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冷凍保存上手は節約上手の料理上手!
安いと思って買ったはずの食材を使い切ることができず、いつの間にか傷んでしまった、賞味期限が切れてしまった、という理由から捨ててしまったという経験はありませんか?
だからといって少量パックなどになっている食材は、通常よりも価格が割高なためなかなか思うように節約できない!なんてことも。
今回はそんなお悩みの方々にぜひおすすめしたい食材の冷凍保存についてご紹介していきたいと思います。
冷凍保存、解凍方法の種類
食材の冷凍保存の方法は大きく分けて3種類あります。
1.調理前の食材をそのまま冷凍する方法
これはよくある冷凍保存方法で、簡単に言えばお肉やお魚、野菜を何も調理せずそのまま冷凍庫へ入れるだけです。この際、使いやすい量に小分けにして冷凍するのがポイントとなります。
2.下準備をして冷凍保存する方法
買ってきた食材に下味をつけておいたり、ハンバーグなど形成が必要な料理は形成し、焼く前の状態まで作って冷凍をします。
3.出来上がった料理を冷凍保存する方法
お弁当などに一番重宝されるのがこの方法です。あえて多めに料理しておいて、余った分は小分けにして冷凍保存するのが手軽でおすすめです。
出典: Amazon.co.jp
次に解凍方法についてです。解凍方法も大きく分けて3種類あります。
1.自然解凍(冷蔵解凍)
調理する前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫へ移し替え、丸1日かけてゆっくりと解凍させます。お肉やお魚は解凍中に食材から血と一緒に旨味成分が出やすいため特にこの方法がおすすめです。
2.流水解凍
こちらは時間がないときにおすすめです。冷凍庫から出した食材をボールやバットなどに乗せ、食材に直接水が触れないようにラップや袋で密閉した状態のまま流水をちょろちょろとかけるという方法。自然解凍よりも早く解凍できます。
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3.電子レンジの解凍機能を使う
手っ取り早く一番簡単な方法ではありますが、お肉やお魚の場合、乾燥やパサつきの原因になることがあるため注意が必要です。
食材や料理に合った保存方法で保存、解凍しなければいけない理由について
では、肉・魚・野菜など全く違う食材でもそれぞれ同じ保存方法、解凍方法でよいのでしょうか?答えは×です。まず、すべての食材に共通して言えることは”新鮮なうちに冷凍すること”です。買ってきて数日経ち、傷みそうだから冷凍する、というのも食材を無駄にしないためにとても良いことですが、できれば買ってきてすぐの新鮮なうちに冷凍することをおすすめします。
肉の冷凍保存
お肉やお魚は鮮度が命です。買ってきた日のうちに調理しないのであればすぐに冷凍することをおすすめします。下記は筆者が実際に行っている冷凍保存方法です。
⑴100g、50gずつなど使いやすい量の小分けにし、一つ一つをラップに包む
買ってきたパックのまま冷凍し、使いたいときに使いたい分だけ切って解凍すればいい、と思っている方も多いはず。しかし、一度完全に冷凍したものは非常に硬く、いざ使いたいときに包丁で切ろうと思っても切れない場合がよくあります。頑張って切ろうと時間をかけると使わない部分も少しずつ解凍され、結果的に再冷凍となり質が落ちてしまったり、凍って滑りやすいお肉を力いっぱい切ろうとして怪我をしてしまうことも。そうならないためにも使いやすい量に小分けにして冷凍することをおすすめします。
牛肉や豚肉の細切れ、ひき肉の場合は50gや100gずつ、鶏もも肉や胸肉の場合は0.5枚や1枚ずつ、豚バラ肉やしゃぶしゃぶ用のお肉は一枚ずつ綺麗に重ねて冷凍すれば使いやすくなりますよ。
⑵できるだけ平らに、薄くしてからラップに包む
冷凍保存はいかに急速に冷凍されたかどうかでその後の質が変わってきます。小間切れ肉やひき肉など小分けにしたらそのまま小さく丸めてラップに包み冷凍庫へポイ!っと入れたくなりますが、あまりおすすめできません。なぜなら丸く塊になっめいる分、深部の冷凍が遅くなってしまうからです。鶏もも肉や鶏むね肉も同様で、切らずに冷凍する場合は小さく丸めたりしてはいけません。
深部まで早くしっかり冷凍させるためにもできるだけ平らに、薄くしてからラップに包んでくださいね。
