ギャル男がメディアを立ち上げ、美容×ITの世界へ!? たむたむさんの激動人生とお買い物事情。

今回のインタビューは、なんと初の男性。しかも美容関連です♡きっと、ご存知の方も多いはず!

「イケメンが来ると、こんなに暑い日でも空気が爽やかになるんだ!」と本気で思ったto buy編集部です。(お顔が見せられず、本当に申し訳ありません……)

美容業界の隠れた貴公子、「たむたむ」さんに、Twitterでは明かされなかった激動の人生と、美容についての思いと、お買い物事情について、たっぷりお伺いしましたよ!

たむたむ/@__tamutamu

某大手外資系化粧品会社育ち

まわりの美人ちにキレイの秘訣を聞きまくってます。

 

淡々と、しかし説得力のある美容ツイートが話題。たむたむさんって、いったい何者?

ー「某大手外資系化粧品会社育ち」とのことですが……今はもしかして?

そうなんです、6月いっぱいで辞めちゃって。7月から新しいところにいます。化粧品はもう関わってないのですが、化粧品が好きなので、何らかの形で続けたいなと。

 

ーなるほど。ちなみに、今はどちらの会社にいらっしゃるんですか?

今、IT企業にいます。僕、外資系の化粧品会社にいたんですが、その時もEコマースとか、デジタルマーケティングをやってまして。

業界としてNEWかと言われると、全然そんなことはないんです。学生の時からIT企業で働いていて、自分の人生的には、IT・Web畑なんですよね。

出典: たむたむさん、なんとびっくり、to buyと同じ業界の方でした。

 

ー今もわりと、マーケ的なお仕事をされてるんですか?

今は、営業やコンサルみたいな、お金稼いでくる感じの仕事です。社内でミーティングして企画書作って……ではなくて、もっと外に出て提案して、お客さんのビジネスをグロースするための業務ですね。

転職では、もともとコンサル業界に行きたかったんですが、今の会社からも、昔からお声がけいただいていたので、こっちでもやりたいことやれるかなって、入りました。

出典: 爽やかすぎるイケメンです!お顔を見せられないのが残念……。

 

[激動のたむたむ伝説・序章]ビューティへの強い関心は、ギャル男時代のドラストめぐり!?

ーたむたむさんって、どんな子どもだったんですか?

地元が札幌のすすきのなんですが、いわゆる「マイルドヤンキー」みたいな子だったんです。普通の公立小学校に通って、中学校、高校まで、札幌で。

やることもないし、遊ぶんですよね。たとえば、ロケット花火を中学校に打ち込むとか。(編集部:「それ、マイルド……?」)

そしたら、警察が補導しにくるじゃないですか。警察官が降りると、パトカーは無人なわけですから、「乗れるんじゃないかな」って、パトカーに乗ってみようって、乗り込んで、怒られたりとか。髪の毛染めてみたりとか。

出典: 警察のイメージ。

そんなことをやってるぐらいだったから、マセてたんですよね。中学校に入るぐらいには、もう携帯は持ってるし、髪の毛にはワックスつけるし。

で、当時(中学2、3年ぐらい)は「ギャル男」の端くれだったんですよ

 

ーギャル男!今聞くと何だか新鮮ですね。どんな感じだったんですか?

クシで逆毛を立てて、トサカみたいな髪型にして……。僕、雑誌デビューが「men’s egg」だったんです

毎日地元のすすきので、ゲームセンター行ったりカラオケ行ったりして、遊んでいて。

そこで、編集者の人に声かけられて、すすきののど真ん中で写真を撮られました。

出典: たむたむさん(右)のギャル男時代!成人式の時だそう。

 

ー(写真を見る)あ、でも想像より全然カッコイイ!きれいなギャル男さんですね。

ありがとうございます(笑)。ギャル男って、人より見た目に気を遣うので、コスメには中学生の頃から触れていたんですドラッグストアに行くのが、好きでしたね

新しいワックスが出てる!とか。昔から、男性女性と分けて考えていなかったので、女性モノのシャンプーとかも見てました。

出典: ドラッグストアのイメージ。確かに、楽しいですよね。

男性って、家電量販店に1日いれるとか、あるじゃないですか。当時の自分は、それがドラッグストアだったんですよね。北海道は、ツルハドラッグとか、サツドラっていうお店が、マツキヨみたいな感じでした。

