クラリネット大好きライターが紹介する!クラリネット用リードおすすめランキング!

クラリネットのリードには多くの種類があり、種類によって特徴があります。そのため、リード選びに迷う人は少なくありません。

今回は、学生時代に吹奏楽部に入りクラリネットに出会って以来、長年クラリネットを愛好している筆者がおすすめのリードをご紹介します。是非、自分好みのリード探しの参考にしてください。

 

リードとは?

クラリネットにふれたことがない方は、リードと言ってもどんなものなのか想像がつかないかもしれません。クラリネットは、マウスピースから息を吹き込み、リードを振動させることで音が出る楽器です。リードとは、口がふれるマウスピースと呼ばれる部品に取り付ける振動体です。

クラリネットのリードはシングルリードと呼ばれ、一枚の薄片を振動させて音を出す形式のリードです。リードはマウスピースの後ろにあてがい、下唇を接して使います。

同じ形式のリードを用いる楽器として、サクソフォーンがあります。リードは楽器により大きさや形が異なるため、他の楽器や同じクラリネットでも種類が異なるものとは共有できません。

 

クラリネット用リードの部分の名称

リードについて少しわかってきたところで、リードの各部分の名前と役割についてご説明します。

クラリネットリード各部説明

ティップ

リードの先端の曲線になっている部分です。薄いほうがやわらかい音になり、音の立ち上がりが良くなります。小さな音も出しやすいです。逆に厚くなると、音がしっかり大きな音がでます。

 

ヴァンプ

リードの中心部分にあたる、スロープ状の傾斜がある部分です。銘柄により形に違い、音色に影響します。長めのヴァンプは太い豊かな音色、短めのヴァンプはダークな音色になります。ヴァンプの形でクラシック向き、ジャズ向きかが決まります。

 

ハート

リードの中心部分にあたる、ヴァンプの真ん中部分の事です。ハートが高めになるほど吹いた時に抵抗感が増しますが、音程が定まりやすいです。削り方がなだらかな方が、均一な音色になり、楽にコントロールしやすいです。

 

ヒール

リードの下のほうに位置する、削られていない部分の事です。この部分の厚さは、音色に大きく影響します。ヒールが薄めのリードは明るく澄んだ音色になり、厚めのリードは豊かでふくよかな音色になります。

 

クラリネット用リードが変わると何が変わる?

たくさんのブランドから、様々な硬さ・形状・カットのリードが発売されています。音を生み出す繊細な部品なので、リードのつくりが少し変わるだけでも、音色や吹奏感に大きく影響します。

ここでは、クラリネット用リードの特性が音色や吹奏感などに与える影響について、簡単にご説明します。

 

硬さ

クラリネットを吹いたことがある方の多くが、リードの硬さで悩んだという経験を持っているのではないでしょうか?

リードの硬さは、音色や吹奏感に影響します。一般的に、柔らかいリードは軽やかな明るい音、硬いリードはしっかりした音になると言われています。

硬いリードは、音が安定する傾向がありますが、クラリネットになれない初心者は吹きにくく感じるかもしれません。初心者は、音が出やすい柔らかいリードから試して、徐々に硬さのあるリードに挑戦し、好みの硬さを探してください。

市販されているリードには、硬さが数値で記載されています。数字が小さいものほど柔らかく、数字が大きいものほど硬くなります。硬さの数値は平均値なので、同じメーカーの同じリードでも硬さが微妙に違うことがあるので注意が必要です。

硬いリードを上級者用と誤解をしている方がよくいます。筆者はクラリネットのプロが柔らかいリードを使っているところを見たことがあります。リードの硬さは演奏者の習熟度と関係はないと思い、数種類のリードを吹き比べてみて、自分の演奏しやすいリードを見つけましょう。

 

形状

クラシックのクラリネットの音とジャズのクラリネットの音が、大きく違うと感じている人は多いのではないでしょうか?

クラシックの場合、音の安定感や重厚感を重視する傾向があります。これに対し、ジャズでは、音の鳴りの良さや迫力重視する傾向が強いです。

リードも、クラシック向きとジャズ向きに分けられることがあります。これにはヴァンプの形が影響しています。一般的に、クラシック向きといわれるリードは、ハートが厚くてティップが薄く、ハートとティップの厚みの差が大きいです。このようなリードは、音の立ち上がりが速くクリアな音色が特徴です。

ジャズ向きといわれるリードは、クラシック向きのリードとは異なり、ハートが薄くティップが厚く、ハートとティップの厚みの差が少なくなります。このため、音程や音質の操作がつけやすい柔軟性の高い奏法が可能です。

クラシックとジャズの違いには、マウスピースの形状や種類も大きく影響します。リードだけでなくマウスピースも最適なものを選びましょう。

 