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⑶マスキングテープに肉の種類とグラムを記入し、貼り付けておく
せっかく解凍したのに、間違えて違うお肉を解凍してしまった!なんてことはありませんか?どれも似たような色だし、冷凍するとますます分かりにくくなります。そうならないためにもマスキングテープにお肉の種類とグラムを記入し、ラップに1つ1つ張り付けておくことをおすすめします。
たったこれだけで間違えて解凍することもなくなり、慌てることもなくなりますよ。
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⑷ラップに包んだものはさらにジップロックなどの保存袋に入れてしっかり閉じる
ラップに包んでマスキングテープを貼ったら最後の仕上げ。ジップロックなどの密閉できる保存袋に種類ごとに分けて入れてしっかり閉じて冷凍庫へ。密閉できる袋がない場合はポリ袋などでもいいので袋に入れてください。少しでも直接冷気が当たることを避けることができ、さらに冷凍庫の中で食材がバラバラになり、「あれ?まだ使い切ってないはずなのにどこいった?」と冷凍庫の中をゴソゴソ探す手間もなくなって、整理整頓にもなりますよ。
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魚の冷凍保存
基本は前述のお肉の冷凍保存方法と同じで、買ってきたら新鮮なうちにパックから取り出し、鱗や内臓を取り除いたら一つ一つしっかりラップをして冷凍庫へ。
その際おすすめなのが、アルミバットに置いて冷凍することです。
アルミはとても冷えやすい性質があるのでその上に置いて冷凍することでより早くお魚を冷凍することができます。バットが邪魔になるようならしっかり冷凍できた後にバットは取り出してしまっても大丈夫ですよ。
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野菜の冷凍保存
お肉やお魚だけでなくお野菜の冷凍保存も実はとってもおすすめです。
キノコなど食材によっては冷凍することで栄養素や旨味成分が増しておいしさアップ!冷凍すると質が落ちそう、と思われがちですが一概には言い切れないのです。
ブロッコリーやホウレン草などの葉物野菜は下茹でし、粗熱を取ったらしっかりと水気を切って、牛蒡や大根などの根菜類は調理方法に合わせて切るだけでOK。密閉袋に入れてしっかりと空気を抜いてくださいね。
どの食材も深部までより早く冷凍された方が鮮度を保てるため、アルミバットを使用したり、薄く平らの状態にすることがポイントです。
アルミバットがない場合はラップの上からアルミホイルで包むのも効果的ですよ。
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冷凍保存をした方がおいしく食べられる食材
キノコ類
キノコは冷凍することで細胞膜が破壊され旨味成分香りが増えてより一層美味しくなります。旨味成分でるグアニル酸やグルタミン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸は冷凍することで約3倍増えると言われていますよ。
またこれらの成分には疲労回復効果もあります。特におすすめなのは椎茸となめこ。その他のしめじや舞茸、エノキ、エリンギはのは食感が少し損なわれますが栄養素は前述通りアップしますよ。
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しじみ
しじみは冷凍することで細胞が破壊され旨味成分であるグルタミン酸とアラニンが吸収されやすくなり、さらにオルニチンの量が約8倍になると言われています。塩抜きをして冷凍し、調理の際はそのまま熱湯に入れるだけなので簡単なのもうれしいポイントです。
りんご
りんごを冷凍するとコンポートのような食感になるだけでなく、甘みがグンと増してスイーツ感覚で食べることができます。
冷凍保存には向いていない食材
こんにゃく
水分を多く含むこんにゃくは冷凍すると縮んだゴムのような硬い食感になります。
じゃがいも
じゃがいもはそのまま冷凍するとスカスカ、ボソボソになります。どうしても冷凍したい場合はマッシュしてくださいね。
冷凍保存方法