そんな感じで、中学の頃から、「美」というものに興味がありました。当時は、主にヘアケアですね。

でも、母親が使ってる化粧水とか乳液は、こっそり使ってました。それらを使うのが、「なんかカッコイイ俺」みたいに思ってたんでしょうね(笑)

 

[激動のたむたむ伝説①-1]黎明期のTwitter。社長ランチがキッカケで、金融×ITの道へ。

ーギャル男なたむたむ少年、大人になったらどうなったんでしょうか。

大学で東京に出てきたんですが、もともと教師になりたくて、教員免許の勉強をしていたんです。大学ってとらなきゃいけない単位の数って、決まってるじゃないですか。うちの大学は、1年に取れる単位の制限がなくて。

僕は教職の単位もあったので、1年に60単位ぐらい取っていたんですが、それを2年間やると、卒業に必要な単位が全部取れちゃうんです。

単位が終わってしまったもんだから、その時(2010年)に、Twitterをはじめたんです

出典: たむたむさんTwitterより。確かに2010年からはじめてる!

 

ーお、ここでTwitterが出てきた!もしかして、今のアカウントって、この頃からですか?

そうなんです。大学は金融専攻で、社会の先生になりたくて、教職を取っていました。

一方で、ファイナンシャルプランナーの資格を取って、セミナーや勉強会などで、お金のアドバイスをするっていう仕事を、フリーランスでやってたんです。

出典: セミナーのイメージ。

Twitterをはじめた当初は、「金融×Twitter」「金融×IT」みたいなイメージが、自分の中で見えていて。2010年のTwitterって、今のTwitterと、コミュニティがまったく違ったんです。

ネットのアーリーアダプターしかいないので、誰にクソリプや議論ふっかけられることもなく、みんなすごく自由に、「起きたなう」ってやってるような感じで。

今だと、出会い系みたいな捉え方をされてしまうんですが、当時はカジュアルに、「ランチ行きたい人、一緒に行きましょう」っていう人がたくさんいたんです。そこで、今や上場しているネット企業の社長さんとかと、何人か会ってみたりしてました

 

[激動のたむたむ伝説①-2]WebサービスM&A会社の立ち上げに参画。机からOSまで自作!?

ーその社長さんとの出会いで、劇的な人生のターニングポイントがありそうですね!

その中で、JAFCOっていう野村系ベンチャーキャピタル出身の人が、会社を立ち上げると。彼も、金融×ITっていうバッググラウンドを持った人で。それを生かして、WebサービスのM&Aをやる会社を作ったんです。

出典: JAFCO公式サイト。

例えば、A社の◯◯ってゲームを、B社に売りましょうとか。それを手伝わないかって言われて、投資銀行に興味があって、M&Aやりたかったので、「ぜひ、やらせてください!」って入りました

 

ーすごい!具体的には、どんなことをやってたんですか?

はじめての仕事は、オフィスを作ることだったんです。ニトリから机が届いたら、組み立てて。パソコンもないから、ボロいFMVを中古で買ってきたんですが、OSが入ってなかったんです

で、Microsoftを入れるお金もないので、Ubuntu(ウブントゥ)っていう無料でOSを構築できるもので、作ろうとしたんですが、うまく使えず……

そんなこんなしてる間に、Windowsのパソコンが来ちゃいました(笑)。

出典: ubuntu公式サイト。必要に迫られて、ITスキルがメキメキあがっていた、たむたむさん。

そのあとに、会社のWebサイトを作ることになるんですが、まだ「ホームページビルダー」の時代ですね。

そんな時代に、ベンチャーが会社サイトを作るのはなかなかタフで、「LP(ランディングページ、1ページだけのサイト)を1つ作ろうぜ」ってなったんです。

LPなら、HTMLとCSS(Webサイトのデザインを作る言語)が使えれば、作れてしまうので、「はじめてのHTML」みたいな本を買ってきて

それが、はじめてのプログラミングとの出会いでした。

 

[激動のたむたむ伝説②]自分のメディアを立ち上げ。真のたむたむ伝説がはじまる……

ーお、急にITの人っぽくなりはじめた!

