「この人との将来、どうしようかな」と悩むことが多くなってきた20代後半。周りは結婚しているし、子育てしてるし、なんだか一人取り残された気分。いつもは、なんとかなる精神なのに、こんなに思い悩んでしまったのは、年齢のせいじゃない。「そうだ。全部、梅雨のせいだ」
こんな、どこぞで聞いたことのあるフレーズを心の中で呟きながら苦笑いする今日この頃。メランコリーな気分の支えにL’Arc〜en〜Cielの「Ready steady go」を応援歌に、癒しの一曲として効いているのが、ジャズです。
特に、お気に入りはRIKAPEPEさんという日本人ジャズ歌手の方。深みのある声色、しっとりとした雰囲気。これまで、積極的に聞いたことはなかったのですが、彼女の歌声をきっかけに興味を持つようになりました。
最近は、特に梅雨の季節。鬱々とした雰囲気をおしゃれに彩ってくれる魔法をかけてくれるので、思わず、チョイスしてしまいます。恋人と聞くと、まったりとした、いい雰囲気にしてくれるので、室内でかけるのもおすすめですよ!
アーティストごとのおすすめ
▲ジャズシンガー・RIKAPEPEさん
ジャズって、男女の恋愛を歌にしたものが多いんですよね。筆者はしっとりした曲調のジャズが好きなのですが、ハードで、ポップなジャズも聞いているだけ気分が上がりますよね。ちなみに、筆者お気に入りのジャズはこちら!
スタン・ゲッツ
筆者の中のジャズといえば、ジャズ・ボサ。このジャズの曲調を好きになったきっかけが、サックスの巨人スタン・ゲッツが、ボサ・ノヴァの法王ジョアン・ジルベルト手掛けた「Getz/Gilberto」でした。筆者の好みを詰め込んだ、ゆったりした曲調の多いCDで、最近は毎日聞いています。
特に同CDに挿入されている「The Girl From (イパネマの娘Ipanema)」は、夜、眠る前に聞くとあっという間に夢の世界に旅立てます。また、「Doralice」は冒頭、思わず笑ってしまう独特のリズム感で始まるのですが、サックスの音色が切なく響いていて、素敵ですよ。
アイク・ケベック
ジャズサックス奏者でお気に入りなのが、アイク・ケベック。吐息交じりのサックスの音色が、甘く心地よく響くのが特徴です。特に好きなのが「ロイエ」。彼の魅力を堪能するにはピッタリの曲なので、入門編として聞いてみてください!
フランク・シナトラ
ジャズシンガーといえば、彼と言っても過言ではないような気がします。深みのある声は、一度聞けばジャズの魅力にどっぷりハマること間違いなし。チャット・ベイカーと比べると、「大人の色気」を感じる声が、素敵です。
ノラ・ジョーンズ
シンガーだと、ノラ・ジョーンズの声色がお気に入りです。優しく、出もどこか切ない。筆者的にはジャズ、切ない声音の方が好み。グレッチェン・パーラトの歌は、歌詞がなくとも口ずさんでいるメロディーが言葉となって伝わってくるのが魅力。
自身の声に、作曲・作詞家の伝えたい気持ちを乗せて、観客に伝えるのが得意なシンガーさんということが、ジャズ初心者の筆者でもわかりました。妖艶な声質も、曲の世界に引き込まれる要因かもしれません。
RIKAPEPE
Instagaramに歌っている姿を投稿しているのを見たことをきっかけに一目ぼれしたシンガー。彼女が歌う「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」を最近ヘビーローテーションしてます。
RIKAPEPEさんは、ライターとしても活躍されているので、筆者は、彼女が書いているジャズ関連の記事を読んで、レパートリーを増やしてます。曲に込められた背景を知ると、勉強にもなるし、その曲をもっと好きになるきっかけにもなりますよ。
時代を代表するジャズ
ディキシーランド・ジャズ
1930年年代以前に誕生した分野で、ニューオーリンズ・ジャズとも呼ばれています。ジャズの発祥の地はニューオーリンズと言われているので、まさに、現代ジャズの原型とも言われるジャズと言えます。
スイング・ジャズ
最近、ちょっとした人気となっているスイング・ジャズ!映画「ラ・ラ・ランド」で使われていたジャズがまさにこの部類にあてはまります。日本では上野樹里が主演を果たした、「スウィング・ガールズ」でも知られていますね。1930年に誕生したこのジャズが、現代で最も馴染みのあるジャズかもしれません。
ビ・バップ
この名前聞いた時、「ハイスクール?」という単語が思わず浮かんだことは言わずもがな。1940年代に登場した、テンポが速く、転調が多いこのジャズ。中毒性があるアーディスティックな曲調は、一度聞くととりこになること間違いなしです。
モード・ジャズ
1960年代にトランペット奏者・マイルス・デイビスが作ったジャズの分野。ジャズは、演奏家がアレンジを加えて演奏するのが魅力の楽曲ですが、このモードジャズは、コード進行にそってアレンジしていたビ・バップとは違い、あまりコード変えずに演奏する、というジャズの分野。
言葉だけだと難しいので、気になった方は、マイルス・デイビスの「so what」とチャーリー・パーカーの「ビ・バップ」を聞き比べてみてくださいね!