鶏胸肉
パサつきやすい鶏むね肉は丁寧に一枚ずつラップで包み、さらにジップロックなどの密閉できるフリーザーパックに入れて冷凍保存します。また、調理方法が決まっている場合は予め下味をつけて密閉袋で保存するのがおすすめです。
おすすめ解凍方法:自然解凍
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カレー
ウェルシュ菌などの細菌が発生しやすいカレーは粗熱が取れたらすぐにジップロックなどの密閉袋または野田琺瑯などの直火対応の容器に入れて冷凍保存します。またじゃがいもや人参は冷凍に不向きなので取り除くか、予め小さく切っておくことをおすすめします。
おすすめ解凍方法:自然解凍、湯銭解凍(琺瑯容器の場合はレンジ解凍または直接火を入れることも可)
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ごはん
水分が蒸発しやすいごはんは炊き上がったら温かいうちに一膳ずつラップに包みます。その際、おにぎりのように丸めるのではなく、2センチほどの厚さにしてください。粗熱が取れたらまとめて密閉袋に入れて冷凍庫へ。
おすすめ解凍方法:自然解凍
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大根
煮物や炒め物に使用する場合は適当な大きさに切って密閉袋に入れて冷凍します。この場合解凍の必要はなく、直接鍋やフライパンに入れて調理が可能。大根おろしにする場合は水気を切ってから製氷皿に小分けにしてラップと蓋をするか、密閉袋に平らになるように入れて冷凍します。
おすすめ解凍方法:自然解凍
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肉
前述にもあるように使いやすい量に小分けにして一つずつラップに包み、密閉袋に入れて冷凍します。
おすすめ解凍方法:自然解凍
天ぷら
天ぷらは粗熱が取れたらキッチンペーパーで余分な油を吸い取り、重ならないように密閉袋へ入れて冷凍します。解凍の際は凍ったままオーブントースターで温めるだけでサクッとした天ぷらになります。
おすすめ解凍方法:オーブントースター
出典: Amazon.co.jp
みかん
みかんはラップにつつめば皮のままでも冷凍できます。しっかりと凍らせたら流水をかけ、再度冷凍します。こうすることで表面に氷の膜ができるため乾燥防止になりみずみずしさを保てますよ。また少し解凍してシャーベット感覚で食べるのもおすすめです。
おすすめ解凍方法:自然解凍
ベーコン
一枚ずつラップに包むか、重ならないよう並べてラップに包みます。また調理方法が決まっている場合はその調理に適した大きさに切ってから冷凍するのがおすすめです。
おすすめ解凍方法:自然解凍、解凍不要
きのこ
椎茸は軸を取ります。しめじやエノキなどは石づきを切り取り、手で割いてから水洗いなどはせずそのまま密閉袋に入れて平らになるようにします。
おすすめ解凍方法:解凍不要
餃子
餃子は皿やアルミバットに片栗粉をひき、その上にくっつかないようにして並べ、ラップをして冷凍させます。このままでの良いですが、完全に凍ったら一旦取り出してバラバラの餃子を密閉袋に入れ替えましょう。こうすると場所を取らず冷凍保存できます。
おすすめ解凍方法:解凍不要
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キャベツ
生のままやサッと下茹でし、密閉袋に入れて平らにして冷凍します。解凍後はクタッとするので生食には使用せず、漬物や煮物、和え物がおすすめです。
おすすめ解凍方法:自然解凍、流水解凍
パン
その日のうちに食べない分は1つずつラップとアルミホイルに包み冷凍します。一斤の食パンやバケットなどは予めカットしておきましょう。またベーグルなどの小さくても分厚いパンは解凍しても中まで温まらない場合があるので半分にスライスしておくのがおすすめですよ。
おすすめ解凍方法:薄いパンはそのままトースターへ、分厚めのパンは500Wで10~20秒加熱しトースターへ
まとめ
冷凍保存はうまく利用することで廃棄する食材を少しでも減らすだけでなく、食材のもつ栄養素を最大限に引き出すことができ、また、調理時間を短縮することもできます。
自分のライフスタイルに合った冷凍保存方法で節約上手、料理上手を目指したいですね☆