そうそう。そうやって気づいたら、僕の中にITっていうものが入ってきていて。

サイトも作れるようになったし、金融もやっていたし、「これは一人でおもしろいことできるんじゃ?」って思い始めたんですね

ちょうど、手伝っていたWebサービスのM&Aが、あまりおもしろくなくて。扱うサービスもあまり良いものがなかったり、単純に儲からなかったんです。

出典: 常に爽やかです。

その会社にいた3ヶ月ぐらいで、HTML、CSSに加えて、PHP(動的なコンテンツを作る言語)も少しできるようになりました。

PHPができると、WordPressが使えるようになるんですね。これが使えると、もう何でも自分でできるぞ!と確信したんです

 

ーここから、たむたむタームがはじまるわけですね!

ね!そうして、その会社でインターンやっていた子と、2人でサイトを立ち上げましたLEONっていう男性誌のWebサイトがあるのですが、そのPVが30万ぐらいで、「こんなの一瞬で抜けるだろ!」って。

イメージはLEONのWebサイトなんですが、もっとおしゃれで、もっとユーザーが使いたいサイトを目指したんです

出典: LEON公式サイト。

最初は、お金をいっぱい持ってそうな、いわゆる「港区おじさん」的な人たちが買いそうなブランドをターゲットにして、アパレルのサイトを作っていきました。

在庫を持つ余裕はないので、ECではなく、「アパレルのメディアサイト」として。

海外セレブの画像を持ってきて、このファッションはこのブルゾンがポイントで、これにこんなスニーカーを合わせたら……みたいなコーディネートの解説をするメディアでした。

1記事300文字ぐらいの記事を、毎日30記事鬼のように書きまくってました

 

[激動のたむたむ伝説③]ホリエモンショックから数年後の、アノ会社へジョイン!?

ー「鬼のように記事を量産する」経験、私もあります……メディアはうまくいったんですか?

そしたら、月5万PVぐらいは、わりとすぐいったんですね。広告で、15,000〜20,000円とか入ってきて。

結果が出始めて、なかなかおもしろいねって思ってたタイミングで、「どうやら、Livedoorで人が足りてないらしい」っていう話が入ってきて。

 

ー急展開!2010年ぐらいのLivedoorって言ったら、ホリエモンショックから数年って感じですよね。

そう、本当にLivedoorって、ホリエモンぐらいしか知らなくて。ここでは、Livedoor Newsに配属されました

業務は、リライト(書き換える)。読売、スポニチ、ロイターなどの一次メディアに上がっている記事を、Livedoor Newsに転載するんですが、その時、載せるタイトルを、簡潔に書き換えるんですね

50文字ぐらいのタイトルを、15文字ぐらいにリライトしていました。学生なんですが、正社員に扱いで、フルタイムで働きまくってましたね。

出典: Livedoor News 公式サイト。左のカテゴリの右に出ている青字が、リライトされたタイトル。

ーあれって、1つ1つタイトルをリライトしてるんですね!コピー力つきそう。

そうなんです、かなり地道な手作業で。とにかく、タイトルのリライトがLivedoor Newsのキモなんです。

一度つけたタイトルの記事は、10分ぐらいウォッチして、PVが伸びないと、一度決して、タイトルをまた書き換えてアップして……を繰り返してました

2〜3回やってダメなら、記事内容自体がよくないんですけどね(笑)。こんなリライト作業を、延々とやってたわけですが、自分のメディアで書き続けていたので、全然苦じゃなかったですね

出典: 当時を懐かしむ、たむたむさん。

また、カテゴリごとの担当がつくんです。今は、「IT 経済」ってカテゴリですが、当時は「経済」で、これが「主要」とあわせて、僕の担当でした

「経済」って、ウォールストリートジャーナルみたいな一次メディアから、記事を引っ張ってくるんです。なので、金融の仕組みがわかったり、日経新聞を読めることが、前提でしたね

 

[激動のたむたむ伝説④]香港で見つけた、コスメブランドに一目惚れ。日本に持ってきたい!