フリー・ジャズ
1960年代以降から登場したジャズの分野。即興して演奏するのが持ち味のジャズです。リズム、音階、コードをもとの楽曲から大幅にアレンジした演奏を行う方もいるのだとか。オリジナル曲をしっかり把握したうえで、楽しみたいジャズですね。
洋楽ジャズを選ぶポイント
曲調
筆者の場合は、カフェでも仕事中も寝る前も、しっとりした雰囲気のジャズを聴くことが多いと思います。特にジャズ・ボサ。曲調も歌声もしっとりしているので、何か物事を考える時にぴったりだと思います。アップテンポのスイング・ジャズは、気分を上げたい時におすすめです。
楽器
ジャズを聴くと気が付くのがメインとなっている楽器の音色。トランペットやサックス、そしてピアノとメインになっている楽器によって曲の雰囲気も変わってきます。
筆者は特に、トランペットとサックスの音色がメインになっている曲が好きですね。パーカッションやピアノなど様々な楽器が激しく入り乱れるジャズはあまり得意ではありません。
歌手
女性が男性か、で曲の色もだいぶ変わってきます。筆者は、女性シンガーより、男性シンガーの方がお気に入りです。フランク・シナトラ、ナット・キング・コール、ジョニー・ハートマンが特におすすめ。ダンディな声音は一度聞くだけで、脳内がとろけます。
大切な人と聴きたい!洋楽ジャズおすすめ10選
女性編
女性編5位:アストラッド・ジルベルト
出典: Amazon.co.jp
アストラッド・ジルベルトの歌を初めて聞いたのは、ジャズではなく、ボサノヴァでした。その後、ジャズ・ボサにハマり、聞き続けていたところ、出会ったのが「イパネマの娘」でした。
彼女の甘く、優しい声色がジャズの曲調と絶妙にマッチ。フランク・シナトラもカヴァーしていますが、アストラッド・ジルベルトの「イパネマ」の娘の方が、筆者は好みです。
女性編4位:ニーナ・シモン
出典: Amazon.co.jp
人生に迷った時、「自由になれたら、どんなにいいだろうな」なんて、思いにふけることありますよね。ニーナ・シモンの「I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free 」はまさにそんな曲。
「自分ではなく、相手も同じ思いだったらいいのにな、そしたら何倍もうれしい」。歌詞の意味を妄想しながら、そんなこと考えていると、なんだか泣きたくなってきます。それに、ニーナ・シモンの歌声からも、「自由にはなれない」という思いが聞こえてくる気がして、もう、切なさマックスです。
女性編3位:ビリー・ホリデー
出典: Amazon.co.jp
「Easy Living」という楽曲、気楽な暮らしという拍子抜けしたタイトルに惹かれ聞いてみたのがきっかけです。でも、歌の内容を知ると、「恋をしていると、あなたにくびったけだから」という意味合いが込められてることを知り、見方が変わりました。
「そんな盲目になれるような恋愛したらしたで大変そうだし。言うほど、気楽じゃないと思うけどな」と文句を言いながら聞くのもジャズの魅力かもしれません。
女性編2位:ヘレン・メリル
出典: Amazon.co.jp
彼女を知ったきっかけは、「You’d Be So Nice To Come Home To」。出だし、なんて苦しそうに、切なく歌うんだろうと思いました。それもそのはず、戦場に送られた青年が愛する女性を思って歌った曲だったのです。
ヘレン・メリルのハスキーな声が、哀愁漂う世界観とうまくリンクして、聞けば聞くほど切なくなる、名曲です。
女性編1位:ノラ・ジョーンズ
出典: Amazon.co.jp
ジャズを聞いたことがない方でも、一度くらい名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?筆者が本格的に彼女の曲を気に入ったのは、「come away with me」。
