味噌といえば、みそ汁を一番に思い浮かぶ人が多いかもしれませんね。朝ごはんにはみそ汁が必須という方も少なくないと思います。味噌は、他にもさまざまな和食で使われています。日本人の毎日生活に根差した発酵調味料です。
味噌には、地域によりさまざまな種類があります。味噌の主原料も、全国的に米が使われることが多いものの、豆や麦を使う地域もあります。味わいも地域により異なり、東日本では辛口の赤味噌が、西日本では甘口の白味噌が有名です。
今回は、味噌について詳しく見ていきたいと思います。全国のおいしい味噌のおすすめ商品もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
赤味噌と白味噌の違い
赤味噌と白味噌の違いについて疑問を持っている方も多いと思います。ここでは、その違いについてご説明します。
赤味噌
赤味噌と白味噌の違いは、作り方による違いです。赤味噌と白味噌では、使っている原料に違いはありません。
味噌は、発酵熟成中に「メイラード反応」という化学変化によって赤色っぽく変化します。一般的に醸造期間が長いほどメイラード反応が進み、味噌の色が濃くなっていきます。赤味噌は「メイラード反応」を利用し作られた、熟成期間が長い味噌です。
赤味噌は、関東甲信越や東北・北海道など東日本を中心に作られています。辛口で濃厚なうま味があることが特徴の味噌です。
白味噌
白味噌は大豆を煮て作ります。温度が急激に変化しないように保温して熟成するため、色が淡いクリーム色の味噌になります。短期熟成で作られ、麹の糖分による甘みがあります。
白味噌は、近畿各府県など西日本が中心となって作られています。あっさりした甘みがあるのが特徴です。
麹って?どれを選べばいいの?
味噌は、米味噌・麦味噌・豆味噌と、これらを混合した調合味噌に分けることができます。味噌の種類は、主な原料である大豆と塩にどの麹を足すかによって違ってきます。ここでは、味噌に含まれる麹の種類や味の違いについてご説明します。
米味噌
米味噌は、大豆に米麹を加えて味噌のことです。米の甘さが感じられる味わいで、全国各地で生産されています。国内で作られるお味噌の8割が米味噌になります。
麦味噌
大豆に麦麹を加えて作った味噌のことを、麦味噌といいます。麦麹は甘みが少なくサラリとした味わいで、みそ汁にしたときには麦独特の香ばしい香りがします。九州、四国、中国地方が主な産地です。
豆味噌
豆麹を使った豆味噌は独特のクセがあり、甘味は少なく旨味が強いことが特徴です。豆麹を使うため、主原料は大豆のみになります。中京地方が主な産地で、代表的な商品として八丁味噌?があります。
調合味噌
米味噌・麦味噌・豆味噌を2種類以上混ぜて配合した商品、もしくは、2種類以上の複数の麹を混合して作られた味噌のことを調合味噌といいます。
調合味噌は単独の麹を使用した味噌に比べてクセが少なく、マイルドな風味の商品が多いです。
味噌の辛さ
味噌の辛さ具合は、食塩の量と麹歩合によって決まります。原料の大豆に対する麹の割合のことを、麹歩合と言います。塩分量が同じ場合、麹歩合が高め(麹が多く入っている)味噌のほうが甘口になります。
市販味噌のタイプ
市販の味噌には目的に合わせて様々なタイプがあります。ここでは各商品のおすすめポイントについてご説明します。
無添加タイプ
昔ながらの味噌は、大豆・米か麦・食塩・水でできています。それ以外の材料は、たいてい添加物です。味噌は本来食品添加物や保存料は必要ありません。添加物の入っていない昔ながらの味噌が、無添加の味噌です。
最近は簡単に調理ができるようにだしが添加されている商品や、色鮮やかにするためにビタミンB2が使用されている商品など、添加物が付加された商品が多くあります。そのため、無添加の味噌には「無添加」と記載されていることが多いです。もし商品パッケージに「無添加」の記載がなくても、原材料表示を見て大豆・米か麦・食塩・水だけを使っていれば、その商品は無添加味噌です。