ー大学時代にLivedoorでガッツリ働いていたら、卒業後の就職は……

それがですね……。NHN JAPANっていう韓国の会社の日本法人があって、その下に、LivedoorとNAVERと、もう一つ会社がありまして。

この3つが吸収合併されて、僕もNHN JAPANに転籍になったんです。そのあと、NHN JAPANがLINEになって、渋谷ヒカリエにのオフィスに入りました。この時、大学3年生の終わりぐらいですね。

出典: LINE公式サイト。

もうその頃には、教職なんて忘れてましたし、「ビジネスの世界で生きていく!」って思ってました(笑)。もちろん、就職活動もやってませんし。

仲良くしていただいていた、モルガン・スタンレーのお偉いさんと、よく行く西麻布のバーで飲んでいて。

「就職はどうするんだ?」「就職はしません、でもLivedoorは辞めます。でも、次はまだ決まってません」「じゃあ、就職するかしないかは別として、社会勉強だと思って、1社だけ受けてみたらいいよ」とフィードバッグをいただいて。

 

ーたむたむさんの人生の節目、偉いおじさんが関与しがちですね(笑)

確かに(笑)。その話を素直に受け取って、「1社だけ受けてみるか〜」と思いつつ、東南アジア周辺へふらふら旅行に行ってたんです。

香港の「サイアム・パラゴン」っていう、銀座にある高級デパートみたいなところで、すごくスタイリッシュなメンズの化粧品売り場に、ベッカムみたいなイケメンの店員さんがいて、すごい衝撃を受けたんですね

iPhoneのスペースブラックみたいな感じ。このお店、すごくカッコイイ!って。

出典: サイアム・パラゴン公式サイト。なんか豪華!

そのカッコイイお店にあった、カッコイイブランドは、ツルハドラッグにはない化粧品のブランドでしたし、まったく知らないわけです。

この見たことないカッコイイブランドを、日本で立ち上げて、一発当てたら億り人じゃい!って、若さゆえに勢いで思い立ってしまって、一人盛り上がって帰国したんですね。

 

[激動のたむたむ伝説⑤-1]ここのブランドだし、もうここでいいや!で、外資系化粧品会社へ入社。

ーむむ、それ、大丈夫だろうか(笑)。

帰国後、モルガンのお偉いさんに、「就職、やっぱりしないです!海外で、良いブランドを見つけてきました。このブランドと業務提携して、日本総代理店として会社作ります!」という話をしたんです。

でも、あとで調べたら、その素敵なメンズ化粧品ブランドは、ある化粧品会社の、1ブランドだったんです。マジか……と。

しかも、2002年ぐらいに、そのブランドは日本にあって、結果売れなさすぎて撤退していて。そもそも、日本じゃ当たらないブランドだったんですね。

出典: 当時のことを思い出し、手で顔を覆うたむたむさん。

 

ーやっぱり……女性はその化粧品会社、もちろん知ってますが、男性は知らないですよね……

ショックで呆然としつつ、「いや〜、世の中すごいなぁ」と思いながら、でも今自分が目にしているのは、その会社のサイトで右下の方に行くと、採用情報があって、まだ新卒採用受け付けてたんです。

「じゃあ、もうここでいいや」と。エントリーシート書いて、面接に呼ばれて。

「なにやりたいの?」「マーケティングがやりたいです」「どうして?」って聞かれたら、もう香港行ってから絶望したまでの話を、正直にしたんです。

自分がすごく良いと思ったブランドが、御社だったからここに来た、仕方ねーだろ!もっとカッコイイやつやらせろ!的な(笑)。他にも、興味あるブランドがあったんですよね。