「一緒についてきて」という、どこか切ない意味合いが込められているにもかかわらず、自分を持っている芯の強い女性を感じ取りました。男性は「ついてきて」と言わないと、同省もない男で、彼女と他のことを天秤にかけて何か迷っているのか、と悪い妄想が膨らむ一曲。
そんな男だったら、捨てちゃえばいいのに、と思わずにはいられない1曲です。
男性編
男性編5位:チャット・ベイカー
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まずは、彼のルックスに注目してください。とにかくかっこいい、そして甘い声が響くジャズの楽曲は、きっと何人もの女性を虜にしたに違いありません。トランペット奏者という多彩な面も彼の魅力を引き立てているのかもしれませんね。
「That Old Feeling」という曲を聴いた時、恋に落ちた青年の甘く切ない気持ちを書いた歌詞が、彼の声色にぴったりだと思いました。ただ、ちょっと若々しい声が筆者には物足りなかったです。
男性編4位:ナット・キング・コール
出典: Amazon.co.jp
ナット・キング・コールの代表曲といえば、「It’s Only a Paper Moon」。女性の男性に対する盲目的な愛が歌われているのですが、こういう曲を聴くたびに、そこまで盲目的な恋って、どんな感じなのだろうと思いますよ。
特に印象的なのが、「どんな素敵なものでも、あなたの愛がなければすべてちっぽけ」という歌詞。恋人がいればどんな困難も乗り越えられる、という恋は怖いけど、憧れる恋ではありますよね。
男性編3位:ジョニー・ハートマン
出典: Amazon.co.jp
ジョニー・ハートマンの「They Say It’s Wonderful」を聞いて、彼に惚れない女性はいないのではないでしょうか。渋みのある声の中に含まれた優しさ。
歌詞に含まれた、「恋」って、月の輝きと同じくらい素敵、という歌詞が本当に素敵。「月が綺麗ですね」をI Love Youにやくすのもあながち間違っていなかったのではないかな、と思える一曲です。
男性編2位:フランク・シナトラ
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「My Funny Valentine」という楽曲でご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。女性が男性に今のままでいい、という愛情を表現した曲。
ジョー・ウィリアムスの「Just the Way You Are」が「君(女性)は、そのままでいい」と歌っているのに対し、男性を応援している「My Funny Valentine」。恋人と喧嘩した時、相手が落ち込んでいる時、この楽曲をプレゼントするのも素敵ですよ。
男性編1位:ジョー・ウィリアムス
出典: Amazon.co.jp
このままの自分でいいのか、不安を抱えているときに出会った「Just the Way You Are」。当時、付き合っていた恋人が何気なくかけてくれたこの曲。
一瞬、「なに、キザナことしてるんだ」なんて思いましたが、ジャズを通して、「今のままでいい、周りに合わせなくていいんだ」と言われたとき、ほっとしたのを覚えています。女性の曲では恋愛の切ない楽曲が好きですが、男性の曲では背中を押して、包み込んでくれる曲に癒されます。
まとめ
切なく甘い歌詞が多いジャズ。恋人と聞くと、ちょっと空気が重くなる楽曲もありますが、歌詞を聞かなければ曲調も歌声も癒しがたっぷり!仕事や恋愛にちょっと疲れた時、自分の世界観に浸りたい時や背中を押してもらいたい時に聞くのもおすすめですよ。