判子はシャチハタのようなインク付きもありますが、公的な文書などはシャチハタNGであることも多いですよね。しかしただの印鑑では、インクがなく判を押すことはできません。
ゆえに私も、印鑑の購入と同時に朱肉をセットで手に入れたのですが、傾けてインクが滲み出てしまったり、判を押すにもインクの量の加減が難しかったりと、最初のうちは苦労ばかり。
今回はそんな経験を踏まえて、改めて朱肉について選んだ時のコツや、おすすめ商品を紹介します。
目次
綺麗に実印を押したいなら「朱肉」にこだわるべし!
朱肉を持つことは、判子と別にインクを持つこと。荷物は増えますが、自分の力加減で判の印象が変わるため、押した実感が湧きやすいです。インクたっぷりの太い文字や、少なくややかすれ気味の文字など、味わいを感じられるのも魅力。
また朱肉は入れ物が陶器であるなど、デザインからこだわっている商品もたくさんあります。好みのデザインを優先しても良いですし、高級感あふれる朱肉なら、できる大人のイメージを周囲に与えることも可能です。
「朱肉」と「スタンプ台」の違いと見分け方
判子にインクをつけるアイテムには、朱肉のほかスタンプ台もあります。朱いスタンプ台を、朱肉替わりに使っている人もいるかもしれませんね。しかし実は、両者には違いがあります。判子だから朱肉、スタンプだからスタンプ台と認識するだけでなく、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
大事な書類にも安心!水に滲みにくい朱肉
朱肉は簡単に言うと油性インク。油が材料になっている朱肉は多いため、朱肉を使って押した判は、水に耐性があります。大事な書類を、うっかり雨に晒してしまったり、飲み物をこぼした時でも消えにくいのが特徴です。
もちろん書類全体に及ぶようなダメージはやり直しでしょうが、判の部分にちょっとかかった程度なら書類をまた作ったり、捺印し直す必要はありません。
スタンプ台が水性なのはゴムでも使えるようにするため
一方スタンプ台では、殆どの場合水性インクを使っています。これはスタンプがゴム印であることに起因しているのですが、ゴム印は油性インクだと傷んでしまうんです。
1回の使用で破損というほどではないですが、徐々にゴム部分が溶けてしまうため、スタンプそのものを買い換えなくてはいけません。
つまり判子がゴム製の場合は、朱肉よりもスタンプ台の方が長持ちします。ちなみにシャチハタも判子部分はゴム製。水性インクであり、水を弱点とすることも、公的な書類で使いにくい理由かもしれませんね。
朱肉には主に3種類、その違いとは?
朱肉は、実は全ての商品が同じではありません。主に3パターンに分かれているので、購入前にどのタイプが良いかを考えておきましょう。
扱いやすい「スポンジ朱肉」
1つ目はスポンジ朱肉。朱いインクをスポンジに染みこませたもので、捺印のしやすさやインクの乾きやすさなどのメリットを持っています。頻繁にサインを押す人や、宅配の受け取りなど日常的な使い方におすすめです。
ほかの2つに比べて安価なのも魅力ですが、インク自体が乾燥しやすかったり、湿っていても色が褪せてしまうと言ったデメリットを抱えています。
色鮮やかな「練り朱肉」
続いては朱肉といえばコチラ、の練り朱肉。スポンジに比べて固く、インクそのものを和紙などで固めているためか、ベタっとした感触を与えるのが特徴です。
インクはスポンジに比べて濃密であり、つけすぎると失敗しやすいなど上級者向けと言えます。紙に押すまで力を入れないなど、使用時はコツが必要ですが、スポンジよりも鮮やかで劣化しにくい綺麗な印を押すことができます。
練朱肉の元になった「印泥」
最後の印泥は、練り朱肉の元になった存在で、練り朱肉の素材の1つでもあります。よりシンプルになっており、インクに直接判子をつけているかのような感覚は練り朱肉と共通。
ただスポンジ朱肉と比べてインクは乾きにくく、すぐ提出しないといけない書類には向きません。またイメージとして生ものに近く、朱肉を定期的にかき混ぜるなど、鮮度を維持する工夫が必要です。