無添加の味噌はシンプルな材料で作られ、安心して食べることができるのでおすすめです。
出典: Amazon.co.jp
減塩タイプ
食品に入っている塩分が気になる方も多いでしょう。減塩タイプの味噌は、そういった方におすすめの塩分量が少ない味噌です。
減塩タイプは、無添加タイプの味噌で塩分が少ない商品と、塩分を控えめにすることで落ちてしまった味噌の味を補うために添加物が加えられている商品の、大きく2種類あります。この違いは商品の原材料一覧を見ることで分かります。大豆・米か麦・食塩以外の材料が使われていなければ、無添加の減塩味噌です。
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だし入りタイプ
かつおぶしや昆布から取っただしがあらかじめ加えられている味噌が、だし入りの味噌です。いろいろなメーカーから販売されています。みそ汁を作る時にだしを取る必要がなく、味噌を溶かすだけでおいしいみそ汁が作れます。とても便利な味噌です。
簡単でおいしく仕上がるため、忙しい朝に便利と使っている方が多いのではないでしょうか。
出典: Amazon.co.jp
液状タイプ
液状タイプの味噌は、液状になっており、溶かさず注ぐだけで使えます。ほとんどの商品がだし入りで、蓋を開けて注ぐだけで、簡単にみそ汁が作れます。液状なので、アレンジレシピを作る際に具材と混ざりやすいことも魅力です。
出典: Amazon.co.jp
味噌の正しい保存法
ここでは味噌の正しい保存方法をご紹介します。
冷蔵庫で保存すべきか?
味噌はスーパーなどでは室温で販売されていますが、発酵食品であるため時間とともに発酵が進み、色も風味も変化していきます。
常温で販売されていた味噌で未開封なら、常温保存でも大きな問題はありません。ただし、直射日光のあたらない、温度・湿度の変化の少ない場所で保管しましょう。夏場など特に暑い時期は、未開封でも冷蔵庫に入れておくほうが安心です。
開封済の味噌は冷蔵保存がおすすめです。開封後に味噌の表面についているシートを捨ててしまう人もいます。シートは味噌が空気に触れるのを防ぎ、酸化や乾燥を防いでくれます。捨てずに、味噌の表面にピッタリと付けた状態で保存するのがよいでしょう。シートがない場合は、ラップなどでも代用可能です。
容器は移すべきか?
味噌の保存では、「低温を保つこと」と「空気に触れないこと」が大事です。味噌は空気中の酸素に触れることで劣化し、おいしさが損なわれてしまいます。そのため、味噌は密封容器に移して冷蔵庫で保管するのが一番です。
しかし、特にプラスティック製の容器入りの味噌の場合、下手に詰め替えると詰め替え前の状態よりも味噌が空気に触れやすい状態になってしまうかもしれません。詰め替えが大変なら、無理に詰め替えなくても大丈夫です。蓋をする前に味噌にぴったりラップを張り付け、空気が触れない状態にして保管しましょう。
どれくらい保存できるか?
味噌は保存食品なので、正しく保存した場合は無添加の味噌が腐敗する可能性は低いです。味噌には賞味期限が記載されていますが、実はそれよりも長く保存できると言われています。よほどのことがない限り、食べられなくなることはありません。賞味期限内に消費すれば、問題ありません。
最近多く流通している味噌には、調味料やアルコールが含まれたものが多いです。無添加の味噌と異なり、こういった味噌の保存には注意が必要です。正しく保存すれば、開封後1年ほどもつこともあります。ただし、風味が落ちることもあるので、開封したらなるべく早めに使いきることをおすすめします。
味噌ボールって?
味噌ボールを知っていますか?最近話題になっているようですね。ここでは、味噌ボールについてご紹介します。
味噌ボールとは?