カット

リードには、ファイルドカットとアンファイルドカットの2種類カットがあります。2つのカットの違いは、リードを見たらすぐにわかります。ヴァンプの根元部分の表皮が削り取られているものがファイルドカット、表皮がそのまま削られず残っているものがアンファイルドカットです。

ファイルドカットは、一般的にはクラシック向きと言われています。クリアな音色と音の立ちあがりが特長です。全体的に明るめの音色になる傾向があります。

アンファイルドカットはジャズ向きと言われています。深みがある落ち着きのある音色が特徴です。

定番と言われる人気のリードは、ほとんどがファイルドカットです。

 

クラリネットリードの材質

ここでは、クラリネットリードの材質についてご説明します。

ケーン製

ほとんどのリードは、伝統的な素材であるケーン(葦)を削って作られています。今でも、ケーン製リードしか使ったことがない人は多いと思います。ケーンは、クラリネット奏者にとって定番のリードの素材です。

ケーン製のリードの良さは、吹きやすさと音色の豊かさです。定番であるゆえに、商品のバリエーションも豊かで、お値段も安めです。ケーン製のリードしか置いていない楽器店もあります。誰もが使っているので、これを買っておけば間違いないという安心感もあります。

デメリットもあります。ケーンは天然の植物なので、個体差があります。その日の温度や湿度により、多少音色が異なります。当然、劣化の心配もあります。多くのクラリネット奏者の人が経験したことがあると思いますが、ちょっとした衝撃により割れることも多いです。

 

樹脂製

樹脂製のリードは、形はケーン製のリードとほぼ同じですが、見た目かなり異なり、色は透明のものが多いです。

値段は高く、通常のケーン製のリードより耐久性が良く寿命が長いです。水洗いできるため、衛生的に使うことができます。ケーン製のものにありがちなリードごとのアタリハズレも少なく、どのリードを使ってもほぼ同じように演奏できます。

ケーン製のリードは天然素材のため、温度や湿度の影響を受けますが、樹脂製はそういった環境による影響はほとんど受けません。

ケーン製リードの音色のほうが良いと思っている人も多いですが、最近の樹脂製リードは音色もしっかり計算され作られており高品質なものが増えてきました。音色はケーン製リードと大差ないと思っていいです。音色の良し悪しや吹き心地は、演奏者の好みによることが多いです。

樹脂製のリードはその利便性がうけて、近年愛用者が増え続けています。それでもなお、全体を見ればケーン製のリードが主流です。

 

クラリネット用リードを選ぶときのポイント

クラリネット用リードを実際に購入する際に、考慮したほうが良いと思うポイントをご説明します。

初心者の方に

初心者の方は吹いた時に抵抗感が少なく、音が出やすいリードがおすすめです。多くの人が使っているファイルドカットのケーン製のリードで、硬さは柔らかいものが良いでしょう。慣れてきたら、硬さを徐々に上げて、自分の吹きやすい硬さを探しましょう。

 

ジャズ音楽には

ジャズ音楽には、一般的にアンファイルドカットが良いとされています。ファイルドカットに比べ、アンファイルドカットはダークで深みがある音色が特徴です。

定番のリードはファイルドカットが多いので、アンファイルドカットのリードを使ったことがない方も多いと思います。ジャズをはじめる際は、ぜひアンファイルドカットのリードを試してみましょう。

 

慣れてきたら

慣れてきたら先入観は持たず、いろんな種類のリードを使うことをお勧めします。一般的にジャズ向きと言われるリードを、クラシックに使っているクラリネット奏者もいます。リードの好みや音の鳴り方は、人それぞれです。ぜひ、いろんなリードにチャレンジしてみましょう。

 

クラリネット用リードのおすすめ3選

ここでは、筆者が実際に試し、愛用しているクラリネット用リードをご紹介します。

Vandoren トラディショナル

世界中に多くのファンを持つバンドーレン社のファイルドカットのケーン製リードです。一番幅広く使われているリードで、どこの楽器店でも取り扱いがあると言っても過言でないほど、人気のあるリードです。バンドーレン社のリードはクラリネット以外の楽器用もあり、いろんな楽器の奏者に愛用者が多いことで知られています。

バンドーレン社のリードには複数の種類があります。トラディショナルは、先端部が一番薄く、ハートが一番厚くなっています。柔軟性があり、音が豊かで、どんなジャンルの音楽にも合います。レガートやスタッカートも、楽にできます。

 

RICO グランドコンサートセレクト トラディショナル

出典: Amazon.co.jp

RICO グランドコンサートセレクト トラディショナル
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木管楽器専用のリード・メーカーであるRICO社のファイルドカットのケーン製のリードです。RICOは自社農園で栽培したケーンを使い、高品質のケーンを安定的に供給できるため、品質にばらつきが少なく、耐久性の良いリードを多数生産しています。