出典: ※たむたむさんの会社の化粧品とは、関係ありません。

そんな自分を、会社はすごく評価してくれて、一ヶ月ぐらいですんなり内定が出たんです

他を受ける気もなかったし、就職がしたいわけじゃなかったので、「まいっか」と、その外資系化粧品会社に、新卒入社しました

 

ー「もうここでいいや」で入社できてしまうのが、たむたむさんですね(笑)。

いやいや(笑)。で、入社して、好きなブランドのマーケができる!、と思ってたんですが、そうじゃなくて。

配属面談が英語で、その時まったくしゃべれなかったので、コイツにマーケティングは任せられない、と(笑)。外資なので、当たり前ですよね。

出典: 配属面談のイメージ。

「何ができるんだ?」と聞かれて、僕のバッググラウンドがデジタルだったので、Eコマースをやれと

そして、なぜかMicrosoftとかAppleとかアクセンチュアから来た人たちが集まった、デジタルスペシャリストチームに放り込まれたんです

新卒も入ったことないし、一番年齢が近くても、30過ぎの方で。そんなスペシャリストの中で、「なんでこんなこともできないの?」「いつ終わるの?」って、毎日けちょんけちょんにされてましたね……。

 

[激動のたむたむ伝説⑤-2]ギャルメイク好き×化粧品会社でのビジネス観=美容への関心がMAXに!

ーでも、お話される姿、かなりイキイキされてます。化粧品会社でのお仕事、辛くてもかなり肌にあったんじゃないですか?

化粧品には興味はあったんですが、実は、好きで好きでたまらない!っていう感じではなかったんです。

僕、ギャル男でよかったなって思っていて。ギャル男だから、ギャルが好きなんですね。僕、ギャルの派手なメイクが可愛くて好きで。これは、「趣味趣向における化粧品観」です

そして、いざ化粧品会社に入ると、このプロダクトに何が入ってるとか、どのタイミングで使うとか、前のモデルとは何が違うとか、そういう「ビジネスにおける化粧品観」を持つようになって

出典: たむたむさんTwitterより。こちらはお気に入りのコスメ。

この2つがほどよくマッチして、お互いをより勢いをもって、ビューティ、コスメに深く入り込んでいった、って感じですね。

 

ー「ギャルが好き!」って、化粧品会社の面接で、ストレートに話されたんですか?(笑)

話しましたよ(笑)!2次面接で、「好きなメイクは?」って聞かれたんですが、「それを僕に聞く?」って思いながら、「ギャルです!」って。

「そもそもギャルとは、コスメを使って、強く自己表現をしようとしている人たちである!」「なぜギャルが好きかというと」みたいな話を、熱く語りましたね。

出典: たむたむさん公式Twitter。確かにカバー画像が、派手メイク!

面接当時、ナチュラルメイクが流行りはじめていたんです。それに喝を入れたわけですね。それはよくない!と。つけまつげなんか、3段も4段も重ねてくれと(笑)。ステージメイクとかも好きなので。

化粧品も好きですが、根本的に、「美しさ」そのものが好きなんですね。男女問わず美しい人が好きですし、美しくあろうとするメイクやボディメイクも好きです。

美しくありたい、と思ってます。だから、美容への関心が続いてるんでしょうね。

 

ーでも、化粧品って、主に女性の悩みを解決するものじゃないですか。どう理解したりしてるんですか?

うーん。僕の中の「美」って、日常じゃないんですよ。「アート」なんですね。キレイな素肌がとか、モテるメイクがとかじゃなくて。

その時点で「ハッとするぐらい美しいか」という視点でしか、見てないんですよね。

出典: 「美」について語る、たむたむさん。

他の美容系Twitterの方と違うのは、トマトジュースとかサプリを、一生懸命飲んだりしないところです。それって、アートからしたら遠いじゃないですか

ビタミンからの、インナービューティからの、綺麗な素肌からの、メイクのりがよくなる……みたいな。そういうのは、興味ないんですよね。ギャル文化が好きだから(笑)。

 

[激動のたむたむ伝説⑥]営業に移り、オンラインとの可能性を探りながら、次のステージへ。

ーなるほど。化粧品会社では、ずっとEコマースだったんですか?