朱肉が綺麗に色づくのは成分の秘密にあり
朱肉の成分は、朱油と呼ばれる油です。朱油は単体の物質ではなく、色素と油の混合物。まず朱を出す色素は朱銀です。かつては硫化水銀が用いられていましたが、毒性があるため、現在はさほど使われていません。メーカーごとに顔料など、別の色素素材を使っています。
油はヒマシ油が代表的で、朱を均等に広げる展色剤としての効果を持っています。判子にしっかり色がつくのは、私たちがしっかり朱肉に押し付けたからだけでなく、展色剤が入っているからなんですね。
朱肉インクの補充方法を確認
朱肉は対象商品であれば補充が可能です。朱肉ぞのものを買い換えるよりコスパが抑えられることもあるので、まずは使っている朱肉に補充用インクがあるかどうか確認しましょう。
朱肉用インクというだけでなく、同じメーカー・ブランドであることが求められます。間違っても、家にたまたまあった赤いインクで代用しないように。
方法は補充用インクの中身を少しだし、朱肉に塗りつけるだけでOKです。念のため補充用インクの説明書などを見て、ブランドごとに必要な手順がないかをチェックしておきましょう。
朱肉の選び方のポイント
ここまでの特徴を踏まえ、朱肉を選んでみましょう。もし以下の状況に当てはまるなら、それぞれおすすめの選び方があるので参考にしてみてください。
高級な朱肉は具体的な用途をチェック!
陶器の入れ物など、ちょっとリッチな朱肉を求める方は、単純に値段だけで決めないように。高級品になると適した用途明記されているので、自分の場合に当てはまるかをまず見てください。普段使いなら公用書類向けがおすすめです。
ちなみに値段が高い朱肉は、スポンジよりも練り朱肉を採用する傾向にあります。あまり捺印が得意ではない人は、無理をせずスポンジタイプにすることも検討してください。
黒色インクだけでなく赤インクとセットで用意
朱肉という名前から赤を想起しがちですが、インクには黒もあります。データや印刷して使う書類の場合、色が関係ないため、予め判子を黒にしてしまう企業は多いです。
そんな黒インクの朱肉を求める際は、通常の赤インクの用意を忘れないこと。黒インクを追加する場合なら良いですが、公的書類などはやはり赤インクの方が印象は良いです。明確な根拠はないのですが、上でも触れたように赤インクは水を始め劣化に強く、いつまでも残りやすいメリットがあります。
朱肉の中には赤黒2色セットのタイプもあるので、朱肉自体を持っていないなら各色別々に購入するよりもおすすめです。
コンパクトサイズで就活中の捺印にも便利
これから就活にのぞみ、履歴書をはじめとする様々な書類に捺印する学生さんも多いでしょう。最初は不慣れなこともありますから、失敗を防ぐ意味でもスポンジタイプを優先してください。
捺印ミスで何枚も履歴書をダメにするのはもったいないですし、いきなり高級品に手を出す必要はありません。
また小型で、しっかりと蓋が閉じられるタイプの朱肉も便利です。持ち歩きやすいため、突然履歴書の提出が必要な場合、出先で書かなければいけない時に重宝します。蓋の開閉は、ゆるいものだとインクが漏れてきてしまうため。カバンやスーツを汚さないメリットもあるんです。
朱肉おすすめランキングTOP7
では最後に、おすすめの朱肉をランキング形式で紹介します。今回は朱肉と銘打っている商品を集めました。
第7位 シャチハタ 朱肉 鯱旗印肉 公用 50号
出典: Amazon.co.jp
高級な顔料で使いやすい朱肉
まずは高級な部類に入る朱肉です。値段の高さゆえに7位にしましたが、顔料から高級素材を使っているだけでなく、練り朱肉ながら油が分離しにくい、捺印後の滲みが少ないなどそれ相応の機能も備えています。
多少コスパが高くても、しっかりしたものを選びたい方にぴったりです。水銀をはじめとする重金属も除外しており、環境はもちろん人体への影響も少なく作られています。
第6位 マックス 瞬乾 朱肉 プレミオ 40号