グランドコンサートセレクト トラディショナルは、ハートが最適な厚みでカットされているため、ノイズが少なく均質で安定した音色が特徴です。生き生きとしたクリア音色で、気に入る人が多いリードだと思います。

 

Legere レジェール 樹脂製リード

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Legere レジェール 樹脂製リード
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天然ケーンに良く似た強度と密度をもった特殊樹脂(USA特許取得)製のリードです。

普段天然ケーン製リードを使っている人でも、ほとんど違和感を覚えずに使えます。水で洗え耐久性もあり、温度や湿度の影響がほとんどないので、リードの状態を気にせずに使えて便利です。

お値段は通常のケーン製リードの10倍ほどしますが、一度買ったらかなり長持ちするので、コスト面はあまり気にならないでしょう。

高品質な樹脂製リードが出回るようになってきましたが、いまだに樹脂製リードを使っている人はあまり目にしません。みんなが使っていないとどうしても手に取る機会がへりますが、実際に使ってみると便利さと音色の良さにびっくりするかもしれません。

 

気になるクラリネット用リード7選

ここでは、筆者が気になっているクラリネット用リードを、その魅力とともにご紹介します。

第7位 RICO グランドコンサートセレクト シックブランク

RICO社の木管楽器演奏家との共同開発で生まれたシリーズです。ファイルドカットのケーン製リードです。

ハートが厚めで、柔らかく透明感のある音色が響きます。

 

第6位 GONZALEZ GD ファイルドカット

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GONZALEZ GD ファイルドカット
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ゴンザレスリード社のファイルドカットのケーン製リードです。ゴンザレスリード社の100%自社栽培の良質な材料を使い、一枚一枚職人によるハンドセレクトされています。

GDは、ゴンザレスリード社のクラリネットリードの最上位モデルです。リードは厚めで、はっきりした音が出ます。

 

第5位 RICO グランドコンサートセレクト エヴォリューション

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RICO グランドコンサートセレクト エヴォリューション
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RICO社のケーン製のリードです。ファイルドカットとアンファイルドカットの2種類カットから選べます。

ティップが厚めに作られていて、少し抵抗感は感じますが、柔らかい音を出せます。

 

第4位 D’Addario レゼルヴ スタンダード

RICO社のD’Addarioブランドのファイルドカットのケーン製リードです。繊維密度が高いケーン根元の2節だけが使われており、コシがあるリードです。

リードの厚みがおさえられているため、音にまとまりがあります。

 

第3位 D’Addario レゼルヴ クラッシック

RICO社のD’Addarioブランドのファイルドカットのケーン製リードです。同じD’Addarioシリーズのスタンダードと同様で、ケーン根元の2節だけが使われておりコシがあります。

リード自体に厚みがあり、深みのある音色になります。

 

第2位 Vandoren V.12

人気のバンドーレン社のファイルドカットのケーン製リードです。クラリネット奏者の中では、銀色の箱がお馴染みで、銀箱と呼ばれ親しまれています。

アルトサクソフォン用リードと同じ太さのケーンから作られ、ヒールが厚めになっています。パレットが長くカットされており、振動する面積が広くなっています。

振動しやすく芯のある深く豊かな音が特徴的な人気のリードです。反応よく、むらなく良く鳴ります。

 

第1位 Vandoren トラディショナル

筆者も使っている人気のバンドーレン社のファイルドカットのケーン製リードです。クラリネット奏者の中では、青い色の箱がお馴染みで、青箱と呼ばれ親しまれています。

スタンダードなリードとされ、筆者が学生時代はこのリードが部活で指定されており、吹奏楽部でクラリネット担当部員全員分をまとめ買いしていました。

様々なジャンルで使えるリードで、スタッカートやタンギングもし易く、扱いやすいです。

値段はバンドーレン社のリード中で最も安く定価で3200円くらいです。売れているリードなので、値引きされることも多く、定価より1000円ほど安く買えるお店もあります。

 

まとめ

クラリネットを吹いていて自分の音が気に入らないとき、多くの人が自分のせいにしがちです。

いつもと違うリードを使ってみると、音色だけでなく楽器の鳴りや響きなど、様々な点が変わってきます。今まで自分の音が気に入らなかった人が、実はリードとの相性が悪かっただけだったと気が付くこともあるかもしれません。

ぜひ様々なリードを試して、自分好みのリードを見つけてください。いろいろな種類のリードを使っていると、自分の好みの音が鳴るリードがわかり、音楽表現の幅が広がるかもしれませんよ。

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