在籍した5年のうち、4年間はずっとデジタルでした。Eコマースや、サードパーティと協業したりしてて。最後の1年だけ、自分から希望して、営業に移ったんですね

百貨店に入っているような高級化粧品って、Eコマースの売り上げはわずかで、ほとんどが店舗での売り上げなんですね。そうなると、その売り上げの大部分を見ずして、「もう化粧品はいいや!」って終われないなと

出典: ※注意:たむたむさんではありません。

で、現場に移動して、10店舗ぐらいの統括をしていました。

そこの美容部員さん50人ぐらいと、コミュニケーションを取りながら、「こういう売り方していきましょう」とか「ここのお店はこういうお客さんが多いから、こういう見せ方で」って、一緒にお店を作っていました。

また、営業的な仕事では、百貨店に交渉しながら、ポップアップショップを展開したり。

 

ー確かにデパコスは、カウンターに行って買うモノってイメージですね!

ですよね。そうやって現場で営業をやってると、「化粧品営業、20年やってます!」っておじさんがいるんですよそういう人には、営業力とか、業界の知識とか、ネットワークとか、全然敵わない

「伊勢丹、三越の常務と飲んでくるから〜」なんて言われちゃうと、なにも太刀打ちできないですよね。

出典: 太刀打ちできないたむたむさん(イメージ)

じゃあ、どうやって自分が価値を出せるかなって考えた時、4年間デジタルやっていたし、ちょっと古い言葉ですがO2O(Online to Offline)で活かせないか、と

SNSでブランドの投稿をして、見た人が店舗に来たら、オンラインでキャッチしたお客さんから、オフラインで売り上げを作ることができる。素晴らしいじゃないか!と思い、2010年に立ち上げたTwitterアカウントを再始動させました(笑)

 

ーお、ここであのTwitterが、再始動なんですね!

そうそう。そんな感じで、Twitterの本格的な可動は、仕事起点、しかもデジタルから現場営業に移動したことが、キッカケだったんです

何時に投稿したものが、どれくらい反応があるかを分析して、ベストな投稿タイミングを探ったりしていました。

1〜2ヶ月運用して、一度かなりホームランが出たんです。フォロワー500〜600人だったんですが、500RT、2000お気に入り、みたいな。

それをきっかけにコツがつかめて、フォロワーの方に刺さる投稿ができるようになってきましたね

出典: たむたむさんTwitterより。こちらの画像のツイートも伸びてました。

そんなこんなで、Twitter上で O2Oの可能性を探りつつ、1年ほど営業をやってみましたが、自分は20年選手になるつもりもなかったので。

入社して5年経つし、ちょうどいいタイミングだなと思って、そろそろ外を見てもいいかなと、この6月に退職しました

 

[激動のたむたむ伝説⑦]YouTuberたむたむ爆誕予定♡イメージは「美容版ドラクエ」!?

ーTwitteのように、美容には引き続き関わっていく、発信していくって感じですよね?

はい。これは僕の秘密プロジェクトなんですが、動画をやろうと思ってるんです。

化粧品は好きだったんですが、もう企業人としてやらなくてもいいかなと。お金を稼ぎたいわけじゃないので、楽しければそれでいいや、という感じで。

出典: たむたむさんTwitterより。

化粧品会社にいると、多少の制限とか、偏りが出てきてしまうのもあります。ドラッグストアコスメよりも、圧倒的にデパコスに強くなってしまうとか。

今、家にデパコスが、総額200万円分ぐらいあるんですよ。溢れかえってるので、ドラッグストアコスメを新たに買う気にもなれず(笑)

 

ーすごい!以前、関根りささんが持ってるコスメの総額を計算してて、それでも120万いかないぐらいでしたよ……(笑)

そうですよね(笑)。でもほんと、世の中って、3万円のクリームが当たり前じゃなくて。マツキヨとかPLAZAのプチプラを、みんな使うじゃないですか。

ドラッグストアコスメにも、絶対良いものたくさんありますし、おもしろそうだなって気持ちがあるんですが……化粧品会社にいた当時は、化粧品が家に増えすぎて、さすがに買えなかったですね

