守られています。 しかし、洗浄力が高い石鹸やボディーソープは、アルカリ性のものが多いです。昔、学校で習ったことを思い出してみましょう。酸性とアルカリ性では、正反対のものでしたよね。
アルカリ性のソープ類を利用すると洗浄力は強いですが、肌には刺激が多い場合があり、敏感なフェイスやデリケートゾーン部分は、その刺激からかゆみなどの原因になったりします。ですから、顔には顔用ソープ、ボディは洗浄力が高いボディーソープをと、無意識に使い分けているんですね。本来であれば、デリケートゾーン用ソープを無意識に使い分けていてもいいはずですよね。
しかし、実際はどうでしょうか。デリケートゾーンにも、多くの人はpHが高いアルカリ性のソープ類を兼用して利用している人が多いかと思います。アルカリ性のボディーソープや石鹸などを使用すると、デリケートゾーンのpHバランスが壊れやすくなり、デリケートゾーンの有益菌のバランスが崩れやすくなります。
デリケートゾーンはpH 4.4〜4.8程度で、 酸性雨のpHと同じ程度になります。女性のデリケートゾーンが酸性を維持する理由は、膣内の微生物菌が膣壁に多く存在し、グリコーゲンという物質を分解して酸性物質を作り出すからです。酸性物質は、膣内を酸性化することにより、外部から細菌が侵入するのを防ぎます。したがって、弱酸性pHを維持することが必要になります。しかし、アルカリ性のボディーソープや石鹸を使用してデリケートゾーンを洗浄すると、 pH値のバランスが崩れ、細菌数のバランスが崩れることもあります。そのため、デリケートゾーンのpHを維持することは大切なことになります。
人が持つ自分の体を調節する機能を働かせるためにも、デリケートゾーンは、常に弱酸性を維持し有益菌と有害菌のバランスを取る必要があります。清潔に保つことも大切ですが、アルカリ性のソープ類などを利用して清潔を優先しすぎると、人体に必要な有益菌が好む弱酸性の環境を阻害してしまう場合があります。
そこで必要となるのは、デリケートソーン洗浄剤です。デリケートゾーンを理想的な弱酸性に維持させるための専用の洗浄剤です。 目に見えないところの快適性まで考えた場合は、デリケートゾーン洗浄剤の使用は必須ということになりますよね。
では、弱酸性のボディーソープで全身を洗ったらいいじゃないの?という疑問が湧いてきますよね。弱酸性のボディーソープは、確かに洗浄成分が優しいものが多いため、敏感肌やアトピーの方にはとてもいいものです。しかし、その反面、古い角質を落とす効果は弱いとされます。健康的な肌の人が、弱酸性ボディーソープを使っていると、古くなった角質が残ることによる肌のごわつきを感じることもあるようです。それが、ひどくなると、毛穴のつまり、ニキビ、吹き出物や、肌荒れを感じることになります。
肌にいいと言われる温泉に入ると、お肌がつるつるしますよね。そういった美人の湯と言われる温泉成分はアルカリ性成分が多いのが現実です。アルカリ性の温泉に入ると、肌がつるつるする理由は、アルカリ性のお湯が古くなった角質を洗い流してくれるからです。
つまり、けっしてアルカリ性のソープ類が悪いのではありません。ボディの汚れはアルカリ性のソープ類でしっかりと落とし、デリケートゾーンには優しく清潔に保てるようにデリケートゾーン洗浄剤を使うといったように、それぞれ用途にあう洗浄剤を使い分ける必要性があります。
デリケートゾーン洗浄剤の種類
ジェルタイプ
最も種類が多いのが、ジェルタイプです。しっかりと泡立てて、優しく使用します。正直泡立てるのが面倒な時もあるのですが、たくさんのメーカーから、いろいろな商品が発売されているので、自分にあったものを見つけやすいですね。
泡タイプ
泡を立てる必要もなく使用できるので便利ですね。また、均一な泡のおかげで、こすることなく汚れを浮き上がらせて落とすことができるので、デリケートゾーンに使用するにはぴったりですね。ただ、日本製では、まだ種類が少ないのが残念です。
ウェットシートタイプ
一番のメリットは、外出先でも、気軽に利用することができるということです。特に、ウォシュレットが使用できないような外出先や、海外旅行では必需品です。デメリットとしては、どうしてもコストパフォーマンスが悪くなってしまうところですね。
スプレータイプ
ウェットシートタイプと用途は似ていますが、備え付けのペーパーなどに吹きかけて使うタイプのため、抵抗なくトイレに流すことができます。
ソープタイプ
基本的に、石鹸として固まっているものは、アルカリ性物質と油脂を混ぜたものなので、アルカリ性の物しかありません。
弱酸性石鹸もありますが、これは界面活性剤で作られたもので、あくまで形が石鹸タイプと言うものです。敢えて選択する必要はないかもしれませんね。また、あまりよくない成分で作られた一部の弱酸性石鹸は、強力な成分を添加物でごまかしているケースもありますので、肌に優しい弱酸性なのに使うほどに肌荒れを感じると言う人は注意が必要ですね。
デリケートゾーン洗浄剤の選び方!