出典: Amazon.co.jp
捺印後の乾燥も手早く、補充も容易な朱肉
6位の朱肉は、捺印後は乾燥しやすく、それでいて朱肉本体は乾きにくい商品です。フタを開けっぱなしでもしばらく保つため、1度にたくさんの書類に判を押さなくてはいけない時におすすめ。
もしインクが乾いてきたなと思ったら、専用の補充インクで追加しましょう。朱肉本体はやや高めなので、補充用インクで追加することで、長期的なコスパを抑えることもできます。
第5位 三菱鉛筆 朱肉 ユニ くっきり乾一 30号
出典: Amazon.co.jp
すぐ乾いて印も長持ちするインクが魅力
5位も速乾タイプのインクを使った朱肉です。同サイズで比べると6位よりやや安い点や、押した後の判が長期間色あせず残るので、保存が必要な書類に向いています。
値段はサイズで変わるものの、30号から60号までバリエーションがあるのも魅力です。持ち運び用と家や仕事場に置いておく用と、複数購入するのもおすすめ。こちらも補充用インクがあります。
第4位 シャチハタ 印マット付き朱肉 シクオス
出典: Amazon.co.jp
マットで紙が安定しやすい便利朱肉
4位は蓋部分が印マットになっている朱肉です。紙の下に敷いて安定させることで、捺印の失敗率を下げてくれます。安定しない場所での捺印や、普段からミスしやすい人におすすめです。
蓋はブルー系で2種類、赤とピンクの合計4種類あるので、好みで選べるデザイン的魅力もありますよ。小ぶりなので持ち運びにも便利です。
第3位 サンビー 朱肉 シュイングベベ 25号
出典: Amazon.co.jp
持ち運びにぴったり!可愛さもある最小レベルサイズ
3位の朱肉は25号という、ランキング内はもとより朱肉の中で見ても小型タイプです。スライド形式の蓋も独特ですが、小さな場所にも入れやすいので、カバンの中や服のポケットにしまってもOK。
朱肉全体が小さい分、捺印時にインクで手を汚すこともありません。カラーは7色とバリエーションがある豊かなのも魅力ですね。公的な場では白や黒、プライベートではオレンジやピンクと、状況で使い分けることもできます。
第2位 シャチハタ 朱肉 エコス30号
出典: Amazon.co.jp
バリエーション豊富なシャチハタのベーシックタイプ
2位に選んだのはシャチハタのエコス。名前のとおり環境に配慮されていて、容器からパッケージまでリサイクル素材を使っています。安価にこだわりつつも、エコロジー製品重視の方におすすめです。
また30号から90号まで、バリエーションの豊富さも特徴。持ち歩き用から据置タイプ、同時に複数人が使う場合など、様々な場面に対応するサイズが見つけられます。
第1位 シャチハタ 速乾 朱肉 コンパクトタイプ 30号
出典: Amazon.co.jp
ブランドイメージと速乾、持ち運びの良さを併せ持ったベストアイテム
1番に選んだのは、シャチハタの速乾タイプです。30号ゆえ収納・持ち運びにも適しています。またケースのカラーは黒か赤の1色、シンプルですが形が角丸型で、円形の多い朱肉の中では特徴的なデザインです。
インクは速乾かつ長期保存に便利、また補充用インクもあるので、本体を買い換えるかインクのみ追加するかを選べます。それでいてコスパも良く、言うことなしの朱肉です。
朱肉の売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、朱肉の売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
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朱肉で鮮やかな捺印をしよう
書類は内容が肝心とはいえ、綺麗な印が押せているとそれだけで整ったイメージを与えてくれます。初めての方はスポンジ製など利用しやすさを考慮し、慣れてきたらより印が鮮やかな練り朱肉にも挑戦してみてください。
文字に歪みのない捺印で、周囲に差をつけましょう。