出典: たむたむさんTwitterより。

在籍していた会社は、化粧品ブランドがいくつかあるんですが、どうしても知識が、自社ブランドに偏っちゃうんです。

他社のコスメについても発信したいんですが、僕が自社ブランドの方が強いので、有益なことをつぶやきやすいんですね。それもちょっと嫌で

会社っていう組織を抜けて、幅広くブランドに触れたら、楽しいだろうなっていう思いもありましたね。

 

ーYouTuberたむたむは、いつから始動なんですか?

早ければ、9月かなーと思ってますが、ちょっとまだ未定です(笑)

どうやるかは、いろいろ考えているんですが、今まで一緒に仕事をやってきた美容部員さんなどと、うまくコラボできたら楽しそうだなと。

僕ひとりならTwitterでいいし、YouTubeをもっと生かすなら、数人で、チームみたいな感じでやろうと思ってるんですね。

メイクアップアーティストと、現役の美容部員と、僕みたいな化粧品のマーケターみたいなのをいろいろ集めて、ドラクエみたいにビューティの勇者達が集う、みたいな(笑)

出典: 野望を熱く語る、YouTuberたむたむさん。

今、美容系では、2種類のYouTuberがいると思っていて。1つは、ヘアアレンジをやる美容師などの専門家。2つ目は、関根りささんみたいなインフルエンサー。

はじめしゃちょーとかヒカキン系の美容系YouTuberはいるんですが、レペゼン地球とか水溜りボンドとか、2〜3人でやってる美容系の人たちは、まだいないんですよ

僕は芸人じゃないから、メントスコーラとかはできないんですが(笑)、得意としているビューティの軸でできたら、楽しいだろうなって。例えば、同じコスメをみんなで同時に使って、同時にレビューするとか。

とにかく、僕一人ではなく、いろんな立場のビューティの達人たちと一緒にやりたいなって思いますね

 

ーずっと文章を書かれていたので、そちらの方面ではどうですか?

そうですね、やっぱりモノも書きたいなと思っていて、noteを始めようかとは、漠然と思っています

基本は無料でやるつもりです。袋とじ的なコンテンツとして、有料にできるのもいいですよね。

出典: note公式サイト。ブログのようなSNSのような。多感な人たちが次々始めてる。

 

◯◯は見ない!だって自分の感性を大事にしたいから……こだわりのお買い物事情

ーたむたむさん、ネットでどんなもの買いますか?服とか買われます?

なんでも買いますよ。美しいものが好きで、こだわりも強いので、化粧品会社時代は、オーダースーツを着てました

私服でも全然良いんですが、化粧品やってるし、美しくなくちゃダメだ!って思っていて。毎日、僕だけネクタイ締めて、スーツ着てました(笑)。

でも今のIT企業に転職したら、短パンにスニーカーみたいな人が多くて、さすがにスーツじゃ浮く……ってなって。そこからスーツを完全に封印しました。

出典: IT社員のイメージ?(たむたむさんではありません)

今着てるのはユニクロなんですが、このネイビーのニットと、白のVネックのTシャツを5枚ずつ買って、制服として着ています

こだわりがあるところとないところの差が、激しいんですよね(笑)。気に入ったものは、毎日でも着れるタイプですね。

なので、普段着のユニクロは、ネットで買ってます

 

ーたむたむさん独自のお買い物ルールって、ありますか?

本当に気に入ったものだけを買うようにしていますが、「値札は見ない」ようにしています。

高いから買うのやめようとかって、人生損してると思っていて。どんなに高いもので、それによって人生絶たれるようなものって、ないじゃないですか(笑)

例えば、伊勢丹に行きますよね。全財産をはたけば、買えないものって、伊勢丹でもないんです。ってことは、伊勢丹に入った時点で、何を買っても死なないわけですよ!