女性特有の不快感だけはなく、身体のことも考えるならば、デリケートゾーン洗浄剤を使用することが、とても重要なことだとわかりますよね。デリケートゾーンに使用するものですので、もちろん注意深く選ぶ必要があります。
無着色、無香料、ノンアルコール
デリケートゾーンの皮膚を刺激することがないので、この点は留意しておく必要があるでしょう。
メーカー
有名メーカー、海外メーカー、その他メーカーなど、様々なメーカーから発売されています。まだまだ、日本では一般的ではないということもあって、店頭に多く並んでいる商品ではありません。
デリケートゾーンに使用するため、正直、自分に合うかどうかは使ってみないとわかりません。ネットの口コミを参考にしながら、ドンドンお試ししていく必要があるかもしれませんね。今後、一般的になり、におい、かゆみ、黒ずみなど気になる悩みに特化した商品も発売されるのを期待しています。
香り
無香料がいいとはいえ、天然成分を多く使用している商品では、その原料の香りが商品の香りになっているものがあります。香りによって使用感が変わるほど、大事な要素になりますので、この点も注意したいですね。
デリケートゾーン洗浄剤おすすめランキング8選
1.セペ フェミニンソープ 150ML
出典: Amazon.co.jp
今一番使ってみたいデリケートゾーン洗浄剤です。デリケートゾーンと言えば、セぺというほど歴史も認知度もある安心なセぺシリーズから発売されている、低刺激洗浄成分の弱酸性デリケートゾーン洗浄剤です。
緑茶成分によって気になる臭いやかゆみを抑え、素肌にやさしい天然由来のアミノ酸系洗浄成分配合。肌の乾燥やカサツキからお肌をまもる7つの植物由来成分を配合した洗浄力と保湿力も兼ね備えています。 ポンプタイプなので、泡立てずに簡単に使用できるのがいいですね。無香料・無着色・無鉱物油・ノンパラベン。
2.ソフィ デリケートウェット
出典: Amazon.co.jp
女子なら、1回は名前を聞いたこともあるはずのソフィからは、デリケートゾーンの落ちにくい汚れを簡単にふきとり、ニオイも防ぐデリケートゾーンウェットティッシュが発売されています。 肌触りの良い素材(不織布)仕様でデリケートな肌にもやさしく安心です。ナプキンより一回り小さいコンパクトサイズなので、持ち歩きにも便利なサイズ感なのがうれしいですね。使用後はトイレに流せるので、手軽で利用できるのもうれしいポイントです。
3.ヌーディチュウ ボタニカル デリケートミスト
出典: Amazon.co.jp
これも気になる商品の一つです。外出先でこそ気になるデリケートゾーンの不快感を手軽にふき取って解消ができる、デリケートゾーン用としてはまだ珍しいミストタイプです。気になるニオイ、ムレ、不快感をいつでもどこでもケアできる7種のオーガニック成分を配合した拭き取り弱酸性ミストです。ペーパーにミストを吹きつけて拭き取れば、洗い流したようにスッキリするようです。100%精油ローズの香りで女子力が上がる感じがしますね。石油系成分不使用、無香料、無色素。
4.Happy Bath モグサフェミニンクレンザー
現在、実際に使用中のデリケートゾーン洗浄剤です。韓国国内第1位の化粧品メーカーであるアモーレパシフィックの生活ブランドとして親しまれているHappy Bathラインのデリケートゾーン洗浄剤です。ヨモギ抽出物が含有されたジェルタイプの洗浄剤で、ほのかなヨモギの香りが落ち着きます。
5.プリメラフリー アンド フリー ティッシュ
出典: Amazon.co.jp
こちらも実際に利用していた商品です。日本でも人気の韓国コスメinnisfreeやETUDE HOUSEと姉妹ラインのPRIMERAからは、デリケートゾーン専用商品フリー&フリーシリーズとして発売されています。その中でも、このウェットティッシュタイプは、手軽にすっきり利用でき、天然ハーブの香りがさわやかで癒されます。使用後はトイレに流すことができます。5無添加(合成色素、動物性原料、シリコン、鉱物性オイル、硫酸系界面活性剤)
6.イニスフリー菊レディクレンザー
出典: Amazon.co.jp
韓国コスメ好きとしては、これは使ってみたい商品です。天然由来成分94.2%、菊の花エキスを配合したジェルタイプのデリケートゾーン洗浄剤です。さっぱりタイプで、ほのかな天然由来の香りでマイルドに作用してくれるようです。韓国では人気商品です。5 Free system(無硫酸界面活性剤、無合成色素、鉱物性オイル、無人工香、無動物性原料)
7.デリシャスボディ ベアウォッシュ デリケートゾーン ソープ
出典: Amazon.co.jp
特に、黒ずみ・においに対応した医薬部外品(薬用)のデリケートゾーン洗浄剤です。医薬部外品(薬用)というのは気になりますね。デリケートゾーン特有の雑菌が繁殖したニオイ、おりものによるニオイ、加齢による女性特有のニオイのすべてに対応しています。エイジングケアの美容液成分を配合し、医薬部外品ならではの殺菌作用がある有効成分イソプロピルメチルフェノール配合、さらに天然由来成分カキタンニン・ミョウバンが配合されています。薬用無着色・無鉱物油・石油系界面活性剤フリー・アルコールフリー。
8.サマーズイブ フェミニンウォッシュ センシティブ
出典: Amazon.co.jp
世界30ヶ国以上で発売されているアメリカの医薬品メーカーC.B.Fleet社がデリケートゾーンケアに特化したブランドです。低刺激で優しい処方と幅広い製品ラインナップが特徴です。比較的サイズが大きめでコスパがいいお買い得な商品ですね。
まとめ
じめじめする梅雨から夏、意外と冬場もウェットな日本で過ごす女性たちは、人知れず、デリケートゾーンのムレ、かゆみ、においなどの不快感を抱え続けています。
今年こそは、デリケートゾーン洗浄剤で、不快感なくすっきりとした毎日を過ごしたいですよね。顔のメイク、ネイルケアなどの目に見えるところだけではなく、目に見えないデリケートゾーンのケアも専用製品を利用してみませんか。