味噌ボールとは、味噌と具をラップで丸めてボール状にした物のことです。最近、味噌ボールをお湯に溶かしてみそ汁として飲むことが手軽だと、話題になっています。味噌玉と呼ばれることもあります。
味噌ボールのつくり方
手軽で人気な味噌ボール、作り方は簡単です。味噌に、かつお節・顆粒だし・野菜・乾物などを合わせ、1食分ずつ丸めてラップで包むだけです。食べるときは、お湯をかけるだけでOK。忙しい時でも簡単にみそ汁ができます。
ラップに包んだ味噌ボールは、冷凍用保存容器に入れれば一か月ほど冷凍保存できます。
味噌ボールの魅力
いろんな具を混ぜて手軽に作れる味噌ボールは、「手作りのインスタント食品」として人気があります。簡単に作れて作り置きができ、お湯を注ぐだけで一人分のみそ汁が完成するので、忙しい朝に大活躍です。
お弁当のお供やアウトドアでみそ汁が飲みたい人にも、持ち運びが簡単な味噌ボールは人気があります。
to buyインフルエンサーおすすめの味噌をご紹介!
市販の味噌おすすめランキングTOP8
ここでは、筆者が実際に食べてみて良かった商品、特におすすめしたい商品について、ランキング形式でご紹介します。
第8位 マルコメ プラス糀 無添加みそ 糀美人
出典: Amazon.co.jp
健康にもGOOD。味噌漬けにおすすめ!
種類 | 白味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | まろやかな甘口 | おすすめ料理 | 肉や魚の味噌漬け |
麹 | 米麹 | 無添加 | 〇 |
米糀を贅沢に使い、味噌本来の深い旨味のある味噌です。国産米100%使用で、食品添加物は使われていません。24割という高い糀割合の味噌で、甘みと旨味がしっかりあり、食材を漬け込むとおいしくなると評判のお味噌です。数年前にミランダ・カーさんがCMをしていたことでも話題になりました。
深い旨味で、みそ汁がおいしく仕上がります。肉や魚を漬け込むと味がよくなるだけでなく、肉質が軟らかくなるという効果もあります。調味用の味噌としても人気です。
第7位 チョーコー 九州麦みそ
出典: Amazon.co.jp
麦味噌本来の風味が魅力
種類 | 白味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | 甘口 | おすすめ料理 | 味噌ディップ、味噌漬け |
麹 | 麦麹 | 無添加 | × |
大豆の2倍の麦麹を使い、しっかりと熟成させた甘口の麦味噌です。熟成後に熱処理を行っていない生味噌で、麹がしっかり生きていて、麦味噌本来の香りや風味を楽しめます。
甘みと旨みが特長のやさしい味は、子供にも人気があります。肉や魚の味噌漬けや、野菜などのディップの味付けに使ってもおいしいです。
第6位 マルコメ 京懐石
出典: Amazon.co.jp
簡単に使え、上品な美味に仕上がる
種類 | 赤味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | 辛口 | おすすめ料理 | みそ汁 |
麹 | 米麹 | 無添加 | × |
じっくり熟成させた風味豊かな信州赤系みそに、焼津産かつおと北海道産昆布のだしをブレンドしたおいしいだし入りみそです。濃いめの色の味噌で、香りがよくコクがあり上品な味わいに仕上がります。
金ラベルで高級感があるパッケージで、ちょっと手が出にくく感じるかもしれませんが、実際に使ってみるとお湯に溶けやすく調理もしやすいです。味噌だけでなくだしにもこだわったおいしい味噌です。
第5位 カクキュー 八丁味噌
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八丁味噌の老舗店の逸品
種類 | 豆味噌 | 熟成期間 | 2年以上 |
味 | – | おすすめ料理 | 名古屋料理 |
麹 | 豆麹 | 無添加 | 〇 |
1645年より味噌造り一筋の、八丁味噌で有名なカクキューの代表的な商品です。天然醸造で、二夏二冬以上の間熟成を行い作られています。
濃厚なコクと独特の酸味・渋味のある独特の風味が特徴で、名古屋名物である味噌カツや味噌煮込みうどんには欠かせない調味料です。