だけど、これがハリー・ウィンストンとか行ってしまった時には、一歩間違えれば、明日からカップラーメンみたいな生活にはなりえますけどね(笑)。そういうとこに行かなければ、何買ってもいいと思ってます。

出典: ハリー・ウィンストン公式サイト。ジュエリーだもん、そりゃ高いです。

自分の直感とか感性を汚したくないから、値札含め、雑音はすべてシャットアウトします一人で買い物に行きますよ。

「これいいよね」「えー?」って言われるのが嫌なので。値段も関係ないですし。

 

ー「本当に気に入ったものだけを買う」っていうのは聞きますが、「値札を見ない」は衝撃です……

実はこれって、大学時代のLivedoorにいるときから、そうなんです。フルタイムで働いていて、そこそこお金もありましたし、アパレルのメディアをやっていて知識もあったので、バーニーズ・ニューヨークとか行ってましたね

で、このバッグ「Felisi(フェリージ)」ってブランドのバッグなんですが、黒とネイビーのコンビはバーニーズ限定で、これ僕ハタチの時買ったんですよ。もう7年も使ってます

出典: ちょっと年季が入ってるけど、7年経ってるとは思えない、Felisiのバッグ。

昔から、自分の持ってるモノをすぐに人にあげちゃうんですが、当時持ってたバッグを、これまた人にあげてしまって。で、バッグないな〜って探してた時に、出会いました。

Livedoorって当時西新宿にあって。新宿の東口のGUCCIとかある方に、バーニーズがあって。そこで見つけたんですよね。カッコイイなーって。

確か5〜6万円ぐらい。ハタチにとっては高いですよね。でも、それを買うことで、「値段に関係なく、本当に惚れ込んだモノ」を買おうって、吹っ切れたんです

ここでこれを我慢して、マルイとかでどうしようもないバッグ買うんだったら、ここでバシッと買っとくか!って(笑)。僕、こういうのが多いですね。

 

ー今は、どこでよくお買い物されるんですか?

銀座がメインですね。スーツはハタチから、7丁目の麻布テーラーで作っていて

あとは、松屋で「銀座の男」市っていう、スーツの催事が年に2回あるんですが、それを20年仕切ってる超有名バイヤーさんがやってるんです。スーツを百貨店で買うとすると、松屋が頭一つ抜けるんですよ。その催事だけは、必ず行ってますね。

出典: 松屋銀座公式サイト。「銀座の男」市。

スーツは、ネクタイとのコンビネーションとか、シャツとか革靴とか時計とか、ハマると大変ですよ(笑)。

 

ーたむたむさん、車も相当関心ありますよね?

車はね……かなりヘビースペンディングしてますね。スーツをあまり着なくなった今となっては、車に相当つぎ込んでます。

スマホ変えるよりも、車変えるほうが早いっていう(笑)。毎年、車を買い換えます。新しいのに乗りたくて。車は24時間、365日興味がありますね。

今のJaguar(ジャガー)は最長で、もうすぐ乗って2年になりますが、その前の車は8ヶ月、その前も8ヶ月でしたね……。

次は、イギリスつながりで、Bentley(ベントレー)もいいなと思ってたんですが、もっと重みのある年齢の人が乗るべきかなと。

そうすると、IT企業に身を置いているので、Tesla(テスラ)は、今かなり有力候補です(笑)。

出典: Tesla公式サイト。実物見たい!

 

爽やかでスマートな美の貴公子「たむたむ」さんは、アクティブでチャレンジャーなIT戦士でもあった♡

Twitterでは、「業界の賢人たちから聞いた、美の秘密」や「感度の高いビューティアイテム」を発信してくださる、たむたむさん。なんとなく、クールで物静かな印象があったのですが、お会いしたら、とってもフレンドリーで、ご自身の今までやこれからやりたいことなどを、アツく語ってくださいました!

この記事では、そのお顔を見せることができないのですが、近々公開予定の「YouTuberたむたむ」をぜひ、楽しみにしてみてください♡

次回は、たむたむさんの「鉄板お気に入りアイテム」を、ご紹介!新着記事は、いち早くto buy公式Twitterで配信いたします。

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