第4位 フンドーキン 生きてる無添加あわせ白
出典: Amazon.co.jp
九州産のおいしい白味噌
種類 | 白味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | まろやかな甘口 | おすすめ料理 | 味噌おにぎり、パスタ |
麹 | 麦麹・米麹 | 無添加 | 〇 |
米こうじと麦こうじを同時に仕込み、色を白く仕上げる為に低温で熟成した風味のある多麹の調合味噌です。九州産の米、大麦、大豆が使用しされています。
適度な塩味ですっきりした、麹の自然な甘さを感じる無添加の味噌です。まろやかな味です。
第3位 マルコメ 液みそ料亭の味減塩
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手軽に使える減塩タイプの液味噌
種類 | 赤味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | 辛口 | おすすめ料理 | みそ汁 |
麹 | 米麹 | 無添加 | × |
大ヒットしたマルコメの液みそ「液みそ料亭の味」の減塩タイプです。通常品に比べると、塩分が25%カットされています。通常品同様、振って、注いで、混ぜるだけで、サッと簡単に使えます。ボトルにも工夫があり、適量を注ぎやすくなっています。
減塩とは思えない、味の薄さを感じない味噌です。液状なので、お湯さえあれば簡単に使うことができる手軽さも魅力です。
第2位 神州一 パパッと味噌パウダー
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フリーズドライのパウダー味噌
種類 | 赤味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | 辛口 | おすすめ料理 | 炒め物・味噌・おにぎり |
麹 | 米麹 | 無添加 | × |
だし入り味噌をそのままフリーズドライした、パウダー状の味噌です。きめ細かい粒子のパウダーなので、溶けやすく料理になじみやすいのが特徴。炒め物などの味付けも、これ一本で決まります。
コンパクトなボトル入りで、キッチンで料理の味付けに振りかけて使ったり、食卓に置いて好きな料理に振りかけたりと、いつでも手軽に使えます。賞味期限が365日と長いのも魅力です。
第1位 マルコメ だし入り料亭の味
出典: Amazon.co.jp
だし入りみそのベストセラー
種類 | 赤味噌 | 熟成期間 | 不明 |
味 | 濃厚なコクと旨み | おすすめ料理 | みそ汁 |
麹 | 米麹 | 無添加 | × |
発売してから30年以上たっても人気が落ちない、シェアNo.1の人気の味噌です。赤系みそをベースに、かつおだしと昆布だしが程よくブレンドされただし入りの味噌です。まろやかな味わいの味噌で、どんな具材とも相性が良く、誰でも簡単に美味しいみそ汁を作れます。
みそ汁を手軽に作りたい人におすすめの味噌です。人気の商品で値段も安く、買いやすいことも魅力です。
味噌の売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、味噌の売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
Amazon売れ筋ランキング 楽天売れ筋ランキング Yahoo!ショッピング売れ筋ランキング
いろんな味わいの味噌を使いこなそう!
今回はたくさんの市販の味噌をご紹介しました。味噌は特定の商品が一番ということはなく、商品それぞれ違う味わいがあり、合う食材も異なります。いろんな味噌を試して、風味や香りなどを確認してみてください。味・香り・風味の異なる味噌を試しているうちに、自分が作りたい料理に合う味噌を見つけられるようになるはずです。
複数の味噌を使い分けられるようになると、味噌の新たなる魅力にも気が付き、楽しくなってくると思います。今回の記事を参考にして、いろんな味噌を試しておいしい味噌料理を楽しんでくださいね!
生のお味噌を食べたくて
濃厚で美味しい!